2006年ベルリン国際映画祭キンダーフィルムフェストのコンペ部門正式出品

2005年/日本/カラー/35mm/92分/ 配給:ぴあ+ユーロスペース

2007年03月24日よりDVDリリース 2006年8月5日より、ユーロスペースにてロードショー! 

公開初日 2006/08/05

配給会社名 0148/0131

解説


『運命じゃない人』『バーバー吉野』に続く、第15回PFFスカラシップ作品となる本映画の監督を務めたのは、弱冠24歳の木下雄介。フィックスされたロングショットと横移動の画面を多用しながら、この恐るべき新人監督は、少女の内面の変化を台詞に頼ることなく饒舌に物語る。美奈子が静かに徐々に変貌していく姿をじっくりと追った確かなカメラワークや、叙情的でありながらも感傷に走らない潔癖さ。誰もが通過する思春期の鋭利な残酷さと、清冽さを見事に描いた作品の誕生である。

ストーリー



幼い頃に母親に捨てられた中学生の美奈子(寺島咲)と、その母親が父親とは別の男との間に生んだ小学1年の優(小野ひまわり)。めぐり会うはずもなかったふたりは運命に引き寄せられるように、小さな町の片隅で出会う。母親(黒沢あすか)は自分を選んだのではなく、妹を選んだ。妹に対する抗えない暗い感情と嫉妬。あるいは収まることのない、母親への憎悪。しかし誰も存在しないかのような夜のショッピングセンターの片隅でふたりが出会った時、運命は回りだす。そして深夜バスと列車は、ふたりを大人の世界から切り離すように海へといざなって行く。東北の海岸沿いにある、今は亡き祖父母の家でつかの間の時を過ごすふたり。優を世話することで美奈子は“母”となり、同時に幸せだった幼い頃を追体験しつつ、時に残忍な表情を表す。  
 

スタッフ

監督・脚本 : 木下雄介
プロデューサー : 天野真弓
撮影 : 丸池 納
照明 : 吉角荘介
録音 : 松本昇和
美術 : 尾関龍生
編集 : 普嶋信一
助監督 : 大石 誠
アシスタント
プロデューサー : 和氣俊之
監督助手 : 遠藤健一/大浦利浩
撮影助手 : 新家子美穂/鶴崎直樹
照明助手 : 田辺 浩
録音助手 : 原山昭宏
美術助手 : 松?香南子/野上淳子
スタイリスト : 荒木里江
メイク : 根本佳枝
スクリプター : 田口良子
スチール : 三木匡宏
編集助手 : 小堀由起子
製作主任 : 荻野一ニ三
製作進行 : 水川敦元
製作部 : 西野暢一
特別協賛 : コダック

キャスト

寺島 咲
小野ひまわり
田中哲司
黒沢あすか

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