原題:The City of Violence

2006年5月25日韓国公開

2006年/韓国/カラー/94分/ 配給:エスピーオー

2007年08月24日よりDVDリリース 2007年3月10日、シネマート六本木ほかにてロードショー

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ビデオ時に変わった場合の題名 シティ・オブ・バイオレンス −相棒−

公開初日 2007/03/10

配給会社名 0116

解説


 2004年、破天荒なマーシャルアーツ・アクション『ARAHANアラハン』。2005年、カンヌ国際映画祭・国際批評家連盟賞に輝いた『クライング・フィスト』。新作を送り出すごとに賞賛を集め、今や全世界にその名を轟かせる監督リュ・スンワン。『相棒-CITY OF VIOLENCE-』は韓国映画界の若き俊英と謳われる彼が監督、製作、脚本、そして主演の4役を務めたネオ・ノワール・アクションだ。
 少年時代を共に過ごした親友が故郷の小都市で何者かによって殺された。その報せを聞いたソウルの凄腕刑事テスはすぐにも帰郷し、真相を突き止めようとする。そんな彼と手を組んだのは、やはり少年時代の仲間でもあった命知らずの熱血漢ソックァン。ふたりは過激な捜査を繰り広げながら、やがて事件の背後で暗躍する悪の正体を知り、壮絶な死闘に身を投じていく……!
アクションが出来なければ監督じゃない!!

 これは男たちの非情な運命を描いた物語である。闘いの果てに彼らが迎えるのは熱い友情や美しい思い出との決別の時。監督リュ・スンワンは悲痛なドラマの中に、街にひそむ犯罪と暴力、陰謀と罠、刺客との闘い、そして怒涛の殴り込み、といった展開を織り交ぜつつ、爽快感満点のハイ・ボルテージ・アクションを融合。架空の町、果たし合い、男の絆といった往年の“日活無国籍アクション活劇”を想起させる要素を散りばめ、理屈抜きの娯楽作に仕上げてみせた。しかも彼は主演俳優としてソックァン役を熱演、撮影中に膝の靱帯を断裂させながらも、劇中で540度回転蹴りというアクロバット技まで披露。「キック技が撃てない監督に映画を撮る資格はない!」そんな超絶的映画セオリーを提唱するかのように自らアクションを実践し、作品を猛烈に躍動させているのだ。
 驚かされるのは映像作家としての才能である。随所に用いられている映像・編集テクニックは斬新かつスタイリッシュ。特にクライマックスの決闘シーンでは、大の日本映画びいきでもあるこの監督のセンスが全開。豪快なアクションは黒澤明の『用心棒』を参考にしたものであり、ギミック演出や色彩美は独自の美学で知られる鈴木清順への敬愛の念でもある、と監督自身も語っている。激しくも美しい闘いは作品を限りなく輝かせ、観る者を圧倒するに違いない。
 タランティーノ、そしてクリント・イーストウッドや北野武、あるいはジャッキー・チェンといったマルチな才能を持つ映画人たちのあとを確実に辿っているリュ・スンワン。『相棒-CITY OF VIOLENCE-』はその新たな代表作になる!
今、韓国で最も熱い男たちが勢揃いしたスタッフ&キャスト

「相棒」 共演陣も実力派揃い。ソックァンの相棒テス役を務めるのは、『ARAHANアラハン』『風のファイター』のチョン・ドゥホン。韓国アクション界の第一人者として知られる彼は、やはり華麗で破壊力抜群の回し蹴り、そして強烈な鉄拳を武器にして闘う刑事を颯爽と演じるとともに武術監督も兼任。CGやワイヤーに頼らず、体を張ったアナログ・アクションで興奮の見せ場を次々と繰り出す。彼こそジェット・リー、トニー・ジャーらと比肩するアジア映画界の稲妻だ。
 物語の鍵を握る男ピロを演じるのは、『スーパースター★カム・サヨン』のイ・ボムス。明るく温かな役柄が多かった彼が本作でそのイメージを覆したことは日本でも大きな話題となるだろう。その他、『ブラザーフッド』『美しき野獣』のアン・キルガン、『王の男』のチョン・ソギョン、『トンマッコルへようこそ』のチョ・ドッギョン、そして『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』での怪演も記憶に新しいキム・ビョンオクといった個性派勢に加え、『僕らのバレエ教室』のオン・ジュワン、『親切なクムジャさん』のキム・シフといった爽やかな若手たちが出演。さらに『欲望Lovers』『ヴォイス』のキム・ソヒョンが紅一点として花を添えている。
 スタッフにもヒットメーカーが集結。プロデューサーは、『誰にでも秘密がある』『親切なクムジャさん』のキム・ジョンミン、撮影は、『誰にでも秘密がある』のキム・ヨンチョル、音楽は、『JSA』『アメノナカノ青空』、そして『クライング・フィスト』のパン・ジュンソク、美術は、『親切なクムジャさん』のチョ・ファソン。さらにチョン・ドゥホンが代表を務めるソウルアクションスクールが共同製作プロダクションとして参加し、そこに所属する精鋭の武術監督や俳優たちも大挙出演。
全世界20カ国での公開が決定!全米はワインスタイン・カンパニーが配給

