木村威夫監督第3作

2006年/日本/カラー/55分/ 配給:太秦+エアプレーンレーベル

2007年7月21日(土)よりシアター・イメージフォーラムにてモーニング&レイトショー

公開初日 2007/07/21

配給会社名 0864/0865

解説


◆日本映画美術界の巨匠木村威夫の第3作目の映画がついに完成。
ルルドの奇蹟の泉や、長崎の原爆をモチーフに極彩色の摩訶幻想世界を現出させた。メタフォリカルでアヴァンギャルドな映像世界と多様なジャンルの音楽表現は表現主義者として従来の映画文法を打ち破る衝撃の映像表現は強烈なインパクトを観るものに与える。
木村威夫はこれまでに200本以上の映画にて美術監督を務め、鈴木清順や、熊井啓との仕事で知られる映画美術の生きる伝説ともいえる存在として知られている。
今作で摩訶幻想空間を浮遊するのは、長年木村武夫とタッグを組んできた映画界のカリスマ鈴木清順と世界的ファッションモデルで近年は独自のパフォーマンスを展開する山口さよこ。

◆再び蘇る黄金タッグ
これまで『ツィゴイネルワイゼン』『ピストルオペラ』といった数々の名作を世に送り出してきた木村威夫と鈴木清順。今作では役者としての鈴木清順が登場。世羽が夢の中で出会ういかがわしい雰囲気と裏に隠された真理を漂わせる不思議な老人、偽予言者ヨバネ。そのヨバネを追い回すアラブ風の怪しい衣装を身に纏ったザロメには日本を代表するモデルでファッションクリエイターの山口さよこ。
深遠な東洋の神秘を代表するミューズとして脚光を浴び、「SAYOKOマネキン」が世界中のショーウィンドウを飾ったこともある山口さよこの蠱惑的なまなざしは、見る者を魅了する。
捨てられた少年役には原田光は荒川少年少女合唱団に所属、無垢な視線が印象に残る。

◆メランコリックでせつない音楽
音楽は川端潤が担当。川端潤は写真家でもあり90年代に自らのレーベル『AIRPLANE LABEL(エアプレーンレーベル)』を立ち上げ、現在までに、自身の作品を含む30枚以上のCDを世に送りだしている。
多彩な顔ぶれのゲストミュージシャンの中には普段はあまり目にする事のないアンダーグラウンドなミュージシャンも参加。川端潤の指揮の元、各ミュージシャンは個性的な演奏で作品の世界に広がりを与え、川端潤の作風でもある『旅』をテーマにした切ないメロディ、音色は主人公の少年の心象風景とリンクしている。挿入歌で滔々と流れている歌声も、合唱団に属している少年役を演じる原田光本人のもの。

ストーリー

 雪の降るある夜、馬頭琴とともに教会に捨てられた赤子。その馬頭琴に見覚えのある修道院長(千秋みつる)は、赤子を世羽(ヨハネ)と名付け、教会で育てることにする。修道院長は、1945年の長崎の原爆で間一髪難を逃れた経験を持つ。彼女が失った多くの人々の中に、馬頭琴奏者のナランさんがいた。彼は被爆し亡くなったが、馬頭琴だけは焼けずに残り、のちに息子が引き取りやって来た。そうして月日は流れ、再び現われた馬頭琴。 やがて赤子は少年(原田光)となり、宇宙に思いを馳せるようになる。生まれつき足の悪かった世羽はある晩、高熱にうなされる。爪弾かれた馬頭琴の音色とともに、夢の扉が開かれた。
 妖艶な賓(まれびと)ザロメ(山口さよこ)。彼女が奏でる馬頭琴が、世羽を時空を越えた世界へ誘う。モンゴルの伝統的な楽器である馬頭琴の調べはモンゴロイドの血筋を受け継ぐ日本人の心を揺さぶり、ついに民族・宗教を越えて愛の奇跡を呼び起こす。

スタッフ

美術思考・原画・監督:木村威夫
プロデューサー・音楽:川端潤
撮影監督・編集:白尾一博
照明:宮下昇
美術:林隆/高木理己
演出補佐:古波津陽
キャメラオペレーター:山崎大輔
サウンドエンジニア:安宅秀紀
録音:久保田雅大
助監督:丹羽篤志
衣裳:篠はづき
衣裳協力:SERIKA
タイトル:山崎登
デザイン:及川仁/吉岡渉
メインビジュアル撮影:大森直
ヘアメイク:近藤和
アラブ風女の衣裳デザイン:山口さよこ

協力:小椋事務所/オフィスマイティー/シュガーアンドスパイス/今村昌子バレエスタジオ/甲斐浩
応援:日活芸術学院
製作:エアプレーン レーベル/プロジェクト ラム

キャスト

世羽:原田光
修道院長:千秋みつる
シスター:万琳はるえ
水の精:天羽祐香
モンゴルの馬頭琴奏者:バヤラト
修道院長の若いとき:木村紗矢香

ヨバネ:鈴木清順(特別出演)
ザロメ:山口さよこ(特別出演)

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