原題:Johm Rambo

2008年ミャンマー。時代の求めが、男の怒りを呼び覚ます—

2008年1月25日全米公開

2008年/アメリカ/カラー/90分/ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ

2009年02月04日よりDVDリリース 2008年5月24日(土)、日比谷スカラ座ほか全国東宝洋画系にてロードショー

(C) 2007 EQUITY PICTURES MEDIENFONDS GMBH & CO.KG IV

公開初日 2008/05/24

配給会社名 0025

解説





1982年、アメリカ──────自らの尊厳のため
1985年、ベトナム──────幾多の戦友のため
1988年、アフガニスタン──唯一の理解者のため
2008年、ミャンマー─────すべてに決着をつけるため
最後の戦場は、男に何を与え、何を奪うのか?

<アクション映画の歴史を変えた大ヒットシリーズ、遂に衝撃の決着へ!>
 1982年、一人の男が、ヒーローの歴史を変えた。
それまでの完全無欠なスーパーヒーローではなく、深い悲しみを胸に抱くベトナム帰還兵が、全世界を熱狂させたのだ。
男の名は、ジョン・ランボー。彼が人としての尊厳を守るために、たった一人で戦い抜く姿を描いた『ランボー』は、アクション映画の新境地を切り開いた。
 その後、鳴り止まない喝采に応えて、“ランボー”はシリーズ化された。
ベトナム戦争終結後も現地に捕らわれたままの兵士たちを奪還する『ランボー 怒りの脱出』(85)、アフガニスタンでソ連軍の捕虜になった、ランボーの唯一の理解者である元上官を救出する『ランボー3 怒りのアフガン』(88)を加えた3作で、全世界興行収入6億ドルを超えるスーパーヒットを記録した。
エンターテインメントとしての破格の面白さはもちろん、観客は鍛え抜かれた強靭な肉体の奥に秘められた、不器用なまでに傷つきやすいランボーの自由を求める純粋な魂を愛したのだ。
 あれから、20年。世界は情報化され劇的な進歩を遂げたが、各国でテロや内戦が激化、我々は混迷の21世紀を生きている。
かつて世界中あちこちの映画館で、過酷な戦いに挑むランボーを目撃した者たちは、思わず問いかけずにはいられない。
「こんな時、ランボーならどうする?」そう、時代は待ち望んでいる。今こそ、あの男が必要なのだ——。
 そして2008年、遂にランボーが帰ってくる。しかし、これは過去の栄光を再現する「復活」では断じてない。
時代の求めに応じて再び戦場に現れたランボーが、己の怒りと戦いの歴史にカタをつける「決着」なのだ!

<その先にあるのは生か死か?知られざる軍事政権の〈闇〉が暴かれたとき、最後の戦いが始まる>
 ジョン・ランボーは、タイ北部のジャングルに囲まれた村で、日々を淡々と生きていた。
タイとミャンマーの国境近辺では、ミャンマーの軍事政権によるカレン族への迫害が激化していたが、ランボーはもう何年も戦いから遠ざかっていた。
しかし、カレン族を支援するアメリカのキリスト教団体が現れた時、ランボーの長い休息は終わった。
サラと名乗る女性の、弱者を助けたいというまっすぐな情熱にうたれたランボーは、ミャンマーまでボートで案内してほしいという彼らの頼みを引き受ける。
しかし数日後、彼らがミャンマー軍に拉致されたとの報せが届く。ランボーの心に、長らく忘れていた何かが再び灯ろうとしていた…。
 救出のために雇われた精鋭5人の傭兵部隊に、手製のナイフと弓矢を手にした一人の戦士が加わった。戦場への帰還を決意したランボーだ。何の罪もない自国の人々にためらいなく銃を向ける残忍なミャンマー軍に、ついに怒りが甦った。そして今、ランボーの最後の戦いが始まろうとしている……。
果たしてランボーは、最後の戦場で何を見つけ、何を失うのか? その先にあるのは、生か死か? 遂にランボーは、帰る場所を見つけることができるのか──?

