原題:The Flock

アカデミー賞受賞『ディパーテッド』の生みの親アンドリュー・ラウ監督、ハリウッド進出作品! リチャード・ギア×クレア・デインズ

2007年10月全米公開

2007年/アメリカ/カラー/105分/ 配給:ムービーアイ

2007年12月21日よりDVDリリース 2007年8月4日、スバル座他全国ロードショー

公開初日 2007/08/04

配給会社名 0366

解説



■自分の影のごとき犯人像を追う、捜査官の決死の戦いを描く
サスペンス大作上陸!

18年間、性犯罪登録者の監視を続けてきた監察官のエロル・バベッジは、退職前の最後の任務として、後任となる若い女性監察官アリスン・ラウリーの指導を任された。そんなある日、10代の少女の誘拐/失踪事件が発生する。バベッジは、彼が監視を続けていた登録者の誰かがこの事件に関与していると確信するが、誰にも信じてもらえない。バベッジのあまりに強引なやり方に反発を抱くアリスンはしかし、否応なく、一般人として社会生活を営む”登録者たち”(The Flock)の、知られざる闇の世界へと足を踏み入れていく─。そこに浮かび上がる想像を絶する犯人像。追跡の最中、アリスンの心にふと疑惑が生じる。バベッジは本当に少女を助けようとしているのか、それとも自身も気付かぬまま、闇の領域に魅せられてしまっているのか…。全ての謎が明らかになる驚愕のクライマックスに、全世界が戦慄する!

■リチャード・ギア×クレア・デインズ 迫真の競演!

ベテラン監察官バベッジ役に、今や名優の存在感を発揮する『シカゴ』のリチャード・ギア。長年捜査を続けていく過程で心に闇を宿した監察官、善と悪に引き裂かれた複雑なキャラクターを激しくも繊細に演じている。バベッジと行動を共にする新人監察官アリスンに『めぐりあう時間たち』のクレア・デインズ。『ロミオ&ジュリエット』出演から10余年、優美な美しさはそのままに、落ち着きある大人の女性に成長。ギアのエキセントリックな個性とは正反対の、ナチュラルな個性が女性観客の共感を呼ぶに違いない。その他『ステップフォード・ワイフ』のケイディー・ストリックランド、TVシリーズ「ツイン・ピークス」のレイ・ワイズ、『ワンダーランド』のラッセル・サムズら個性派、新人が脇を固めるのに加え、4月のニュー・アルバム発売/来日キャンペーンで大きな話題を集めたスーパースター、アヴリル・ラヴィーンが事件の謎に関わる少女として、本格的な映画出演を果たしているのも見どころの一つ。

■『インファナル・アフェア』三部作のアンドリュー・ラウ監督、ハリウッド進出第一弾!

監督は『インファナル・アフェア』三部作で全世界の注目を集めた香港の鬼才、アンドリュー・ラウ。殺到したオファーの中からハリウッド・デビュー作に選んだのは、クレイグ・ミッチェルとハンス・バウアー共作によるオリジナル脚本。『インファナル〜』に共通する、善悪の間で苦闘する主人公、撮影監督出身ならではの屋内シーンの照明設計、屋外シーンの空間処理、そして視聴覚を惑乱する編集技術を駆使して、今や出尽くした感のある”サイコ・サスペンス”ジャンルを刷新する、創意に富んだ演出を見せている。

“米国で登録されている性犯罪者は50万人以上。1人の監察官が1000人の登録者を監視する。米国では2分に1人、女性または児童が性的暴行を受けている─”

『消えた天使』は、サスペンス・エンタテインメント大作であると同時に、日本でも議論されている性犯罪者の出所後の情報公開の是非など、目を背けられない現代社会の諸問題、そして”人間の心に秘められた残虐性と闇の領域”に鋭く斬り込んだ衝撃の問題作である。

