ソックス、私のそばにいてくれて、ありがとう— 世界中が涙した短編詩「犬の10戒」から生まれた、犬と少女の絆を描く感動作

2008年/日本/カラー/??分/ 配給:松竹

2010年07月28日よりDVDリリース 2008年3月15日(土)全国ロードショー

(c)2008「犬と私の10の約束」フィルムパートナーズ

公開初日 2008/03/15

配給会社名 0003

解説



世界中が涙した短編詩「犬の10戒」から生まれた、
犬のソックスと少女の愛と絆を描く感動作

 楽しい時も、淋しい時も、犬は黙ってそばにいてくれる。もし、犬たちが人間の言葉を話せたら、いったい私たちに何を望むのだろうか?そんな疑問に答えてくれる作者不詳の短編詩「犬の10戒」が今、世界中で静かなブームを呼んでいる。「千の風になって」の犬バージョンとも言えるこの詩では、犬から飼い主へのメッセージという形で、犬が私たちにして欲しい10の約束事が語られている。一度でも犬を飼ったことがある人はもちろん、犬との暮らしに憧れている人なら、ささやかで切ない犬の願いに、涙せずにはいられないだろう。そして2008年春、この詩から、一匹の犬とひとりの少女のかけがえのない10年間を描いた感動作が誕生する。
 北海道の函館で暮らす14歳の少女・あかりの家に一匹の子犬がやって来た。前足の片方だけが靴下を履いたように白いゴールデン・レトリーバーに、あかりは”ソックス”と名前をつける。母はあかりに、犬を飼う時には、犬と「10の約束」をしなければならないと教えてくれる。その約束を交わした瞬間から、あかりとソックスは一緒におとなへの道を歩き始める。母の急死、父の突然の辞職、初恋、憧れの仕事、初めての独り暮らし、恋人の事故……あかりの人生を揺さぶる、さまざまな出来事がおとずれる。どんな時にも、ずっとそばにいて励ましてくれたのが、ソックスだった──。

新鋭から演技派まで、日本映画界を担うキャストと、
アジアの俊英が集結した注目のスタッフ

 成人したあかりを演じるのは、近年女優としての成長が著しい、『ゲゲゲの鬼太郎』、『夕凪の街桜の国』の田中麗奈。あかりの幼なじみで、再会して恋人となる進には、『硫黄島からの手紙』、『それでもボクはやってない』の若手個性派俳優、加瀬亮。少女時代のあかりには、『日本沈没』、『Little DJ?小さな恋の物語』の福田麻由子。あかりの母・芙美子には、華やかな存在感をスクリーンに残す高島礼子。そして、父・祐市にはシリアスな役どころからコメディまで、幅広い演技で高く評価されている豊川悦司。あかりの人生に関わる彼ら一人一人とソックスの交流も丹念に描かれることによって、犬は飼い主に豊かな愛情を与えてくれるだけでなく、関わった人々の傷ついた心を癒し、さらに人と人の絆さえも結んでくれる素晴らしい友達なのだと教えてくれる。近年、セラピードッグが老人ホームや施設、小学校などで、人の心のケアや身体のリハビリに貢献しているという例があるように、ソックスも出会った人たちに生きる力や優しさを与えてくれる存在なのだ。
 監督は、『ゲゲゲの鬼太郎』の大ヒットが記憶に新しい本木克英。そして、ソフトバンクモバイル「予想外」シリーズや東京ガス「ガス・パッ・チョ!」等のCMを手掛け、2000年と2006年、2回に渡りクリエイター・オブ・ザ・イヤー賞を受賞した、注目のCMプランナー、澤本嘉光が脚本を担当。また、韓国映画音楽界の巨匠と称えられ、『八月のクリスマス』、『四月の雪』などの心を揺さぶる美しい旋律を作曲したチョ・ソンウが音楽を手掛けている。主題歌を人気アーティストBoAが歌うのも大きな話題である。
 主な撮影は、2006年の秋から2007年春にかけて、北海道函館市及び調布の日活撮影所で行われたほか、旭川市の旭山動物園で本格的なロケを敢行したのも話題である。2008年春、一匹の犬”ソックス”が、日本中を温かく包む大きな感動を贈ります。

ストーリー





ソックス、忘れないよ。
あの日、交わした10の約束……

 北海道の函館で暮らす14歳の斉藤あかり(福田麻由子)は、大学病院に勤める父・祐市(豊川悦司)と母・芙美子(高島礼子)のおおらかな愛情に包まれて、楽しい毎日をおくっていた。あかりに不満があるとすれば、優秀な医師として将来を期待されている父が忙しく、あかりと顔を合わせる時間すら取れないことくらいだった。

 ある日、いつも元気で明るかった母が、体調を崩して入院してしまう。心配と淋しさで胸を痛めていたあかりのもとに、一匹の子犬が迷い込む。あかりは子犬を連れて母を見舞い、飼うことを許してもらう。前足の片方だけが靴下を履いたように白いゴールデン・レトリーバーに、母の提案で”ソックス”と名付けるあかり。母は、犬を飼うときは「10の約束」をしなければならないと教えてくれる。それは、犬が飼い主にしてほしい、10のお願い事だった。

 春の終わりに一時退院し、家族に囲まれて満開の桜を楽しんだ母は、自分が夏まで生きられないことを知っていた。突然の別れにショックを受けたあかりの心は、思わぬ形で悲しみを表現する。首が曲がらなくなってしまったのだ。その頃あかりは、ソックスがやって来た真相を知る。母があかりのために近所のおじさんから譲り受けてくれたのだ。名医のはずの父に代わって、あかりの首を治してくれたのは、そんな”母の形見”のソックスだった。ソックスがそばにいるだけで、悲しみで冷たくなった心が、ゆっくりと温まっていく──ソックスには、そんな不思議な力があった。クラシックのギタリストを目指している、同級生の星進(佐藤祥太)の素直で純粋な優しさも、あかりを慰めてくれた。やがて、あかりのため、大学病院を辞め、函館の家を買い戻して開業医となった父は、少しずつ家事を覚え始める。父と娘、そしてソックスは、やっとひとつの家族になれたのだ。

──それから7年、22歳になったあかり(田中麗奈)は、大学の獣医学部に通っていた。ソックスは斉藤医院の「あっち向いて、ホイ」が得意な看板犬として、すっかり近所の人気者になっている。ある日、あかりはギタリストになる夢をかなえて海外留学から帰国した進(加瀬亮)と数年ぶりに再会する。懐かしい面影に惹かれあい、2人はあっという間に恋におちた。
 やがて、大学を卒業したあかりは、子供の頃から憧れていた旭川市の旭山動物園に就職する。やりがいのある仕事、初めての独り暮らし、進との恋──充実した毎日を送るあかりが、ソックスと過ごす時間は、ほとんどなくなってしまっていた。そんな時、進の身に思いがけない事件がふりかかり……。

スタッフ

監督:本木克英 
音楽:チョ・ソンウ 
原作:川口晴(文藝春秋刊)/サイトウアカリ(毎日新聞土曜夕刊にて連載中)
製作:「犬と私の10の約束」フィルムパートナーズ 
企画・制作・配給:松竹

キャスト

田中麗奈 
加瀬亮 
福田麻由子 
池脇千鶴
布施明
高島礼子 
豊川悦司

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す