原題:Charlotte's Web

奇跡は空からやってくる 全世界で4,500万部を越えるベストセラー完全映画化! この冬、暖かい涙があなたをやさしく包み込む−

2006年12月20日全米公開

2006年/アメリカ/カラー/97分/ 配給:UIP映画

2007年11月22日よりDVDリリース 2007年05月25日よりDVDリリース 2006年12月23日(土・祝)日比谷スカラ座ほか全国一斉ロードショー

(C)2006 by Paramount Pictures. All rights reserved.

公開初日 2006/12/23

配給会社名 0081

解説



小さな約束が生んだ、生命のつながりという大きな愛。
いつの時代にも、どんな世代にも語り継がれていく─
世界中で4,500万部ベストセラーの映画化。

 命の息吹が芽生え始める春から、美しい雪が静かに舞う季節まで──どこにでもある平凡な田舎町が、宝石のようなきらめきに包まれた。それは子ブタとクモと少女が織りなす、微笑みと暖かい涙でラッピングされた友情の物語。心にしまっておきたくなるような「おくりもの」を運んできたのは、きっと誰もが一度は交わしたことのある大切な「約束」だった…。全世界で4,500万部を超えるE.B.ホワイトのロングセラーを魔術的ともいえる最新CGI技術によって完全映画化した『シャーロットのおくりもの』は、人間と動物たちのピュアな心の交流を詩情豊かな生命の賛歌として描いた、2006年クリスマス最高の話題作。
 「生」と「死」という大きな自然の節理の中で繰り返されていく命のつながり。その中で人間も動物たちも夢を見ている。しかし一方で生きていくことには厳しさもある。母親から産まれた子ブタは11匹。ところが子供を育てるべき乳は10個しかなかった。いちばん小さな11匹目は生きていくことすら許されない。でも、「小さく生まれても、同じ生き物には違いない」——本作品は、人間の少女が私たちにそう語りかけてくるところから始まる。どんな小さな命にも生きている意味があり、生きていることは、それだけで素晴らしいのだから…。
 そのメッセージを伝える使者となったのがクモのシャーロットだった。彼女は月に照らされ、まるで優雅なワルツを踊るように4つのメッセージを次々と自分の巣に紡いでいく。そのどれもが何気ない言葉でありながら、まわりの心を変えていく「愛」と「約束」が込められていた。その描写はまさに映像と言葉のマジック。決して大げさな仕掛けではなく、小さな納屋の隅にあるクモの巣が人間を、動物を、そして静かな町を生き生きと変えていく。それはかつてどんな映画でも描かれることのなかった新鮮な驚きの体験。まさに奇跡と呼ぶに相応しいストーリーが繰り広げられていく。
 牧場の娘ファーンは11匹目の子ブタにウィルバーという名前をつけ、自分の手で育てることにした。ウィルバーは納屋にいる様々な動物たちに囲まれて成長していくが、やがてはハムになりクリスマスのテーブルに乗る運命。「春に生まれた子ブタは雪を見ることが出来ない」——そんな言葉に小さな身体を震わせて怯えるウィルバー。そんな彼を励ましたのが、みんなに嫌われているクモのシャーロットだった。「私が守ってあげる」——シャーロットは母親のような愛情でウィルバーに語りかける。そしてシャーロットはウィルバーとの約束を果たすため、思いを込めたメッセージを自分の巣に浮かび上がらせる。それがたとえ自らの命を縮めることになっても、自分からウィルバーへ、そしてウィルバーから次の世代へと永遠に続いていく命のために…。

