この男、時代を超えて生きている。

2007年/日本/カラー/119分 配給:東宝

2008年05月23日よりDVDリリース 2007年12月1日(土)日劇PLEXほかロードショー

(C)2007「椿三十郎」製作委員会

公開初日 2007/12/01

配給会社名 0001

解説



07年日本映画界注目の一大プロジェクトが遂に始動

黒澤明監督と三船敏郎コンビの不朽の名作『椿三十郎』(1962年)が45年ぶりにリメイクされることになりました。角川春樹が製作総指揮を務め、これまで数々の名作を生み出した森田芳光監督がメガホンを執り、日本を代表する俳優・織田裕二が椿三十郎を演じる、日本映画界注目の一大プロジェクトが動き出しました。日本映画界での黒澤監督作品のリメイクは、今作が初めての試み。昨年5月、黒澤監督の代表作『椿三十郎』と『用心棒』のリメイク権を取得した角川春樹氏に森田監督が「三十郎役を織田裕二でぜひ撮りたい」と提案、この夢の組み合わせが実現しました。織田の時代劇主演はもちろん初めてで、森田監督自身も本格時代劇の演出は初となります。

黒澤明監督の娯楽時代劇を45年ぶりにリメイク!

浪人の椿三十郎が、上役の汚職を暴き出そうと立ち上がる9人の若侍たちに助太刀し、お家騒動の黒幕と対決する痛快アクション時代劇。クライマックス、三十郎と敵方の室戸半兵衛との一瞬の居合対決は、今でも語り草となるシーンです。一方、数ある黒澤作品の中で、もっともユーモアと人間味溢れる物語として、今なお、多くの映画ファンの支持を得ている作品です。

今回のリメイクでは、菊島隆三・小国英雄・黒澤明の手による当時のシナリオそのままに、現代の俳優・スタッフが作り直します。決して超えることのできない歴史的な名作に挑むスタッフ・キャストにかかるプレッシャーは想像に難くありません。森田監督はクランクインに際し「僕らは黒澤映画をリスペクトし、学んできました。『椿三十郎』は、現代の息吹を感じる“人間ドラマ”です。時代劇というくくりを超えたこの“人間ドラマ”という部分を大切に、今の人にどう観て頂けるか、チャレンジと同時に歴史的意義も感じております」と語っています。さらに「クロサワ映画を観たことのない若い世代にとって、その入り口となれば幸せですし、映画ファンには同じベース(シナリオ)が時代の経過によって、どう違うものになるか−の楽しみ、過去の名作の検証、映画そのものの奥深さを味わって頂ければ……と思います。」黒澤作品へのリスペクトを胸に、スタッフ・キャスト一丸となって、製作に取組んでいます。尚、リメイク版は、カラー/シネスコサイズで描かれます。

激突!織田裕二×豊川悦司——
日本映画界を代表する豪華キャスト結集!

椿三十郎を演じるのは、織田裕二。森田監督が「今回リメイクに当たって、僕にとっては“三十郎”は織田裕二君しか考えられませんでした。時代によってヒーロー像は変わるという意味でも期待して頂きたいです」と語るように、映画・テレビドラマでその時代時代のヒーローを演じ続けてきた織田が、今回時代劇の永遠のヒーローに挑戦。二十一人切りなど数々の立ち回りを見せる一方、喜怒哀楽様々な表情を持つ“現代のヒーロー”としての椿三十郎を演じています。

そしてオリジナルでは仲代達矢が演じた、ライバル・室戸半兵衛には、豊川悦司。「丹下左膳・百万両の壺」以来の時代劇出演。幅広い役柄を演じてきた豊川の本作での役どころは、ニヒルでクールな策士。三十郎を侍として認めつつも三十郎に影で翻弄され、最後に一騎打ちを挑む。日本映画界を代表する二人扮する三十郎と室戸の“激突”シーンは、大きな話題を呼びそうです。
  当時、加山雄三が演じた井坂伊織役に、若手実力派として注目を集めている、松山ケンイチ。若侍のリーダーとして、三十郎と若侍衆をつなぐ重要な役割を熱演しています。また、若侍衆8名は、全員オーデションで選ばれ、2ヶ月に及ぶ武芸特訓を経て撮影に望んでいます。

城代家老の娘・千鳥役には、鈴木杏。時代劇映画初出演となる今回は、育ちのよいおっとりしたお姫様を好演しています。さらに若侍に囚われの身となる木村役に、佐々木蔵之介。森田監督の前作「間宮兄弟」に引き続きの出演となります。
そして、三悪人にもベテラン俳優陣が揃いました。国許用人竹林には、風間杜夫。大目付菊井には、西岡?馬。次席家老黒藤には、小林稔侍。茶室で繰り広げられる謀議は、本作でも見どころのひとつです。