ストーリー



 18年間、性犯罪登録者の観察を続けてきた公共安全局のエロル・バベッジ(リチャード・ギア)は、上司のスタイルズ(レイ・ワイズ)から退職を言い渡されていた。長年多くの登録者を監視し続け、心身ともに消耗し切っていたバベッジは、精神的にギリギリまで追い詰められていたのだった。そして退任まで18日となったある日、後任となるアリスン・ラウリー(クレア・デインズ)の指導を任された。
 バベッジはアリスンを連れ、担当している登録者たちの元を訪れる。強姦罪で摘発されたが、司法取引によって今は自由の身でいるエドマンド(ラッセル・サムズ)は、ガールフレンドのベアトリス(アヴリル・ラヴィーン)と一緒に面会に応じた。エドマンドはキチンとした身なりで、アリスンには不審な点も見受けられなかったが、バベッジはベアトリスの欠けた前歯を見逃さなかった。奴はまだ女を殴っている…。次に訪れたビオラ(ケイディー・ストリックランド)には、3件のバラバラ殺人で死刑になった夫がいた。自身も違法監禁、性的暴行未遂3件の罪で摘発を受けていたが、司法取引で懲役2年に減刑、今は美容師として働いていた。ビオラは、バベッジの毎週の嫌がらせ訪問をアリスンに伝え、実は自分も夫に虐待を受け続けた被害者だったことを訴えるのだった。
 2人が車で移動中、またしても誘拐事件の報が入った。被害者の名は、ハリエット・ウェルズ(クリスティーナ・シスコ)。大学近くの線路脇に乗馬ブーツが発見されたのだ。家出の可能性も取り沙汰される中、バベッジだけは確信していた。犯人は,彼が監視し続けている登録者たちの中にいると。バベッジのあまりに強引で自己中心的な行動に、アリスンはついていけなくなっていた。激しい言い合いを重ねたが、しかし最終的には説得され、渋々協力することになった。
 誘拐犯を登録者リストから絞り込んでいく中から、児童ポルノのカメラマン、グレン・カスティス(マット・シュルツェ)という男が浮かび上がった。住処のスタジオを訪れた2人に気付き、カスティスは車で逃走したが、バベッジはラボで数本のネガを押収した。現像した写真には写っていたのは、切断された手足、そしてハリエットとは別人の緊縛された少女だった。手掛かりをつかんだ2人は、その少女を探り当てた。彼女はやらせ写真を撮らせて小遣い稼ぎをしていたが、その口から思わぬ事実が語られた。カスティスとビオラは知り合いで、カスティスはしばしば美容室に出入りし、客の品定めをしており、その中にハリエットもいたというのだった。
 行方をくらませたビオラの自宅を訪れた2人は、さらなる衝撃を受ける。一般市民に性犯罪登録者を公表するための公共安全局のサイト、それを通じてビオラとカスティスは知り合ったのだった。そして部屋に隠されていたアルバムの中の写真—そこに写っていたベッドは、ビオラが昔住んでいた農家にあったものだった。車で駆けつけた2人は、荒涼たる大地に建つ、今や廃屋と化した農家の中に女性の死体を発見した—。しかしその死体はハリエットではなかった。死体の手に彫られていた刺青は、エドマンドのガールフレンド、ベアトリスがしていたものだった。その時、地下室に潜んでいた何者かが、バベッジに追い詰められ車で逃走した。しかし運転していたのはカスティスではなかった。カスティスは廃屋を囲む鉄条網に引っかかり、息絶えていた。ハリエットの居場所はどこなのか? そして真の犯人は一体誰なのか? 衝撃と戦慄の結末が、2人を待ち受けているのだった──。

スタッフ

監督/製作:アンドリュー・ラウ
脚本:クレイグ・ミッチェル、ハンス・バウアー
製作:フィリップ・マルチネス、エリー・サマハ、ジェネット・カーン、アダム・リッチマン
製作総指揮:デイヴィッド・ゴートン、カリン・ベア、ロバート・レヴィ、ドリュー・ラーナー、ピーター・シュウェリン、リュック・キャンポウ、アラン・レイサム
共同製作:アンドリュー・ルー
ライン・プロデューサー:ラリー・ラパポート
撮影監督:エンリケ・チェディアク
美術:レスター・コーエン
衣装デザイン:デボラ・エヴァートン
編集:マーティン・ハンター、トレイシー・アダムズ
音楽:ガイ・ファーレイ
音楽監修:サイモン・ホワイト

キャスト

リチャード・ギア
クレア・デインズ
アヴリル・ラヴィーン
ケイディー・ストリックランド
レイ・ワイズ
マット・シュルツ
ラッセル・サムズ

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