一度見たら忘れられなくなる世界への案内人となったスタッフ&キャスト。
ファンタジックで絶妙な演出、小さな名優、超豪華な声優陣が
夢のコラボレーション。

 監督は、家族再生の心温まる物語『エイプリルの七面鳥』のプロデューサーとして、また全米でスマッシュヒットを記録したラブ・ファンタジー『13ラブ30/サーティン・ラブ・サーティ』(日本未公開)のディレクターとして知られているゲイリー・ウィニック。これまでの作品と同様、あるがままに生きることを肯定しながら、登場人物たちに向けられた優しい眼差しが全編を包み込んでいる。素直に心に響いてくるその語り口と美しい映像が融合し、見事な世界観が作り出されているのである。
 主人公の少女ファーンを演じているのは、昨年の『宇宙戦争』をはじめとする数々の話題作への出演と映画賞受賞歴で、今や天才子役という枠を超えたNo.1演技派女優であるダコタ・ファニング。動物たちと同じ視線に立ち、まるで原作本からそのまま出てきたような可愛らしさを見せてくれる。ストーリーはファーンの目を通してテーマを語り始め、やがて動物たちだけでなく彼女自身の成長の物語へと続いていく。それこそがファーンに届けられた「おくりもの」だった。
 『スチュアート・リトル』の原作者としても知られるE.B.ホワイトが1952年に執筆した原作を共同で脚本化したのは、スザンナ・グラントとキャリー・カークパトリック。グラントはアカデミー賞にノミネートされた『エリン・ブロコビッチ』や『イン・ハー・シューズ』といった女性映画の名手であり、カークパトリックは『チキンラン』、『森のリトル・ギャング』等、アニメーション作品の名手。原作にある豊かな情感と上質なユーモアを忠実に再現した本作には、2人それぞれの得意分野が遺憾なく発揮されている。撮影監督は、超大作『ワールド・トレード・センター』、文芸ドラマ『めぐりあう時間たち』のシーマス・マクガーベイ。自然のトーンをそのまま生かしつつ、時にハッとさせるほど美しい映像を見せてくれる。音楽は、『スパイダーマン』シリーズから『チャーリーとチョコレート工場』まで、幅広いテイストのファンタジー映画を手がけている名匠ダニー・エルフマン。ストーリーに見事に溶け込んだサウンドが心地良く響いてくる。
 タイトル・ロールになっているクモのシャーロット役は、出産休養後の映画初出演となるジュリア・ロバーツが担当。実生活でも母親となった彼女が、まるで子供をあやすような語り口で、ウィルバーを見守るシャーロットに大いなる”母性”を吹き込んでいる。ゆっくりとして落ち着いた声と慈愛に満ちた表情によって作り上げられた、血の通ったシャーロット像。声の出演ではあるが、本作品がジュリア・ロバーツの代表作のひとつに数えられることは間違いない。日本語吹替版では鶴田真由が演じている。
 愉快で楽しい動物たちの声を演じているのは、いずれもハリウッドを代表する俳優ばかり。名優ロバート・レッドフォードがちょっと臆病な馬のアイク、アカデミー賞女優キャシー・ベイツがどっしり構えた牛のビッツィー、個性派スティーブ・ブシェミが生意気なネズミのテンプルトン、『007』シリーズのジョン・クリースが羊のサミュエル、セドリック・ジ・エンタテイナーとオプラ・ウィンフリーがガチョウの夫婦を演じ、その他にもトーマス・ヘイデン・チャーチ、アンドレ・ベンジャミン、レバ・マッケンタイアが出演。とぼけた味わいやシニカルな言葉のキャッチボール、そして次第に心をひとつにしていく過程を、声だけとは言えさすがの演技力で表現している。
 名作文学にあらゆる映画的要素が盛り込まれた『シャーロットのおくりもの』。劇中にある「シャーロットの約束」がウィルバーをはじめとするみんなへの贈り物になったように、きっと観る者にとっても忘れかけていた大切な”何か”をプレゼントしてくれるに違いない。

ストーリー




サマセットはどこにでもある普通の田舎町。
大した出来事は何もなく、住民も動物もみんな平凡に暮らしていた。
誰もが変わらない毎日を過ごしていたが、ある時すべてを変える奇跡が起こる。
その始まりは小さな「約束」だった──。
 春の大雨が降った夜、農家を営むエラブル家に11匹の子ブタが生まれた。一生懸命にお乳を探す赤ん坊たち。ところが母ブタの乳は10個しかなかった。最後に生まれた小さな子は母の胸に抱かれることすらできず、生きていけないのかも知れない──そう思ったエラブル家の父親が斧を手にした時、娘のファーン(ダコタ・ファニング)がその1匹を取り上げる。「殺すなんてひどい…小さくたって同じ生き物じゃない!私が面倒を見る!」。それからファーンは、ウィルバー(声:ドミニク・スコット・ケイ)と名付けた子ブタをまるで母親のように育て始めるのだった。

