警視庁公安部—— 誰も知らない、知ることはできない…。 鋼鉄のベールに包まれた組織が、 いま、その姿を現そうとしている!

2006年/日本/カラー/DV/ビスタサイズ/ステレオ/81分  配給・宣伝:株式会社アートポート

2007年08月17日よりDVDリリース 2007年5月12日(土)渋谷シネ・ラ・セットにてレイトショー

© 2006 北芝健/アートポート

公開初日 2007/05/12

配給会社名 0014

解説



CIA、MI-6、SVR、KCIA、そして北朝鮮対外情報調査部…。スパイ天国と呼ばれる日本ではスパイが学生に、ビジネスマンに、そして市民に成りすまして生活をしている。そんなスパイやテロに関わる事件の捜査を担当するのが公安である。その公安を本格的に日本映画で初めて描いたのが、この『公安警察捜査官』だ。

各地で続発する爆発事件。日本の中枢にも爆弾テロの影が忍び寄っていた。一体誰の手によって…、何の目的で…。
警視庁公安部に異動となった狩場健が欧州での日本人集団拉致疑惑を追う過程で、アフリカのハキラ共和国が捜査線上に浮上する。しかし、拉致されたのではないかと思われた行方不明の日本人の一人が現れて帰国をする。ところが、帰国者の荷物が東京駅で火を噴く。
狩場はCIAのナオミと共に行動し、一連のテロで使用された爆弾が中東のものであることを突き止める。
一方、公安の嶋村は、中東のテロリストの隠れ蓑となっている劇団に捜査のために潜入していた。その劇団はアフリカと通じたNPO団体とも関係があることを突き止める。
爆弾テロ、集団拉致疑惑、中東のテロリスト、劇団、NPO、そしてハキラ共和国が線上に並んだ時、更なる巨大な陰謀が炙り出されようとしていた。

原作はテレビのコメンテイターとして大活躍の元刑事で公安にも所属経験のある北芝健。彼が目で見た生の“公安”が本作では余すことなく描かれている。
主人公の公安捜査官、狩場を演じるのは『難波金融伝 ミナミの帝王』シリーズや『仁義』シリーズなど“裏世界”のヒーローを得意とする竹内力。心優しきクールな“表社会”のヒーローを人間味溢れる演技で挑んでいる。共演は、ドラマを中心に活躍している遊井亮子、『キル・ビル』や『ラストサムライ』にも出演した菅田俊ほか、尾美としのり、セインカミュ、遠藤憲一など個性的な面々が集まった。また、北芝健が役者として出演しているのも見どころのひとつ。監督は映画、テレビにとどまらずあらゆる舞台で活躍するマルチクリエイターの鈴木浩介。

ストーリー



爆弾テロの予告電話があり、騒然となる都心の高層ビル。ビル内部への爆弾捜査に定年間近の国定警部補(峰岸徹)が志願する。刑事たちが同行をためらう中ただ一人、暴力捜査で停職中の狩場健(竹内力)が同行を志願する。いつ爆発するとも分からない爆弾を探してビルの中をかけずりまわる二人。狩場が地下で爆弾を巻かれた警備員を発見し、間一髪爆弾処理に成功する。
その功績が評価され、狩場は公安部への異動を命じられる。公安部は民主主義国家日本を脅かす政治的テロや海外のスパイ活動に関わる捜査を専門とした警察組織だ。公安部・小原理事官(北芝健)は、右翼も左翼も関係なく現体制の破壊者壊滅が使命であると宣言する。
公安の拠点は町はずれの自動車修理工場。そこで狩場らは外事課キリシマ(菅田俊)からCIAの現地工作員ナオミ・サイジョー(遊井亮子)を紹介される。ナオミは爆弾知識のスペシャリストで、先の爆弾テロも犯人は中東テロリストの可能性が高いことを示唆する。しかしアメリカの協力を良しとしない狩場らはナオミに反発する。
北朝鮮工作員の尾行、中国人情報屋とのトラブルなど公安の仕事は後を絶たない。そんな中、狩場は親友のヤクザ・岡本(遠藤憲一)から相談を持ちかけられる。恋人がヨーロッパ格安ツアーに出たまま行方不明になったというのだ。海外での邦人行方不明事件・・・狩場がナオミに相談すると驚愕の事実が知らされる。「独裁軍事政権国、アフリカのハキラ共和国が集団拉致を決行した可能性が高い」。しかしハキラ共和国で採取されるルビーをアメリカが狙っているため、同盟国日本がトラブルを起こすことを避けるよう釘をさされる結果となる。狩場は政治の壁によって捜査が妨げられることにいらだちを覚える。
爆弾テロの件で、潜入捜査官がとある人形劇団の関与の証拠を掴み、突入が命じられる。組織の人間を男も女もお構いなしに警棒で殴りながら進む機動隊。組織の一人の男が叫ぶ。「信じてくれ!オレは仲間だ!」。狩場が発見した時には潜入捜査官・嶋村(尾美としのり)は瀕死の状態だった。嶋村が残したメモから狩場は中東テロリストと人形劇劇団のつながりを知る。“PEC”、爆弾で平和を願うNPO団体である。そんな中、東京駅で第2の爆弾テロが起こる。帰国した岡本の恋人による自爆テロだった。旅行先で拉致され、洗脳されていたのだ。
ハキラ共和国外交官、PECスタッフ、人形劇団員らが次々に検挙されていく中で品川埠頭に格安旅行ツアーで拉致された日本人が監禁されていることを突き止めた狩場らは現場を急襲。監禁されていた若者を解放することに成功する。しかし工作員たちを検挙しようとしたその時、キリシマから彼らを釈放する様にとの上からの命令が伝えられる。
天然ルビーの採掘権交渉のため副総理がアメリカ大統領補佐官のハキラ共和国訪問に同行することが決まり、こちらに有利な条件を提示するためだった。
「俺たちにとって正義とはなんですか」割り切れない憤りを胸に狩場は殉職した嶋村の墓に向かった・・・。

スタッフ

監督:鈴木浩介
原作:北芝健(宝島社刊「スマン!デカ刑事でごめんなさい」より)
製作:松下順一
企画:加藤東司、武内健
プロデューサー:米山紳、小貫英樹
脚本:小林弘利
撮影:唐沢悟
照明:木村明生
美術:橋本優
録音:岩丸恒
助監督:桜井宏明
制作担当:平山高志
エンディング・テーマ「雨ニモ負ケズ、、、。」(歌 笠原涼二)
制作:円谷エンターテインメント
製作:アートポート

キャスト

竹内力
遊井亮子
尾美としのり 
山口祥行
セインカミュ
峰岸徹
北芝健
大和武士
遠藤憲一
菅田俊

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