荒川良々×木村佳乃×岡田義徳出演! 憩(いこ)いまくりたい人々に贈る、恋のユル騒ぎムービー!

「第4回日本映画エンジェル大賞」受賞作品

2007/日本/35mm/110分/アメリカンヴィスタ/DTSステレオ/カラー 配給:スタイルジャム

2008年08月29日よりDVDリリース 2008年1月26日、シネクイントほか全国順次ロードショー

(C)2007 「全然大丈夫」製作委員会

公開初日 2008/01/26

配給会社名 0650

公開日メモ 「グループ魂のでんきまむし」の藤田容介監督渾身のオリジナル長編。荒川良々、木村佳乃、岡田義徳ら魅力的なキャストが集結。世界からちょっとズレた人々が集まる小さな古本屋が舞台に繰り広げられる、ユルくて、コミカルで心温まる日々を描く。

解説


憩(いこ)いまくりたい人々に贈る、
恋のユル騒ぎムービー
勝たないでシアワセになる方法、教えます
人を怖がらせることが三度のメシより好きな古本屋の長男、照男と、清掃会社に勤めるお人好しのサラリーマン、久信は、気心の知れた幼なじみ同士。休日にはたわいのないホラーごっこに興じたり気ままに過ごしてきた彼らは、最近何となく人生の”壁”にぶつかっているような気がして、自分たちのユルい現状にちょっぴり不安を抱き始めている。もうすぐ30歳だというのに大人になりきれない彼らの前に、あかりという胸ときめく女性がひょっこりと現れて……。

 独特の風貌やセリフ回しはもちろん、そのたたずまいだけで観る者に強烈なインパクトを与える”超”個性派俳優、荒川良々。映画、TVドラマ、そして舞台で大活躍中の彼が、ついに初主演を飾る話題作『全然大丈夫』が完成した。企画の出発時点から”良々ありき”で構想された本作で劇場映画デビューを果たすのは、大人計画とのコラボレーションでも知られる藤田容介監督。グループ魂主演映画「グループ魂のでんきまむし」でも絶賛された卓越したユーモア・センスが、いよいよスクリーンいっぱいに開花する。全編変わらぬゆったりとしたリズムと間合いから、時にあっけらかんと、時に意表を突いて繰り出される奇想天外なギャグの数々。腹を抱えるもよし、きょとんと目を丸くするもよし。ひとたびツボにはまると病みつきになってしまうオリジナリティ満点の笑いが、随所にちりばめられている。

 不思議な浮遊感を湛えた藤田ワールドにさらりと溶け込んだ荒川良々に、木村佳乃、岡田義徳の豪華キャストが絡むアンサンブルは絶妙の味わい。”世界最恐のオバケ屋敷を作る”という妙ちきりんな夢からして、かなり世間とズレた面白キャラクターを荒川がひょうひょうと演じれば、岡田は優しさゆえに八方美人な行動に走りがちな青年の迷いを等身大の存在感で体現。凛々しくも清楚な魅力で幅広い支持を得ている木村が、天然系の地味ヒロインになりきって新境地を見せ、恋によって可憐に輝き出す女性の変化を表現しているのも見どころとなる。そう、まさにこの映画は、彼らが織りなすおかしくも切ない三角関係の行方を綴った和製ロマンチック・コメディでもあるのだ。ココリコの田中直樹、蟹江敬三、白石加代子、きたろう、根岸季衣、小倉一郎といった演技巧者揃いの脇役陣も実に強力だ。

 ファンタジックで時にシュールなイメージを織り交ぜつつも、そこはかとなくリアルな”今”の映画として成り立っている独創的な世界観も『全然大丈夫』の大きな魅力だ。怪奇マニアの主人公、照男の部屋にずらっと並ぶキモカワいいフィギュアやギミック、ヒロインのあかりが描く鮮烈な色彩の肖像画、ホームレスのおばさんが廃品でこしらえたユニークな人形たち。そしてドラマの重要な舞台となる昔ながらの街の小さな古本屋さん。これらの小道具やセットの空間設計が各キャラクターの個性をくっきりと際立たせる一方、そこには世間からうち捨てられた物をリサイクルするエコロジカルな視点もこめられている。またニューエイジ・ハワイアンバンド〈エコモマイ〉による、心和むメロディのウクレレ音楽を全編にフィーチャー。同バンドの面谷誠二が伴奏を務め、蟹江敬三がお米の素晴らしさを切々と歌い上げる挿入歌「コメ」は、なぜか耳にこびりついて離れないスルメ味の名曲に仕上がっている。

