原題:Two For The Money

史上最大の賭けに挑む男たち。人生はギャンブルだ!

2005年/ユニバーサル映画/シネマスコープ/DTS,SRD,SDDS,SR/6巻/上映時間:2時間2分/翻訳:松崎広幸 配給:UIP

2006年09月08日よりDVDリリース 2006年3月18日(土)より銀座シネパトス他にてロードショー

(C)2005 MORGAN CREEK

公開初日 2006/03/18

配給会社名 0081

解説



アメリカン・ドリームに最も近いふたりの男がいた。
ひとりは元フットボール選手のブランドン。実体験に基づく抜群の推察力と天性の勘で、フットボールの勝敗を高い確率で言い当てる男。もうひとりはスポーツ情報会社を経営するウォルター。電話をかけてきた顧客に賭け情報をアドバイス、客が賭けに勝ったら手数料をもらい、負けたらゼロになるというオール・オア・ナッシングのビジネスを切り盛りするやり手の男。ウォルターは的中率80%を超えるブランドンの驚異的な才能を活かし、莫大な富を生み出してゆく。しかし固い絆で結ばれた信頼が揺らぎ始めたとき、ふたりは人生を賭けた大勝負に挑むことになる・・・。
49の州で禁止されているスポーツ賭博。そこに目をつけ、試合の勝敗、得点差を予想して情報を提供することでビッグ・マネーを動かすスポーツアドバイザーたち。一晩にして億万長者にも無一文にもなるこの非情な世界をはじめて映画で取り上げ、欲望をビジネスに変える男たちの強烈な生き様を描き出した熱いドラマが日本上陸する。類まれな商才とカリスマ性で権力者に成り上がった男が見るさらなる大きな夢。それを実現させるのに欠かせない若き才能。ブランドンはウォルターに自分の未来を託し、ウォルターはブランドンに自分の若き日を重ねる。この親子ほど歳の離れたふたりの男の、血より濃い絆と葛藤が力強く描かれていく。しかもこの驚くべき物語は実話を基にしており、真実のみが持つ迫力とスリルに満ち溢れた一級のエンターテインメントとして映像化されている。そして全てを捨てて壮絶な戦いに挑み、一番大切なものは何か知るに至る男たちの姿は、観る者の心を揺さぶらずにはいられない。
主演のウォルターに『ゴッドファーザー』『スカーフェイス』など数多くの名作に出演、生きながらにして伝説となったアル・パチーノ。傲慢なまでの自信に満ちていながら、心臓を病み、嫉妬深さ、繊細さを併せ持つカリスマ経営者を絶妙に体現、まさにアメリカ映画界最高の演技派俳優にふさわしい複雑なキャラクターを重厚に演じきる。対するブランドンに『評決のとき』『サハラ 死の砂漠を脱出せよ』のマシュー・マコノヒー。プロのフットボールプレイヤーを目指しながら怪我のため挫折、その鬱屈とした思いを押し殺してニューヨーク一の予想屋へと変貌していく男に扮し、これまた彼しか思い当たらないほどの適役となった。またウォルターの妻、トニーに『ザ・シークレット・サービス』『トーマス・クラウン・アフェアー』のレネ・ルッソ。際立った個性を発揮する男の最も身近なパートナーとして、さらにはブランドンのよき相談相手として、ふたりの行く末を心配しながらも優しく見守る包容力のある女性を見事に演じる。他にも『ジャッジ・ドレッド』『素顔のままで』のアーマンド・アサンテが大物ギャンブラー、ノヴィアンを演じ、圧倒的な存在感を見せる。監督は『テイキング・ライブス』のD・J・カルーソー。豪華なキャスト陣を迎え、ダイナミックな物語に細やかな人物描写を丹念に織り込んだその確かな才能は、本作で大きく花開いた。脚本は『逃げる天使』『フリー・ジャック』のダン・ギルロイ、撮影監督は『パニック・ルーム』『パニッシャー』のコンラッド・W・ホール、製作は『メジャーリーグ』『トゥルー・ロマンス』『ロビン・フッド』など数々の大作を生んだモーガン・クリーク・プロダクションを率いるジェームズ・G・ロビンソンが担当、ハリウッドを代表する優れたスタッフが結集したからこそ、この真実のストーリーが紛れもない傑作へと昇華しているのだ。

