原題:An Inconvenient Truth

アメリカ・ドキュメンタリー映画史上、記録的大ヒット!

2006年カンヌ国際映画祭招待作品 ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 ドキュメンタリー映画賞受賞 第79回アカデミー賞 長編ドキュメンタリー賞、歌曲賞(メリッサ・エスリッジ”I Need to Wake Up”)受賞

2006年6月24日全米公開

2006年/アメリカ/96分/ヴィスタビジョン/ドルビーデジタル/ 配給:UIP映画

2010年05月14日よりDVDリリース 2007年07月06日よりDVDリリース 2007年1月20日(土) TOHOシネマズ六本木ヒルズ他全国ロードショー

公開初日 2007/01/20

配給会社名 0081

解説


 地球は人類にとって、ただひとつの故郷。その地球が、今、最大の危機に瀕している。キリマンジャロの雪は解け、北極の氷は薄くなり、各地にハリケーンや台風などの災害がもたらされる。こうした異変はすべて地球の温暖化が原因といわれる。年々、上がり続ける気温のせいで、地球体系が激変し、植物や動物たちは絶命の危機にさらされる……。傷ついた地球を救うため、一体、今の私たちに何ができるのだろう?
 そんな時、ある固い決意を胸に立ち上がった男がいた。アメリカの元副大統領、アル・ゴアである。温暖化によって引き起こされる数々の問題に心を痛めた彼は、人々の意識改革に乗り出すべく、環境問題に関するスライド講演を世界中で開き、地球と人類の危機を訴えてきた。
 そして、その真摯で、ユーモラスな語り口に共感した製作者が、彼を主人公にした映画の製作を決意。現代人にとって耳の痛い問題を正面から描き、見る人すべてに大きな衝撃と感動を与えるヒューマン・ドキュメンタリーの誕生となった。全米では「タイム」、「ニューヨーク・タイムズ」、「ワシントン・ポスト」などの有力紙がこぞって大絶賛。興行成績も好調で、最初は77館という小規模の公開ながらも、全米BOX OFFICE TOP10にランクインされすぐに150館に拡大。その後は600館以上での上映に拡大し、高いスクリーン・アベレージを獲得した。アメリカ・ドキュメンタリー至上、記録的大ヒット作品となっている。
 けっして他人事ではない環境問題を豊富なデータを使いつつも、パーソナルな視点でとらえ、見る人の意識を完全に変える新しいタイプのドキュメンタリーとして社会的な反響を呼んでいる。
 ゴア自身が問題を強く意識したのは、1960年代後半のこと。環境問題を研究するロジャー・レヴェルの警告に心を動かされた彼は、70年代後半にはこの問題に関する初の議会の聴聞会をまとめる手伝いをした。80年代には各国の首脳たちと話し合いを始め、また、97年には京都議定書など、多くの交渉の場に参加した。
 政治家として、長年、環境問題に取り組んできたが、その運動に突き進んだ本当の動機はとても個人的なものだった。89年に6歳の息子が交通事故に遭い、1ヶ月間、生死の境をさまよった末、奇跡的に命を取りとめた。この時、将来の息子が生きる場所への危機感を強めたという。
 さらに追い討ちをかけたのが、2000年の大統領選でのブッシュへの敗北だった。その印象を「打撃だった」と、劇中で素直に告白するゴア。やがて彼は失意から立ち上がり、自分の本当に進むべき道を見出した。
そして、スライド講演を決意し、自分の生の声で人々に温暖化問題を伝える活動を始めたのだ。アメリカだけではなく、ヨーロッパやアジアなどでこれまで1000回以上の講演を行ってきた。
 そこで明かされる驚愕の事実の数々。北極はこの40年間に40%縮小し、今後、50〜70年の間に消滅するといわれている。氷を探して100キロも泳いで溺死した北極グマの悲劇的なレポートも伝えられる。また、数百万におよぶ渡り鳥が温暖化の被害を受け、種の絶滅の割合は過去の記録の1000倍に達しているという。さらにこの四半世紀の間に、鳥インフルエンザやSARSといった奇病が発生。昨年、ニューオリンズを襲ったハリケーン、カトリーナのような大きな自然災害も増えた。環境破壊のせいで、今後、20万人もの難民たちが大移動する、とも言われている。
 多くの政治家たちが耳を貸そうとしない”不都合な真実”。しかし、私たちが日々の暮らしの中で小さな努力を重ねることで、地球を変えていける、とゴアは訴える。それぞれの問題は日常生活の中でつながっており、車の排気ガスを減らしたり、自然エネルギーを取り入れることで、事態は確実に改善されていく。地球の未来を信じているからこそ、立ち上がった孤高のサムライ。「不都合な真実」はそんな男の勇気と希望に満ちた闘いを温かい視点で見せる異色作だ。
 監督は「トレーニング・デイ」の製作総指揮だった新鋭デイビス・グッゲンハイム。ゴアの講演に感動して、映画化を進めたのは「グッドウィル・ハンティング」や「キル・ビル」のヒットメーカー、ローレンス・ベンダーと「シリアナ」、「グッドナイト&グッドラック」のジェフ・スコル。ゴア自身は講演会場に現れたスコルの深い知識と情熱に心を動かされ、映画への参加を決意したという。さらに自ら温暖化問題に取り組み、テレビ界で活躍してきたローリー・デイヴィッド、テレビやCMの世界で活躍するスコット・Z・バーンズらも共同製作者を務めている。

ストーリー

スタッフ

監督:デイビス・グッゲンハイム 
製作総指揮:ジェフ・スコル、デイビス・グッゲンハイム、ダイアン・ワイアーマン、リッキー・ストラウス、ジェフ・アイヴァース
製作:ローリー・デイビッド、ローレンス・ベンダー、スコット・Z・バーンズ

キャスト

アル・ゴア

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