小田原映画祭2007公式上映作品
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008<フォーラムシアター部門>正式招待作品

2007年/日本/カラー/77分/
配給:YYKプロダクション

2012年02月24日よりDVDリリース
2008年7月26日(土)-8月1日(金)、名古屋シネマテークにて『狂気の海』(高橋洋監督)との二本立ロードショー
2007年9月8日、ポレポレ東中野にてレイトショー

(C)YYKプロダクション

公開初日 2007/09/08

配給会社名 0859

解説


■沖島勲 21世紀待望の新作!『一万年、後….。』
『一万年、後…。』は前作『YYK論争 永遠の“誤解”』に引き続き、Y・Y・Kプロダクション企画・製作による8年ぶりの沖島勲の新作。そして劇場映画5作目にして初のデジタルビデオ撮影による映画作品である。
今作は、少人数の役者とほぼスタジオワンセットのみで撮影しきるという極めてミニマルかつ野心的な試みがなされている。初監督作『ニュー・ジャック・ア ンド・ヴェティ(モダン夫婦生活讀本)』や『YYK論争 永遠の“誤解”』に見ることの出来る閉じた空間とそこで演じられる人間たちの不条理な喜劇性の炸 裂といった特徴がより徹底され、『まんが日本昔ばなし』の脚本家にふさわしい壮大な宇宙観が表現されるなど、まさに沖島勲の集大成といえるのが本作品である。
また、「電波映画!!」と銘打つにふさわしく「映像」は、フィルムにこだわり続けた「未だ携帯電話も持っていない」活動屋・沖島勲がデジタル撮影を選択し、『UN loved』(万田邦敏監督)や『LOFT』『叫』(黒沢清監督)などで活躍中の芦澤明子が撮影を担当。劇中に流れる「音像」は、実験音楽レーベルhibari musicを主宰し、即興演奏家として世界各国の音楽家と多数共演、近頃では自身がコンポーズを手掛けるバンド・ホースの1stCDがUNKNOWNMIXよりリリースされたばかりである気鋭の音楽家・宇波拓によるもの。映画の物語内容のみならず、これらのスタッフとともに映画の「映像」と「音像」の形式にも果敢に取り組む今作は、世代やジャンルを横断、逸脱、 横転、脱線、衝突を繰り返しながら、あたかも「まんが日本昔ばなし」+「電波映画!!」とでもいうしかない見果てぬ領野に我々を連れ去ってしまう…そんな 摩訶不思議な沖島ワールドが炸裂している。いったい何なんだ、これは!?

■阿藤快、初主演映画!!!!
『一万年、後….。』は、『殺人遊戯』や『影武者』などの映画で個性派俳優として知られ、また「ぶらり 途中下車の旅」の旅人役など、お茶の間でもお馴染みの阿藤快堂々たる初主演作である。「この作品(『一万年、後….。』)はピカソと一緒、100年経たないと誰も理解しないよ(笑)」と笑う阿藤ではあるが、電波の狂いで一万年後の世界にやってきた“伯父さん”という珍妙な役を「これしかない!」という見事さで演じ切っている。『一万年、後….。』の舞台となる一万年後の一軒家のセットはそれらしい自然らしさを感じさせるよりも、ほとんど『YYK論争 永遠の“誤解”』の劇中劇さながらの人工的な書き割りの舞台セットのような作りとなっており、阿藤は荒唐無稽な物語のなかで、まるで舞台役者のドキュメンタリーを見ているかのようなライブな演技を垣間見せる。
  “甥”と“姪”を演じるのはフレッシュな二人—田村勇馬と遠藤恵里奈が真っ向から“伯父さん”阿藤快と渡り合い、そして“母”(“甥”と“姪”の二人からすれば曾々々々…婆さんというべきか)洞口依子がハッとする登場の仕方で映画にいきなり「あの世」を導入する。『出張』『したくて、したくて、たまらない、女。』『YYK論争 永遠の“誤解”』から四作連続出演となる沖島作品常連の松川新に至っては「この世」も「あの世」もどうでもよくなる身も蓋もない登場の仕方で、ただただ観る者を唖然とさせて風とともに去っていく…。
 限定された舞台、限られた役者が織りなす表現は、巷に蔓延するそれらしいナチュラルさを装ったリアルさ信奉を、木っ端みじんに粉砕し、世界に穴ぼこを次々とあけながら笑い飛ばしていく。

ストーリー




時は一万年後…、とある民家に突如、電光とともに一人の男(阿藤快)が立ちあらわれる。民家の住人である少年・正一(田村勇馬)やその妹・淳子(遠藤恵里 奈)は自分たちの叔父だと名乗るその怪しい男の登場にも動じることなく、それも日常だと言わんばかりに受け入れる…というよりもほとんど気にもかけない。 少年・正一との会話によって、男はいかに一万年後の世界が変わり果てたかを知っていく。

—嗚呼、そうは言っても、変わらないのは少年時代に大阪の親父の家で見かけたコケシ人形だよナ……え?これコケシって言うんじゃないの、何て名前なの????
日本はとっくに消滅して●●●という国になり、アメリカに至っては…もはや海上の一握の砂になっている?
…てッ…ちィ…みィ、むゅッ…きィ…きゃッ…ちィみィ…みひゃちィ…窓外を行き交う人喰い怪物!?偽札!!!電波的母親!!!!…一体なんなんだこれは!?
…しかし、電波や音波が飛び交う時間の狂った「一万年後」の部屋は次第に単に世界が変わったとすら言い切れない複雑な様相を呈しはじめ、男の存在を揺るがして行く…。

スタッフ

監督/脚本: 沖島 勲  
プロデューサー: 山川 宗則
撮影: 芦澤 明子  
照明: 石塚 誠  
録音: 鈴木 昭彦  
美術: 黒川 通利
助監督: 李 潤午  
記録: 佐野 久仁子  
編集: 近藤 聖治  
VFX: 佐藤 敦紀
ヘアメイク: 河野 顕子  
スタイリスト: 星 輝明  
スチール: 関根 虎洸  
ヴァイオリン演奏:白澤 美佳
サウンド監修: 宇波 拓

キャスト

男: 阿藤 快
正一: 田村 勇馬
淳子: 遠藤 恵里奈
男の少年時代: 下杉 一元
三ツ目の怪人: 松川 新
母親: 洞口 依子

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