ストーリー





アリゾナ州立大学の花形フットボール選手、ブランドン・ラング(マシュー・マコノヒー)。彼は幼い頃からプロを目指し、現に将来を嘱望される天才的プレイヤーだったが、試合中の事故で膝を故障、選手生命の危機に立たされる。
6年後。夢を捨てきれずプロテストを受けながらも、ラスベガスの電話情報サービス会社で取るに足らない情報を提供する毎日を送るブランドン。ある日代役としてスポーツ賭博の勝者を予想したところ見事的中、噂はたちまち広がり、いつしかベガス一のスポーツ情報屋へとのし上がってゆく。そんなブランドンに目をつけた男がいた。ニューヨークの大手スポーツ情報会社を経営するウォルター(アル・パチーノ)はブランドンを高く評価し、渡航費と高額なギャランティーを提示してすぐに自分の元に来るよう告げる。早速ニューヨークに渡ったブランドンは、ウォルターの強引な語り口に半ば戸惑いながらも、自らのTV番組まで持つ彼に自分の才能を預けることにする。
厳しい世界を生き抜くべく、ウォルターの猛烈な指導が始まった。過去を捨てるため”ジョン・アンソニー”という名前をつけられたブランドンは、電話口で客をその気にさせる口上を徹底的に習得させられ、従来別々の者が担当するセールスと予想屋を同時にこなすことを要求される。期待に応え、的確な予想と説得力のある話術で会社の重要な地位へと上り詰めるブランドン。そんな彼に自分の若き日を重ね合わせるウォルターは、次第にブランドンに全幅の信頼を寄せてあらゆる贅沢を許し、妻のトニー(レネ・ルッソ)や娘も交え、家族ぐるみで付き合うようになる。トニーはブランドンに好感を抱きながらも、ギャンブル中毒だった過去を持ち、心臓に持病を抱えるウォルターが徐々に我を忘れて仕事にのめりこむことに、一抹の不安を覚え始める。
“ジョン・アンソニー”の予想は相変わらず当たり続け、80%以上の驚異的な的中率を誇った。TV出演を果たしても、大げさに情報を提供する同僚を尻目に、自らの言葉で視聴者に語りかける彼の株は上がる一方。周りからもてはやされ自信満々のブランドンだったが、ウォルターが自分あての電話を全て盗聴し、ビジネスに関係なければ実の父からの電話も取り次いでいなかったことを知って不審感を抱く。また世界的な大物ギャンブラー、ノヴィアン(アーマンド・アサンテ)が顧客として新しく参入、その週末の試合で莫大な売り上げを記録しながらも、ボーナスアップに応じないウォルターに対して、ブランドンは不満を露にする。
その頃から、ブランドンの超人的な力にかげりが見え始めてきた。ウォルターは適当に予想し、週末までゴルフに出かけようとするブランドンをいさめるものの、態度を改めようともしない。大損したノヴィアンに脅迫されたブランドンは心を入れ替えるが、ますますスランプに陥っていく。ふたりを心配するトニーは、ブランドンに会社を去るよう説得する。しかしウォルターは彼を放そうとせず、さらなるプレッシャーをかけて鼓舞する始末。血のつながった家族以上に結びついていた3人の関係は、修復できないほどほころび始めていた。そんな中ついにやってきたシーズン最後の試合。後がなくなったウォルターは、番組で視聴者に向かい驚くべき提案をした。もしこの試合で予想が外れたら、賭け金を全て当社が支払う、と・・・。

スタッフ

監督:D.J.カルーソー
脚本・製作総指揮:ダン・ギルロイ
製作:ジェームス・G・ロビンソン
製作総指揮:ガイ・マッケルウェイン/デビッド・C・ロビンソン/レネ・ルッソ
撮影監督:コンラッド・W・ホール
プロダクション・デザイナー:トム・サウスウェル
編集:グレン・スキャントルベリー
音楽:クリストフ・ベック

キャスト

ウォルター・エイブラハムス:アル・パチーノ
ブランドン・ラング/ジョン・アンソニー:マシュー・マコノヒー
トニー:レネ・ルッソ
ノヴィアン:ア−マンド・アサンテ

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