1983年02月19日公開

1983年/日本/103分 カラー ワイド 配給:松竹富士

2008年01月25日よりDVDリリース 2006年10月28日、シアター・イメージフォーラムにてロードショー

公開初日 2006/10/28

配給会社名 0106

解説


 『白日夢』に続き、谷崎潤一郎の「人面疽」に原作を求めた絢爛たる風俗絵巻。明治の半ば、舞台は長崎の遊廓。男女それぞれが好きなスタイルで性の歓喜をむさぼりあう姿。当時の郭の風俗は歌舞伎の世界。“武智歌舞伎”の創始者たる武智鉄二監督にとっては最も得意とするところ。「一ニ四手、セックスのあれこれ、すべてをおめにかけます」という当時のコメントにあるように、『白日夢』を超えるスケールのハードコア大作である。美醜表裏一体となった妖しくも激しい“愛”を華麗にして生々しい“性”を背景に描いた。

ストーリー

 明治中期、長崎の遊廓。華魁と呼ばれ、揚羽太夫と人気を二分する菖蒲太夫は、絵草紙を売っている青年、喜助と恋に落ちている。ある夜、肌のきれいな女を求めて廓にやって来た刺青師の清吉は、相手をした女郎、美代野に魅せられ、クロロホルムで彼女を失神させると、全身に蜘蛛の刺青を彫った。刺青が評判を呼び、美代野は地獄太夫という華魁に出世する。一方、清吉は風呂場でチラッと見た菖蒲太夫の肌に魅せられていた。その頃、絵草紙を売っていることが見つかり、警察に追われる身となった喜助は、菖蒲太夫とアメリカに逃亡を決意する。いざ密行となったとき、清吉が現れ、喜助は殺され、菖蒲太夫は膝にケガをしてしまう。九死に一生を得た菖蒲太夫は貨物船に乗せられるが、着いたのはアメリカならぬ横浜。船員はチャブ屋に華魁を売りとばす気でいた。横浜の遊界で働くようになった菖蒲だが、いざ行為をしようとすると、右膝の傷が喜助の人面疽の顔となり、菖蒲を抱こうとする男たちをおどすようになる……。

スタッフ

製作:小川益生
監督:武智鉄二
助監督:荒井俊昭
脚本:武智鉄二
原作:谷崎潤一郎
撮影:高田昭
音楽:宮下伸
美術:長倉稠
照明:田口政広
編集:内田純子
製作:武智プロダクション、小川プロダクション  

キャスト

親王塚貴子
真柴さとし
川口小枝
伊藤高
夕崎碧
梓こずえ

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