 この作品は2006年5月末に韓国で公開され、わずか2週間で観客動員100万人を突破するという大ヒットを記録。また、同年のベネチア国際映画祭では、コンペ外のミッドナイト上映作品に選出され、詰めかけた観客はスタンディング・オベーションでその快挙を称えた。さらにはアメリカ(ワインスタイン・カンパニー配給)、イギリス、フランス、ドイツなど20カ国以上での公開も決定。そう、『相棒-CITY OF VIOLENCE-』こそ、韓国発〜世界制覇を狙う注目作なのだ。

ストーリー



 韓国・ソウルの警察に勤務する刑事チョン・テス(チョン・ドゥホン)のもとに、郷里・忠清道(チュンチョンド)の小都市オンソンで暮らしていた旧友オ・ワンジェ(アン・キルガン)の訃報が届く。激務に追われ、過去のことなど顧みる余裕さえなかったテスもこの報せにはショックを受けた。
 早速休暇をとり、オンソンへ帰ったテスは斎場で少年時代の親友たちと再会する。ワンジェの葬儀をとりしきっていたのは、土地開発業を営むチャン・ピロ (イ・ボムス)。彼はワンジェの妻ミラン(キム・ソヒョン)の実兄だった。学生の頃からワンジェに助けられていたユ・ドンファン(チョン・ソギョン)、そしてその弟ソックァン(リュ・スンワン)も悲しみに暮れていた。
 テスはワンジェの死にまつわる話をピロから聞かされる。ヤクザだったワンジェは、刑務所暮らし、そして実母の死やミランの流産をきっかけに足を洗い、自らの組織をピロに預けたのち、小さなバーの店主となった。しかし店で暴れた少年たちを取り押さえようとして争い、逆に刃物で刺し殺されてしまったのだという。その事件現場に訪れるテス。彼の脳裏で、ワンジェ、ピロ、そしてソックァンやドンファンと過ごした懐かしい日々の記憶が甦る。

 一方、ワンジェを殺害したと目される少年たちは逃走を続けていた。ソックァンは大の恩人だった兄貴分ワンジェの仇を討つべく、彼らの足どりを探る。そしてテスもまたこの殺人事件に疑問を感じ、解決までオンソンに留まることにする。
 事件を境にオンソンの町は大きな変貌を遂げようとしていた。観光特区に指定されカジノ誘致計画も進められていたが、その陰で暗躍していたのは意外な人物だった。そんな中、ソックァンとテスは手を組み、過激な捜査を繰り広げていく。やがて明るみになる衝撃的な事実。しかし事件の証人たちは次々と消され、そのあげく、何の罪もないソックァンの家族までもが犠牲となってしまう。
愛する者を奪われたソックァンとテスの怒りがついに爆発する。復讐に燃える2匹の獣は殺し屋の群れが待ち受ける敵の本拠へ乗り込んだ……!

スタッフ

監督:リュ・スンワン
脚本:イ・ウォンジェ、リュ・スンワン、キム・ジョンミン
撮影監督:キム・ヨンチョル
音楽:パン・ジュンソク

キャスト

リュ・スンワン
チョン・ドゥホン
イ・ボムス
チョン・ソギョン
アン・ギルガン
イ・ジュシル
キム・ビョンオク
チョ・ドギョン
キム・ギチョン
キム・ヒョソン
ソ・ジオ
ク・ジャフン
イム・ジュンイル
キム・ドンヨン
パク・ヨンソ
キム・ゴノ
キム・ヨンソン
イ・ナリ

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