転校生 −さよなら あなた−
おれがあいつで、あいつがおれで!? “異性”という全く違う世界で繰りひろげられる、“逆転”青春ファンタジー
2007年/日本/カラー/2時間00分/アメリカンビスタ/7巻/3261m/DTS-S 配給:角川映画/製作協力:PSC
2008年01月25日よりDVDリリース 2007年6月23日、新宿ガーデンシネマほか全国ロードショー
(C)2007「転校生」製作委員会
公開初日 2007/06/23
配給会社名 0058
解説
尾道から転校してきた一夫と、老舗そば屋の娘・一美は、ある事件をきっかけに身体が入れ替わってしまいます。身体の違いを痛感し戸惑うふたりだけど、そんな状況にあってこそ気づく、自分のことや家族のこと、そして互いへの想い。そんな状況がおかしくも、最後に切なく泣いてしまう、この夏、爽やかな感動を運んでくれる青春ファンタジーです。
映画界に期待のヒロイン誕生! 誰もが心奪われる“蓮佛(れんぶつ)美沙子”という輝き
主役は、05年、角川映画とソニーミュージックが共同で実施したヒロイン・オーディション「MISS PHOENIX」において応募総数37,749名の中からグランプリに選ばれた新人女優・蓮佛美沙子。今回、初主演にしていきなり男性役(?)という難役を見事に演じています。
数々の映画ヒロインを育てた大林監督も、その輝きに“10年に一人”と絶賛し惚れ込んだほど。清楚な存在感にして力強い演技、そして劇中で披露するピアノ演奏と歌唱は必見の名シーン!
青春映画の名匠・大林宣彦監督自らの手で、あの名作が甦る
今から25年前、大林宣彦監督は、尾道を舞台に『転校生』を手がけています。この映画をきっかけに撮影地である尾道の名は全国に知られ、『時をかける少女』『さびしんぼう』とともに、“尾道三部作”として伝説を築きました。四半世紀を経た今も、多くのファンの心に残る名作として記憶されています。
そして07年、25年にわたる時代や子供たちの生活の変化を取り込んで、更に舞台を尾道から信州に移し、『転校生』が甦ります。未来への思いが込められた、生きる元気を与えてくれる映画として。
ストーリー
両親の離婚を機に、尾道から母とともにかつて幼少期を過ごした信州に転校してきた斉藤一夫。手にする携帯電話には、父からもらった小さなピアノのストラップが付いている。尾道に恋人のアケミを残し、元気を失っていた一夫だったが、転校してきた善光寺北中学校で幼なじみの一美と再会する。
「大きくなったらあんたのお嫁さんになるって、キスしてあげたじゃない」。
幼少期のふたりの思い出を明け透けなく話す一美に対し、戸惑い、恥じらう一夫。
一美には、山本弘という恋人がいる。彼は一美に一冊の本を手渡しながら話す。
「キェルケゴールの『死に至る病』。一美くんは時々、ふっと自分の空想の物語の中へ入ってしまう癖がある。君にはこの本を貸してあげよう。世界と神、現実と理想、信と知との絶対的対立のうちに、人生の深い意味が見られるのだ」。
弘のその気障りな態度にむっとくる一夫だが、一美とは会話を重ねるうち、昔の勘を取り戻すかのように、自然と呼吸が合ってくる。
一美の自宅は古くから蕎麦屋を営んでいる。両親と祖父、そして年の離れた姪が一緒に暮らしている賑やかな日本の家族だ。兄がひとりいるが今は東京に離れて住んでいる。その日一美は一夫を自宅に招く。昔話の流れでふたりは、思い出の場所である“さびしらの水場”へと足を運ぶ。
「一夫ちゃん、美味しいのよ、ここの水。だからうちの蕎麦も美味しいの」。
柄杓でその水を掬おうとした瞬間、ふたりは誤って水の中へ身を落とす。急いで這い上がった二人だが、やっと気がついたとき、一美は一夫へ、一夫は一美へとその身体が入れ替わっていたのだ。
(以下、肉体が一美で心が一夫を“カズオ”、肉体が一夫で心が一美を“カズミ”とする。)
当然、カズオは一夫の自宅へ、カズミは一美の自宅へと帰るのだが、入れ替わったことを知らない家族は大慌て。いてもたってもいられず二人は家を出る。泣きじゃくるカズミにカズオは、
「とにかく、今日のところはだ、俺がお前をやって、お前が俺をやるしかねえよ。歩こう。俺たちもう子供じゃねえんだ。ともかく、この夢だか現実だかを、ちゃんと考えてみよう」。
習慣も好みも違う。家族や恋人、学校の友人など、互いの環境は全く違うふたりだが、入れ替わって戸惑いながらも協力しあい、それぞれの生活を始める。
「人間って、変なものね、どんなことになっても、ちゃんとお腹空くし、何かやってる」。
互いに気づいてはいないが、二人の間には何か温かいものが生まれ始めている。 やがて、二人の妙な振る舞いが事件を生み、カズオの身体に異変が生じ始める。・・・・・・
スタッフ
監督: 大林宣彦
脚本: 剣持亘、内藤忠司、石森史郎、南柱根、大林宣彦
音楽: 山下康介、學草太郎
原作: 山中恒 「おれがあいつで あいつがおれで」(角川文庫刊)
主題歌: 寺尾紗穂 「さよならの歌」 (MIDI)
製作:角川映画、日本映画ファンド
キャスト
蓮佛美沙子
森田直幸
清水美砂
厚木拓郎
寺島咲
石田ひかり
田口トモロヲ
斉藤健一
窪塚俊介
宍戸錠
入江若葉
小林桂樹
犬塚弘
古手川祐子
長門裕之
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