<ランボーを生きた男、シルベスター・スタローン、シリーズ初監督!> 
 自らの手で、ランボー・シリーズに幕を下ろすことを決意したシルベスター・スタローンは、本作では主演・脚本はもちろん、シリーズ初の監督も務めた。
タイムリーな世界情勢を果敢に盛り込むことも、シリーズの見どころの一つだが、スタローンは今回、綿密なリサーチの結果、世界で最も長きにわたる内戦が今も続くミャンマーを舞台に選んだ。
2007年には、反政府デモを行った仏教僧への政府の武力弾圧が大きなニュースとなり、まさに現在、世界中から注視されている国である。刻一刻と変化する社会情勢を扱うことには常にリスクを伴うが、それを恐れていては問題提起などできないというスタローンの姿勢に共感した実際の反政府グループのリーダーが、本作に敵軍の役で参加していることも大きな話題だ。
 もう一つの見どころは、ランボーと共に戦う5人の傭兵部隊の活躍だ。かつて理想と祖国への情熱だけで戦ってきた“世界最強の一人軍隊”と、金のために戦う様々な国のプロの傭兵たち。同じ世界に住みながら、歩んできた人生も考え方も全く違う男たちが、争いや反発の果てに、固い絆で結ばれていく過程も見所だ。
 スタッフには、シリーズの最終章を飾るにふさわしい顔ぶれが集結。音楽は『コンスタンティン』(05)のブライアン・タイラー、衣装は『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(03)のリズ・ウルフ、美術は『ロッキー・ザ・ファイナル』(07)のフランコ=ジャコモ・カルボーネ、編集は『ロッキー・ザ・ファイナル』のショーン・アルバートソンが手がけている。

2008年5月、伝説の男の〈最後〉を見届けろ!

ストーリー



ムダに生きるか、何かのために死ぬか───お前が決めろ

敵は、罪なき自国の人々に銃を向ける最強のエリート殺戮軍。
味方は、たった5人の傭兵部隊…。
生還率0%の救出作戦の中、“世界最強の一人軍隊”と呼ばれた男は、
何を見つけ、何を失うのか?

<その男の眼は、死んでいた。その男の心も死んでいた——>
 男の名は、ジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)。
元グリーンベレーでベトナム戦争の英雄だが、帰還兵に冷酷な故郷アメリカを遠く離れ、今ではタイ北部のジャングルに覆われた山地で、孤独な日々を送っている。
捕まえた毒ヘビを売り、サルウィン川に浮かべたボートで人や荷物を運搬して生計を立てていた。
かつて所属した特殊部隊の元上官の要請で、戦争終結後のベトナムやアフガニスタンで過酷な戦いを繰り広げたこともあったが、それももう20年以上昔のことだ。
 タイとミャンマーの国境近くでは、世界で最も長期にわたる内戦が続いていた。
ミャンマーの軍事政権が、キリスト教徒の多いカレン族を迫害、彼らから土地や天然資源を奪うだけでは飽き足らず、女子供に至るまで容赦ない虐殺を繰り返していた。
反政府軍が立ち上がり、激化する紛争も、戦うことに意味を見出せなくなったランボーの闘争心を甦らせることはなかった。

<その男の心を生き返らせたのは、勇気と希望に輝く一人の女——>
 そんなランボーの前に、一人の女性が現れる。彼女の名は、サラ・ミラー(ジュリー・ベンツ)。
コロラド州のキリスト教支援団の一員で、婚約者の医師マイケル・バーネット(ポール・シュルツ)や仲間と共に、カレン族に医療品を届けようとしていた。タイからミャンマーへの陸路には、地雷が埋まっていて危険だという情報を得た彼らは、ランボーにボートでの道案内を依頼する。一度は断ったランボーだが、サラの輝く瞳に宿る一点の曇りもない希望が、ランボーの心を動かした。彼はサラの中に、戦うことで誰かを救えると信じていた頃の自分を見出したのだ。
 川を上る一行に、ミャンマーの海賊が襲いかかる。執拗にサラの引き渡しを要求する海賊たちを瞬時に撃ち殺すランボー。殺らなければ殺られる──
この地の常識に従ったランボーに、非難の視線を向ける支援団のメンバーたち。サラだけは、目的地に届けてくれたランボーに「幸運を」とクロスのペンダントを手渡した──。