 人間のトホホな滑稽さと哀しみが詰まった『全然大丈夫』には、声高に叫ぶメッセージはまったくない。何がいったい”大丈夫”なのかというテーマの解釈すらも、観客それぞれに委ねている。それでもきっと、風向き次第でどこへ飛ぶかわからない風船のようなお話を最後まで見届けた人は、純情な日陰者たちが見つけた”大切なこと”に愛おしい共感を抱いてしまうはず。そんな真心と幸せな気分を少しでも感じてもらえれば全然大丈夫! スタッフ&キャストの親密な雰囲気がうかがえるようで頬が緩む、晴れやかなエンドロールの映像もお楽しみに。

ストーリー



ちょっと愛おしいはみ出し者たちが集まる、
どこかの町の小さな古本屋。
そこで繰り広げられるあり得ないほど不器用な
3人の男女の恋の行方は…?

古本屋の長男で植木職人の照男(荒川良々)は、
人を怖がらせることにばかり熱中している29歳。

いつの日か世界一怖いオバケ屋敷を作るというデカい夢を実現するため、ヒマを見つけては周囲に怪談を語って聞かせたり、バケモノの扮装をして人を怖がらせたりして楽しんでいる。そんな照男の幼なじみの久信(岡田義徳)は、大学病院に常駐する清掃会社のサラリーマン。誰もが認める”いい人”だが、もうじき30歳の自分に自信が持てずスランプ気味の彼は、ノーテンキに遊んでばかりいる照男についお説教を垂れてしまう。プライドを傷つけられて怒り爆発の照男は、オバケ屋敷作りに改めて意欲を燃やすが、その野望が実現しそうな根拠はどこにも見当たらなかった。

ある日、久信は求人に応募してきたあかり(木村佳乃)という女性を面接することに。ただでさえ負のオーラを発しているあかりは、なぜか血を流し、ボロボロに破れた服をまとって病院にやってきた。衝撃的なまでに手先が不器用なあかりに不思議と好意を抱いた久信は、着任早々トラブルを連発する彼女を陰ながら見守っていく。そんなあかりの日課は、河原の掘っ立て小屋に住みながら、ゴミで人形を作るヌーさん(白石加代子)というホームレスの日常を、大好物のチクワを食べながら観察すること。アマチュア画家でもあるあかりは、自分が描きためたヌーさんの絵をおそるおそる本人に見てもらう。絵を喜んでもらえたあかりは、嬉しくなって久々に笑うことができた。

相変わらず無責任でマイペースな日々を送っていた照男の日常にも変化が起こり始める。久信の説教に続き、周りの大人たちからのプレッシャーを浴びて、オバケ屋敷計画に本腰を入れようと一念発起したのだ。しかし人生初の企画書を作ってまで資金提供を申し込んだ大富豪の叔父さん(小倉一郎)からは、「熱いものが何も伝わってこないんだよ!」とキツいひと言。その頃、鬱状態で寝込んでいた照男の父、英太郎(蟹江敬三)は、ふらりといずこへと旅に出てしまった。
 人並み外れたドジっぷりでついに清掃会社を辞めるはめになったあかりは、久信の紹介で照男の古本屋で働くことになった。あかりにすっかり惚れてしまい、何をするにも落ち着かない照男は、彼女を妻にめとる妄想まで膨らませる始末。あかりをめぐって照男と久信が静かな火花を散らす微妙な三角関係は、骨董品の修復職人、湯原(田中直樹)が現れたことで、思わぬ方向に転がり出す……。

スタッフ

監督・脚本:藤田容介
プロデューサー:新井直子、小越浩造
撮影:池内義浩
照明:舟橋正生
録音:岩丸恒
美術:林千奈
音楽:エコモマイ
オリジナルサウンドトラック:ヤマハミュージックコミュニケーションズ
あかりの絵:悠久斎
製作:東北新社、スタイルジャム、ポニーキャニオン、読売テレビ
支援:文化庁
制作:東北新社クリエイツ
製作賛助:角川出版映像事業振興基金信託

キャスト

荒川良々
木村佳乃
岡田義徳
田中直樹
きたろう
伊勢志摩
村杉蝉之介
江口のりこ
小倉一郎
根岸季衣
白石加代子
蟹江敬三

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