原題:Crickets

男の空洞のような目に魅了された。そんな自分が恐ろしい気がしていた・・・

お蔵出し映画祭2015 東京国際映画祭2006・ある視点部門出品作品 第63回ヴェネチア国際映画祭

2006年/日本/カラー/102min./35mm/ 提供:東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品

2015年11月6日、お蔵出し映画祭2015にて上映

©2006アイコット/パグポイント/葵プロモーション

公開初日 2015/11/06

配給会社名 1334

解説


世界的に高い評価を受ける青山真治監督最新作。
愛における自由と束縛の二律背反が引き起こす奇妙な生態の、昆虫観察的思索とそのレポート。日本を代表する実力派、鈴木京香と山崎努が紡ぐもうひとつの「美女と野獣」。
裕福だが若さを失いつつある女・薫は、夢破れた都会から逃れ、隠者のように暮しながら、盲目で口のきけない一人の男を「飼って」いる。自分では何もできない男に食事を与え手を引いて散歩をする、優越感に満ちた生活。それは、社会の常識からの自由と自己犠牲の高貴さからなる理想的なものである、と薫は信じていたが、この一見美しい絆を裏で支えるのは、社会からの逃避と強い相互依存関係の甘美さであった。
子供のように無垢な男が薫を必要とする以上に、薫は男との絆に強く依存していた。だが男は気まぐれであり、浮浪者のように家から彷徨い出る。まるで薫を必要としないかのように。男の真の自由さに畏れと不安を感じた薫は、やがて…。

ストーリー

裕福だが、若さを失いかけている薫(鈴木京香)は、都会から逃れて暮らしている。薫は盲目で口がきけず、一人では生きて行けない男(山崎努)に食事を与え、散歩に連れて行くことで満足している。しかし、男はまるで薫を必要としないかのように家から彷徨い出てしまう。男の自由さに不安を感じた薫は、やがて・・・。

スタッフ

監督:青山真治
エグゼクティヴ・プロデューサー:片柳 敦
プロデューサー:畠中基博/代情明彦
原作:畠中基博
脚本:岩松 了
音楽:長嶌寛幸
撮影:たむらまさき
美術:清水 剛
編集:大重裕二

キャスト

鈴木京香
山崎 努
安藤政信
伊藤 歩

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