<その男と共に戦うのは、金で雇われた5人の傭兵たち——>
 数日後、支援団がミャンマー軍に拉致されたらしいとの報せが届く。ランボーは、救出のために雇われた5人の傭兵を同じ場所に送り届けるよう依頼される。
出発前夜、ランボーはある決意を秘めて、鉄片に火を入れ、黙々とナイフをつくりあげるのだった。
 傭兵部隊の男たちは、個性も経歴も目的も見事なまでにバラバラだった。リーダー的存在のルイス(グレアム・マクタビッシュ)は、金のためだけに戦う現実主義者。SAS(イギリス陸軍特殊部隊)出身の一流の兵士だが、キレたら止まらないと恐れられる荒々しい性格。ボートの上では得体の知れない案内役のランボーを何かと挑発する。ルイスとは対照的に、くつろいで楽しげに歌を口ずさむリース(ジェイク・ラ・ボッツ)は、数多くの戦場を体験し、今では何も感じない戦闘マシーン。彼の歌をうるさがる元韓国軍兵士は、いかなる時も冷静な仕事人、エン・ジョー(ティム・カン)だ。口の悪いディアス(レイ・ガイエゴス)は、国を守るという理想から湾岸戦争に参加して失望、それでも家族を養うためには唯一の特技である戦闘を続けている。
只一人だけ、捕われた支援団を称える男がいた。いまだに、人命を助けるために戦うという理想を追い求め続ける狙撃兵、スクールボーイ(マシュー・マースデン)だ。
 ミャンマーに着いたとき、引き続き同行しようとするランボーをルイスが制止する。ランボーは眉一つ動かさず、彼らを離れ別の道を行くのだった。

<その男を待つのは、世界で最も残忍な軍隊、そして最後の戦場——>
 反政府軍の青年の案内で、村に到着した傭兵たちは、我が目を疑う。そこには悲惨な戦場など見飽きたはずの彼らでさえ、目を覆うような虐殺の跡が残されていた。折りしもそこへミャンマー軍が村人を連れて戻ってくる。身を潜める5人の前で、さらに無残な光景が展開される。村人に地雷を沈めた水田を走らせ、誰が生き残るか賭けるのだ。敵が10数キロ離れた村に100人以上いると聞いた傭兵たちの頭には、目の前の殺戮ゲームをやり過ごし、撤退することしか頭になかった。
 その時、どこからか飛んできた矢が、ミャンマー軍の兵士の頭を貫く。と、次々と射抜かれる兵士たち。
たった一人で彼らを片付けたのは他でもない、20年ぶりに怒りを取り戻した“案内”係のランボーだった。ものの数秒で圧倒的戦闘力を見せつけたランボーに驚愕する傭兵たち。
そして、彼は撤退を主張するルイスに矢を向けて言い放つ。「ムダに生きるか、何かのために死ぬか、お前が決めろ!」それはランボーの、昨日までの自分自身に向けた叱責でもあった。
 行く手に待つのは、“世界で最も残忍”と恐れられる、ミャンマーのエリート殺戮軍。
果たして彼らは支援者を、そして虐殺に苦しむカレン族を救うことができるのか?5人の男たちを従えて、今、ランボーの最後の戦いが始まる──!

スタッフ

監督・脚本:シルベスター・スタローン
製作:アヴィ・ラーナー、ケビン・キング、ジョン・トンプソン
製作総指揮:ランドール・エメット、ジョージ・ファーラ、ダニー・ディムボート、ボアズ・デヴィッドソン、トレヴァー・ショート、アンドレアス・ティースマイヤー、ジョセフ・ローテンシュレイガー、Dr.フローリアン・レッチナー、ヨアヒム・スタームス
ライン・プロデューサー:ラス・マーコヴィッツ、マット・オトゥール
撮影:グレン・マクファーソン(CSC, ASC)
編集:ショーン・アルバートソン
美術:フランコ=ジャコモ・カルボーネ
衣装:リズ・ウルフ
音楽:ブライアン・タイラー

キャスト

シルベスター・スタローン
ジュリー・ベンツ
ポール・シュルツ
マシュー・マースデン
グレアム・マクタビッシュ
ケン・ハワード
レイ・ガイエゴス
ティム・カン
ジェイク・ラ・ボッツ

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す