城代家老睦田夫人を演じるのは、中村玉緒。今回は、三十郎若侍衆を時に諌め、時に困らせる、ユーモア溢れるキャラクターを演じます。また、城代家老睦田役には、藤田まこと。ワンシーンのみの出演となりますが、その存在感溢れる城代家老像は必見です。

痛快!娯楽!! 2007年最大の話題作。

製作総指揮は、角川春樹。今年の正月映画「男たちの大和」を大ヒットに導き、来春の「蒼き狼 地果て海尽きるまで」の公開も控えるなど次々に話題作を手がけ、さらに今回、黒澤監督作品のリメイクに挑みます。
原作は、山本周五郎作「日日平安」(ハルキ文庫刊)。脚本は、菊島隆三、小国英雄、黒澤明。オリジナル脚本で映画化しています。

監督は、これまで数々の名作を生み出した森田芳光。「尊敬する黒澤監督作品のリメイクに身のひきしまる思い」と語る森田監督。森田組スタッフ・キャスト一丸となって、現代に通じる、痛快かつ娯楽時代劇として「椿三十郎」を2007年12月にスクリーンに甦らせます。

ストーリー

ある夜、とある社殿の中で九人の若侍が密議をこらしていた。上役の汚職を暴きだそうとしているのだ。若侍の一人、井坂伊織(松山ケンイチ)によれば、汚職の張本人、次席家老黒藤(小林稔侍)と国許用人竹林(風間杜夫)の粛清の意見書を伯父である城代家老睦田(藤田まこと)に差し出したが受け入れてもらえず、一方大目付菊井(西岡?馬)は快諾し、井坂の仲間をこの社殿に集めるよう井坂に申し付けた。意気あがる若侍たちの目の前に、社殿の奥の間からよれよれの紋付袴の浪人(織田裕二)が現れた。その浪人は、城代家老が本物で、大目付の菊井が黒幕だといって若侍たちを仰天させた。その言葉の通り、すでに社殿は大目付菊井の手の者によって取り囲まれていたのだ。動揺する若侍たちを制して、浪人は、九人を床下へ隠し、ひとり社殿の外に打って出た。その時、敵方の室戸半兵衛(豊川悦司)はこの浪人が只者ではないこと知り、寄せ手に引き上げを命じ、言葉をかけた。「貴公なかなかできるな……仕官の望みがあるなら、おれを訪ねて来い」

浪人の前にかしこまる若待たち。城代家老の身の危険も案じられる。「こうなったら、生きるも死ぬも九人」と思いつめる若侍をみた浪人は、急に怒鳴りつけた。「十人だ!手前たちのやる事ア、危なくて見ちゃいられねぇ」一同は、夜陰にまぎれて城代家老宅へ向かう。

しかし、城代家老は屋敷からはすでにどこかへ連れていかれた後だった。睦田夫人(中村玉緒)と娘の千鳥(鈴木杏)は監禁されていたが、浪人が機転を利かし二人を救い出し、若侍の一人寺田文治(林剛史)の家にかくまった。寺田の家は次席家老黒藤の隣家だった。黒藤邸の庭は別名を椿屋敷と言われるくらい、椿の花が咲き乱れていた。睦田夫人が浪人に語りかける。「ところで、あなたのお名前は」浪人は庭を見やりながら「……椿……三十郎……もっとも、もうすぐ四十郎ですが」と名乗った。

三十郎と若侍たちは必死に城代家老の居場所を探すがいっこうに行方がつかめない。黒藤か菊井か竹林の家のどこかに監禁されているはずだ。一方、室戸や菊井たちも、姿を現さない敵に苛立ちながらも様々な策略をはりめぐらせる。三十郎を味方につけようとする室戸。さらに三十郎をめぐる若侍たちの不和が自らを窮地に追い込む。はたして、城代家老を

スタッフ

監督:森田芳光
脚本:菊島隆三、小国英雄、黒澤明
プロデューサー:角川春樹
製作:角川春樹
製作プロダクション:東宝映画
製作:「椿三十郎」製作委員会(角川春樹事務所、東宝、エイベックス・エンタテインメント
テレビ朝日、朝日放送、メ〜テレ、アイ・エヌ・ピー、フィールズ、TOKYO FM、ビッグショット)

キャスト

織田裕二
豊川悦司

風間杜夫
西岡徳馬
小林稔侍
鈴木杏
佐々木蔵之助
中村玉緒
藤田まこと

松山ケンイチ
林剛史
一太郎
粕谷吉洋
富川一人
戸谷公人
鈴木亮平
小林裕吉
中山卓也

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す