 やがてウィルバーはファーンの手を離れ、向かいのザッカーマン農場に預けられることになった。ファーンは毎日会いに来てくれるけれど、さびしがり屋のウィルバーは納屋に住んでいる他の動物たちに興味津々。そこには馬のアイク(声:ロバート・レッドフォード)、ガチョウの夫婦のグッシーとゴリー(声:オプラ・ウィンフリー、セドリック・ジ・エンタテイナー)、ネズミのテンプルトン(声:スティーブ・ブシェミ)、羊のサミュエル(声:ジョン・クリース)、牛のビッツィーとベッツィー(声:キャシー・ベイツ、レバ・マッケンタイア)たちがいた。はじめはウィルバーを馬鹿にしていた彼らも、次第にその純粋な心を受け入れるようになっていくのだった。
 みんなと友達になった夜、どこからかウィルバーに話しかける声が聞こえてきた。それは今までに聞いたことがないほど優しい響き。声の主はクモのシャーロット(声:ジュリア・ロバーツ)だった。彼女は他の動物たちに嫌われているようだったが、ウィルバーは新しい友達ができたことに大喜び。ふたりはいつでもおしゃべりを楽しんでいた。

 季節が変わってもファーンは納屋に遊びに来てくれていた。そんな時、ウィルバーは「春に生まれて、冬を越せないブタ」の話を聞いてしまう。やがてはクリスマスのハムになってしまうことを…。怯えるウィルバーにシャーロットが約束する──「私があなたを守ってあげる」。しかしクモが人間にかなうはずはない。ところがシャーロットは約束を守るクモだった。ついに素晴らしいアイデアを思いつく。自分の巣に糸で『とくべつなブタ』と綴ったのだ。次の朝、その言葉が朝露に濡れて輝いている。これはまさに奇跡のような出来事だった。”ザッカーマン農場のクモの巣”の噂は瞬く間に広がり、静かな農場に人々が押し寄せて来る。そして、そのメッセージの前でニッコリ笑うウィルバーの姿があった。

 クモの巣の話題も次第に忘れ去られ、人々はまた平凡な暮らしに戻っていった。人間は飽きやすいから、これではウィルバーは冬を越せそうにない。そこで納屋の動物たちは会議を開いた。かわいいウィルバーを救うためにピッタリな言葉は何か? そして、『さいこう』が決まった。クモの巣に再び文字が浮かび上がったことで町は活気を取り戻し、ウィルバーのために心をひとつにしていった動物たちも誇らしげな顔をしていた。しかし──夏が終わるとまたもや奇跡は忘れられてしまい、シャーロットは新しい言葉を捜さなくてはならなかった。

 秋が訪れ、クリスマス用のハムの話題が出始める頃になっても、シャーロットにはいい考えが浮かばない。一方のファーンもウィルバーの運命を聞かされてショックを受けていた。そんな時、ファーンは町のお祭りで家畜の品評会があることを知る。そこに出て優勝できればきっと…。そしてシャーロットも、ネズミのテンプルトンのおかげで『ぴかぴか』を見つけることができた。シャーロットはまるで自分の命を縮めることも厭わないような力強さで文字を紡いでいく。そしてメッセージが現れたその日、ウィルバーの品評会への出場が発表されるのだった。

 シャーロットの身体には新しい命が宿っていた。だからとても無理のできる状態ではない。しかし彼女はウィルバーとの約束を守るため、品評会に付き添うことを決意。会場ではファーンも優しく見守ってくれる。彼女もウィルバーとのふれあいを通して、年頃の女の子らしく成長していた。小さなブタとクモがみんなの心を変えていったのだ。いよいよ明日は品評会の結果が発表される日。シャーロットはテンプルトンと共に『最後のメッセージ』を捜していた。 そして次の朝、命をかけて約束を果たしたクモと子ブタは見つめ合って言葉を交わす。「私のかわいいウィルバー」、「大好きだよシャーロット」──それは4番目の奇跡が起こった瞬間だった…。

スタッフ

監督:ゲイリー・ウィニック
原作:E・B・ホワイト
原案:アール・ハムナー・Jr
脚本:キャリー・カークパトリック、スザンナ・グラント
撮影:シーマス・マッガーヴェイ
音楽:ダニー・エルフマン
 

キャスト

ダコタ・ファニング

(声の出演)
ジュリア・ロバーツ
オプラ・ウィンフリー
スティーヴ・ブシェミ
キャシー・ベイツ
ジョン・クリーズ
トーマス・ヘイデン・チャーチ
ロバート・レッドフォード
セドリック・ジ・エンターテイナー
ジェーン・シベット
ジェニファー・ガーナー

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