−負けっぱなしのボンクラたちに捧ぐ−

2007年/日本/カラー/85分/
製作・配給:革命トマト
配給協力:シネマアート下北沢

2009年12月09日よりDVDリリース
2008年1月5日から25日までシネマアートン下北沢にて公開

(C)2007「カマチョップ」製作委員会

公開初日 2008/01/05

公開終了日 2008/01/25

配給会社名 0915

解説


もっともパンクな映像集団「革命トマト」の記念すべき長編映画第一弾!

○革命トマトーーー映画狂のずぶの素人が映画作りに奔走
「パンクバンドみたいな映像集団を作って、映画界に革命を興したい」−−−−2004年、「革命トマト」という小さな映像集団が誕生した。メンバーは映画・ドラマ・舞台等で活動してきた役者の鎌地広行・原田武明・仲音映音と、鎌地の双子の兄であるライター・松本庵路。既存の映画システムの中にあって、「本当に自分たちの作りたい映画を撮り、多くの人に観てもらうこと」を実践するため、4人は活動をスタートさせる。
役者の3人に関しては撮影現場を経験しているものの、制作の経験はない。脚本・監督を担当する松本においては、自主・商業を含め、撮影現場すら経験したことのない、まさに映画作りに関して “ずぶの素人集団”だったが、まず4人は制作会社や配給会社に企画書と脚本を売り込みに走る日々を送った。1年ほど活動してみたが思うようにいかず、結果、自分たちで資金を持ち出し製作する、いわゆる自主映画製作へとスイッチする。
録音、撮影、ヘア・メイクなどのスタッフ、そしてキャストには「ただ映画作りに対する熱い思いをぶちまける」というロックな方法でくどき、2005年、短編映画『108』(主演・大森南朋/監督・松本庵路)を製作。この作品は、東京ネットムービーフェスティバルで佳作賞を受賞する。

○超低予算“70万円”の自主映画に邦画界の若手実力派、一流のスタッフが集結
 短編映画を製作したことでミュージッククリップや、企業PV製作の話が舞い込み、少しずつ経験を積んでいく。そして2006年、いよいよ長編映画作品の制作に着手する。きっかけは「鎌地広行に投資してもいい」という人物の個人的な支援による。予算は70万円であったが、脚本の世界観と“映画づくりの熱”に共鳴してくれた一流のスタッフ、大森南朋をはじめ桐谷健太・波岡一喜・木下ほうかといった邦画界の若手実力派俳優、ミュージシャンが集結し、「KAMACHOP」は産声を上げる。
 8月10日に下北沢のタウンホールで開催された1日限定・公開イベントでは、全国から噂を聞きつけた映画ファンが集まり、大盛況となった。
そして念願の劇場公開が決定(シネマアートン下北沢にて。2008年1月5日〜25日。1日3回の上映)。また2007年10月28日、北海道の映画フェスにおける上映を皮切りに、各地での上映・放映も動き出している。
いま、「負けっぱなし」のボンクラたちに強烈な追い風が吹きはじめた。この追い風に乗り、革命トマトは『KAMACHOP』part2の制作に向かって走り出している。

ボンクラ幽霊コンビ「カマチョップ」が日常の“愛の事件”を解決するために奔走する、オフビート・ヒューマン・ドラマ。宿命を受け入れていく人間の心情を綴った「シューシュポスの神話」をモチーフに、他者との意志疎通が希薄になった現代社会における愛と宿命を描いたシリーズ第1作。

 デジタル技術が進化し、人と人が物理的には簡単につながるようになった。しかし、一方で人は孤独感を持ち、他者との関係が希薄になったと感じている。毎日のように起こる仄暗い犯罪事件もまた、それを象徴しているのではないだろうか。
人は誰しも、たったひとりで生きているわけではないーーー本作は、「人と人は見えない糸でつながっている」という“人間性を取り戻す”再生の物語。主人公のふたりの幽霊は、ただ草野球に情熱を傾けていた、ほかに取り柄のない男たちだ。それが落雷で死んだことで幽霊となり、死に神の指令を受けて、日常の愛の事件を解決するため、人と人をつなぎ止めるために都会の路地を奔走する。つまり、このボンクラ幽霊は“見えない糸”そのものであり、誰しもが他者のために見えない糸になる宿命であることを物語っている。
ギリシア神話「シューシュポス」とは、完全なる人間と呼ばれた男が神々の怒りを買い、地獄に落とされるという物語。男はそこで、山の頂まで巨大な岩を持ち運ぶという罰を言い渡される。しかし男が何度岩を頂まで運んでも、頂の番人が持ち運んだ岩を麓まで落としてしまう。幾度となく繰り返される生産性のない罰に戸惑い、苦痛を覚える男であったが、いつしか気付くようになる。「宿命とは半分は神から与えられるものだが、残りの半分は自ら行っていることなのだ」と。かくして男は、与えられた罰を半分強制的に、半分自発的に永遠に遂行した。
映画『カマチョップ』は監督・松本庵路がかねてから着目していたこの宿命の物語を現代社会に投影したもの。幽霊となって死に神の指令を全うしなくてはならないカマチョップもまた、その宿命を半分は強制的に、半分は自発的に行うのである。今回の物語は借金苦のニートの息子に老後のために貯めていたお金を渡すため、都会の路地を探し歩く母親のエピソードが中心となっているが、この“親子”という人間関係もまた、避けられない宿命と言える。

ストーリー



 落雷で死亡したカマチ(鎌地広行)とチョップ(原田武明)、通称カマチョップは幽霊となって新宿のとあるホテルの一室に居座っている。その部屋に博多から岩瀬智恵子(四天王寺紅)という年増の女が宿泊にやってくる。智恵子の上京目的は、借金を重ねて借金取りから逃げ回るニートの息子・岩瀬圭一(桐谷健太)に、自らが老後のために貯めたお金を渡すためだった。しかし死に神・恵比寿(大森南朋)は、理由も告げずに母子が会うことを阻止するようカマチョップに命令する……。
 息子を懸命に探し歩く母。都会で挫折したニートの息子。危険な借金取り。裏ですべてを操る死に神。そして母の無償の愛に心動かされてゆく無力な二人の幽霊。
ボンクラ幽霊・カマチョップを中心に幾多の人間の心情・思惑が交錯しながら、物語は思いもよらぬクライマックスへ。

スタッフ

脚本・監督・編集:松本庵路
撮影:浜口恭行
撮影助手:影山裕樹
『108』撮影:郡司掛雅之
スチール:伊藤大介
録音:天野隆太・黄永昌
ヘアメイク:村中サチエ・木村麻美
和装:藤田ゆかり
博多弁指導:橋詰康枝
音楽:奥野裕則
挿入歌:RIO
企画:鎌地広行
制作協力:荒木健雄

製作・配給:革命トマト
配給協力:シネマアート下北沢

キャスト

鎌地広行
原田武明
大森南朋
木下ほうか
四天王寺紅
桐谷健太
波岡一喜
仲音映里
日向丈
永井努
島津健太郎
川村早織梨
和泉宗兵
根本和史
石堂夏央
西岡竜一朗
杉内貴
山田麻衣子
和広大作
郡司掛雅之
大野ちか
大西篤史
鷲尾直人
八島未来
SUE

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