原題:Lonely Hearts

アメリカ犯罪史上、最も悪辣な連続殺人犯:動機は孤独 これは実話

2006/04/30

2006年/アメリカ/35mm/カラー/107分/シネマスコープ 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、配給協力:アートポート

2008年04月09日よりDVDリリース 2007年11月10日、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

(C)2006 Equity Pictures Medienfonds GmbH & Co. KG III. All Rights Reserved.

公開初日 2007/11/10

配給会社名 0042

解説


ブライアン・デ・パルマ監督『ブラック・ダリア』、デビッド・フィンチャー監督『ゾディアック』に次ぐ衝撃のクライム・サスペンス!!
“寂しい女(ルビ:ロンリーハート)”を騙すなら、レイの右に出る者はいない・・・
と言われる詐欺師レイモンド・フェルナンデスと、その恋人マーサ・ベック。結婚詐欺に加え、殺人まで犯す極悪カップルを、ひとりの刑事が追いつめていく……。
ブライアン・デ・パルマの『ブラック・ダリア』、デビッド・フィンチャーの『ゾディアック』と、実在の事件を描いた作品が注目を集める中、その系譜に名を連ねる傑作『ロンリーハート』が誕生した。
本作の基となったのは、1940年代にアメリカを震撼させた“ロンリーハート”事件。20人以上の女性を殺害し、逮捕後には互いの愛をマスコミに書き綴るという、レイとマーサの歪んだ愛は、全米にセンセーションを巻き起こした。また、1970年に『ハネムーン・キラーズ』、96年に『深紅の愛 DEEP CRIMSON』と二度も映画化されるなど、“ロンリーハート”事件はアメリカ犯罪史上最も有名な殺人事件と言っても過言ではない。
妻を自殺で失ったショックから立ち直り、レイとマーサを追いつめていくエルマー・C・ロビンソン刑事を演じるのは、ジョン・トラボルタ。一世を風靡した『サタデー・ナイト・フィーバー』、鮮やかな復活を遂げた『パルプ・フィクション』などとは一味違う、抑制された渋い大人の演技で新境地を見せる。
新聞の恋人募集欄で目をつけた孤独な女性を狙う詐欺師、レイモンド・フェルナンデスに扮するのは、ジャレッド・レト。『レクイエム・フォー・ドリーム』『アレキサンダー』などで知られるハンサムなレトが、本作では頭を剃り上げて、コンプレックスだらけの男を怪演している。フェルナンデスを愛するあまり、詐欺ばかりか殺人にも手を染める恋人のマーサ・ベック役には、サルマ・ハエック。『フリーダ』で高く評価された演技力と、持ち前のセクシーさで、“ファム・ファタール”を情熱的に演じている。
ロビンソンとともに事件を担当するチャールズ・ヒルダーブランド刑事役には、ジェームズ・ガンドルフィーニ。人気テレビシリーズ「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」のマフィア役から一転して、ロビンソンを公私にわたって支える心優しき相棒役を好演。本作では、ヒルダーブランドが語り部となっており、ナレーションも担当している。
監督は、『白い嵐』など多くの作品で脚本家として活躍してきたトッド・ロビンソン。実は、エルマー・C・ロビンソン刑事の孫であり、祖父から聞いた話を基に、本作を作り上げた。これまでは、殺人カップルにのみ焦点が当てられてきたロンリーハート事件を、刑事視点で描ききることに成功したのは、ロビンソン家の血筋によるものなのである。

ストーリー




1951年3月8日。ニューヨークのシンシン刑務所で一組の男女の死刑が執行されようとしていた。凶悪犯の最期に沸く他の関係者をよそに、浮かぬ顏で見つめるひとりの男がいた。アメリカ犯罪史上、最も凶悪な殺人犯、レイ&マーサを逮捕した張本人エルマー・C・ロビンソン刑事(ジョン・トラボルタ)だった……。
「弁護士と話が長引いてね」と微笑みながら、花束を持って女性の前に颯爽と現れるレイモンド・フェルナンデス(ジャレッド・レト)。彼は、夫が戦死した女性や未婚の中年女性から財産を騙し取る結婚詐欺師。標的の情報源は、新聞の恋人募集欄“ロンリーハート・クラブ”だった。ある日、いつもと同じように新たな獲物マーサ・ベック(サルマ・ハエック)に近づくが、彼女が裕福ではないとわかると、ホテルに置き去りにして次の標的のもとへと向かう。しかし、そこでドジを踏んで窮地に陥ったレイを、追いかけてきたマーサが救ったことから、ふたりは強い絆で結ばれる。
レイの妹と偽って、詐欺に加担するようになったマーサだが、レイに対する執着心、レイが誘惑する女性に対する嫉妬心は徐々にエスカレートしていく。やがてふたりは、財産を奪った上で、その女性を殺すことによって互いの愛を確認するようになる。歪みきった愛の形が、危険な男女を誕生させたのだった。
ある日、自殺と思われる女性の死体が発見される。恋人がその妹と寝ているところを見てしまった、と書かれた遺書が見つかり、死体の解剖結果からは妊娠していたことが判明する。現場に駆けつけたエルマー・C・ロビンソン刑事と相棒のチャールズ・ヒルダーブランド刑事(ジェームズ・ガンドルフィーニ)は、自殺の裏に犯罪の臭いを嗅ぎ取り、捜査を開始する。
ロビンソンは、かつて自分の妻も自殺で失っていた。仕事を優先するあまり、妻の苦悩を理解することができなかった、という後悔の念から、書類作りや電話番ばかりするようになっていた。しかし、自殺女性と妻を重ね合わせた彼は、亡き妻への償い、家族の再生を胸に、第一線への復帰を決意したのだった。次々と孤独な女性を毒牙にかけていくレイとマーサを、ロビンソンが追いつめていく……。

スタッフ

監督:トッド・ロビンソン

キャスト

ジョン・トラボルタ
ジェームズ・ガンドルフィーニ
ジャレッド・レト
サルマ・ハエック

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