原題:HEAVEN'S SOLDIERS

歴史を守るのは、英雄か? それとも未来からきた男たちか…。

2005年7月15日韓国公開

2005年/韓国映画/上映時間:106分/シネマスコープ/SRD/原題:天軍 配給:エスピーオー

2007年03月02日よりDVDリリース 2006年9月23日、シネマート六本木ほか全国ロードショー

2005(C)IM Pictures Corp,All Rights Reserved.

公開初日 2006/09/23

配給会社名 0116

解説


彼らが見たものは、
強奪と殺戮を繰り返す恐ろしい蛮族と、豊臣秀吉の侵略を阻止した、
朝鮮で最も有名な英雄・李舜臣=イン・スンシンの若き日の姿だった。
奇抜なアイデアを得て生まれた、韓国版『戦国自衛隊』(05)であり、その面白さをも軽く凌駕する、緊迫感とユーモアがバランス良く配置されていて、しかも壮大なアクションが融合したSF娯楽大作だ。
タイムスリップそのものも大事件だが、アクシデントが続出し、事態は更に深刻になっていく。タイムスリップした際に核弾頭が紛失してしまい、もし、この時代に爆発したら、歴史は大きく変わってしまう可能性がある。
しかも、核弾頭を必死に探し続ける、北のカン少佐は国を愛するあまり、何をしでかすか分からない人物だ。かたや、剛直な南のパク少佐は、憧れの英雄・李舜臣が密売やコソ泥を働く姿に嘆き、教育しようとする。
そして、見たこともないような武器を携えた南北軍人たちを「天軍」とあがめ、恐ろしい蛮族を倒すために力を貸して欲しいと、貧しい農民たちが懇願してくる。
しかも、李舜臣がこの決戦に参加するというのだ。もし、この戦で彼が死んでしまったら、これまた歴史が大きく変わってしまう。
最初は思想や考え方で対立しつつも、徐々に友情と信頼を築きはじめた南北軍人たちは、現代に戻る時間が刻一刻と迫る中、「核弾頭」「李舜臣」「蛮族との決戦」といった幾つもの問題を抱えながら、それぞれが決断をすることになる。果たして、彼らが個々に取った行動と選択とは? クライマックスでは、VFXを駆使した壮大で迫力溢れる合戦シーンが展開し、それぞれの運命が感動的に描かれる。
登場する主要キャラクターが個性的な俳優たちによって生き生きと映り、観客の心を時に和ませ、時に感動させるに違いない。
のちの英雄となる李舜臣役には、リメイク版『シャレード』(02)にも出演し、アメリカでも活躍するベテラン、パク・チュンフンが扮する。
北のカン少佐役には、映画『人生の逆転』(03)やTVドラマ『ホテリアー』(01)等で圧倒的な人気を誇るキム・スンウが、南のパク少佐役には、05年に韓国で記録的に大ヒットした『ユア・マイ・サンシャイン』(05)で数々の映画賞を受賞したファン・ジョンミンが、そして本作の紅一点、女性核物理学者キム役にコン・ヒョジンが演じた。
監督には、本作が長編映画監督デビューとなったミン・ジュンギ。本作によって、今後、韓国映画界で期待される一人になった。

ストーリー


2000年6月、韓国の金大中大統領が北朝鮮の平壌を訪れ、金正日総書記と握手を交わし、分断後初の南北首脳会談が行われた。
2005年10月20日。鴨緑江流域にある某研究所に南北の軍関係者が顔を揃えていた。
韓国と北朝鮮が共同で極秘裏に開発した核兵器「飛撃震天雷」を監視団立会いの下、米国に引き渡す前日であった。
アメリカをはじめ、中国や日本による反発が強く、韓国と北朝鮮の最高司令官同士が討議し、下した判断だった。
だが北朝鮮のカン・ミンギル少佐(キム・スンウ)は、我慢ならなかった。南北首脳会談を受けて開発した核兵器は、数千年の間、外敵に苦しんできた屈辱の歴史に終止符を打つためのものであり、他国から攻撃されないための抑止力もあった。しかも、探知不可能なICBM(大陸間弾道ミサイル)で、米国を先制攻撃できる唯一の国になれるはずだったのに……。

2005年10月21日未明。カン少佐率いる部隊が、「飛撃震天雷」の開発者で女性核物理学者のキム・スヨン(コン・ヒョジン)を拉致し、「飛撃震天雷」から核弾頭を外し、研究所から逃走する。
すぐに韓国軍のパク・チョンウ少佐(ファン・ジョンミン)率いる部隊が、南北連合軍の命により、核弾頭の奪還とキムたち全員の射殺任務を受けることになる。そして鴨緑江流域で、パクの部隊とカンの部隊との間で激しい銃撃戦が繰り広げられる。そんな最中、突如、空間が歪み、そこにいた南北軍人全員の姿が忽然と消えてしまう。
それは、ちょうど433年周期で飛来している彗星が、時速37キロで朝鮮半島上空を通過した時だった。

激しい戦いをしていた南北軍人とキムは、見慣れぬ地で失神していた。
そこで間もなく意識を取り戻した彼らの視界に入ったものは、情け容赦のない蛮族の刀が人間を切り裂き、矢が飛び交う、無慈悲な戦場だった。
パニックになりながらも、本能的に銃を手にするカンとパクの一行だが、運悪く命を落とす兵士が出てしまう。蛮族たちは、その見慣れぬ武器の威力に驚いて退散し、南北の軍人たちは農民から天軍とあがめられる。一行は、とりあえず洞窟に潜むことにするが、その夜、そこに忍び込み、武器を盗んで逃げ出した者が現れた。
その名は、李舜臣(パク・チュンフン)……それを知って、パクは驚いた。
1597年、豊臣秀吉率いる333隻の大船団を、わずか13隻で撃破した英雄である。
だが、目の前にいる李舜臣は、武科を受験して失敗、泥棒や高麗人参の密売で日々を暮らし、とても偉大な英雄には見えなかった。
その頃、町では朝廷が見捨てた農民たちを救うため、天軍が現れたという噂が流れていた。
カンとパクの一行は、433年前の1572年、朝鮮時代の辺境の村にタイムスリップしたことを知った。
カン率いる北の軍人たちは、タイムスリップした際に紛失した核弾頭を必死に探し続け、李舜臣に憧れていた南のパクは、さもしい彼の姿を見て失望し、未来の将軍に育て上げようと訓練を始める。
南と北の軍人たちは、お互いの思想や考え方に反発しつつも、徐々に信頼を築いていく。
一方、農民たちは、今まで恐ろしい蛮族に散々虐げられてきたため、今こそ、天軍の力を借りて、戦う決意を固めていた。
その頃キムは、未来に戻る日があと数日でやってくることを算出していた。
カンとパクたち一行は、農民たちに協力し蛮族と戦うのか? でも、それに関わっていたら、現代に戻ることはできない。そして、爆発が刻一刻と迫る核弾頭の行方は?果たして、彼らは無事に現代に戻ることができるのか? そして、彼らの運命は……。

スタッフ

監督:ミン・ジュンギ
脚本:ミン・ジュンギ
撮影監督:パク・チェヒョン
音楽:ファン・サンジュン

キャスト

パク・チュンフン
キム・スンウ
ファン・ジョンミン
コン・ヒョジン
キム・スンチョル
キム・ビンチュン
キム・スヒョン
イ・ドンソク
キム・グテク
キム・ウンス
ウォン・グニ
チェ・デウン
ミン・ギョンジン
クォン・イルス
ソ・ジノン
キム・ジェフム
アン・ミジョン
ユ・ジンス
キム・ヘウン
チュ・スニョン

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