2004年/ロシア/カラー/ヴィスタサイズ/ドルビーエジタル/111分 配給:シナジー/エイベックス・エンタテインメント

2006年06月28日よりDVDリリース 2006年3月25日、シネマミラノほか全国順次ロードショー

公開初日 2006/03/25

配給会社名 0316

解説


本物だけが醸し出す重厚感。ロシア軍が全面協力、
レーニン通りを封鎖したかつてない大規模ロケ!!
 ロシア軍の全面支援を得て、この「大統領のカウントダウン」ではすべて本物の軍事機材が使用されている。その目録は、ヘリコプター8機、ロシア製スホイ27戦闘機2機、IL-76輸送機4機、装甲車6台、特殊車両4台、ウラル・トラック15台、可動式通信施設4基、特殊船1隻、道路パトロール車16台。
 ロシアの軍事機材がこれだけ映画に登場するのはもちろん初めてのことだ。さらに撮影コンサルタントには元CIA作戦部副指令官、元ロシア連邦保安局副司令官が名を連ね、輸送機と戦闘機の航空シーンでは、ロシア空軍総司令官が陣頭指揮を取るという実戦さながらのオペレーションが組まれた。
 装甲車のチェイスシーンでは、レーニン通りを完全封鎖。大都市の目抜き通りを封鎖するのは簡単なことではなく、撮影が行われたのは人出の少ない新年の週末だった。パトカーは交通封鎖の役割を担い、この一大イベントを見ようとする群集を制止するために、何百人もの警察官が投入された。モスクワの夜を滑走する装甲車は、暗躍するテロリズムの脅威を見事なまでに表現している。ロシア史上初、本物のTNT爆弾(トリニトロトルエン)を150キロ使用するために、撮影隊はFSB(ロシア連邦保安局)へ申請許可を求めた。四日間を渡って行われた爆破シーンは、ロシア映画革命の狼煙を上げるかのごとく、轟音とともにスクリーンを揺るがすことだろう。

誇張なし!! ロシア映画史上最高の制作費700万ドルを投入、
ファースト・ロシアン・アクションムービーはこうして生まれた!!
 かつての革命の国ロシアで、いま映画界に新時代が訪れようとしている。ソ連崩壊後、新たな価値感と豊かな感性に恵まれた監督・製作者たちが育ちはじめた。一時代を築いたフランスのヌーベルヴァーグのように、彼らは映画に対する情熱に溢れ、挑戦を恐れることがない。年齢もまだ30代程度の若き力に応えようと、ロシアの企業家、実業家、銀行家ら有志たちが資金提供。700万ドルの大金を投じ、この「大統領のカウントダウン」は完成した。アート系の映画であれば10万ドルあれば製作できる国でのことだ。タランティーノが絶賛したという、同じくロシア映画の「ナイト・ウォッチ」が420万ドルで製作されたことを考えれば、この作品に対する並々ならぬ意気込みが伝わってくる。
 2004年、12月。タイトルどおり新年の幕開けを秒読みするかのように、本作はモスクワの約50館の劇場で封切られた。メイド・イン・ロシアのアクション映画は熱狂的な観客の後押しを得て、2週間後には340館で拡大公開され、まさにロシア全域を制覇する大成功を収めた。
 監督エヴゲーニー・ラヴレンティエフは、伝統的なロシアの撮影トーンとハリウッド流アクション映画の法則を巧みに融合させた。それにはイギリス生まれのスタニスラフ・ラドヴァンスキーの撮影テクニック、とりわけ国際的なコマーシャルでの仕事が役に立った。また「スピード2」「ミニミニ大作戦」など数々のアクション映画で実績を積んだスタント・コーディネーターのヴィクトール・イラノイの参加も見逃せない。キャストにも「オーシャン・オブ・ファイアー」のルイーズ・ロンバードや「ダイハード2」のジョン・エイモスが配され映画ファンがまだ目にしたことのない新たなテイスト創りに成功した。ファースト・ロシアン・アクションムービーの真髄がここに誕生した!

ストーリー



 ハンディカムに映った男。アレクセイ・スモーリン少佐。目は落ち窪み、疲弊しきっている。軍事活動でチェチェンの捕虜となった彼は、激しい拷問に遭い、モスクワでの爆破テロに関わったと偽証をさせられてしまう。この偽証テープがチェチェン独立軍によって利用されれば、FSB(ロシア連邦保安局)は各国政府から糾弾されることになる。スモーリン少佐は反撃のときを待っていた。消え入りそうな心の奥底で、闘争心を研ぎ澄ませて。
 砂漠ではイスラム過激派「アンサール・アラー」の訓練キャンプが行われていた。来るべきローマサミットに向けて、チェチェン独立軍と手を組んだ「アンサール・アラー」は未曾有のテロ計画を実行に移そうとしていた。モスクワで“あるもの”を奪取すること。それを手にすれば、全世界は震撼し、国連はテロリストの要求に従うざるおえない。各国首脳陣を混乱させ、未曾有のテロ計画を成功させるための切り札。それこそがまさにスモーリン少佐の偽証テープだった。
 チェチェン紛争を取材していた女性ジャーナリスト、キャサリン・ストーンの助けを得てスモーリン少佐は脱出に成功する。自分と仲間たちの身の潔白、そしてモスクワを襲うであろう悲劇を阻止せねばならない。しかし、すでにテロ計画は進行しつつあった。テロ・グループは二千人収容のサーカス小屋を襲撃。子供たちを人質に取り、ローマ・サミット開催中の国連を相手に残忍な交渉をはじめていた。飛び交う悲鳴と銃声。用意された偽証テープ。国連が混乱し、早急な対処を打てないうちにテロ・グループはついに“あるもの”を奪うことに成功する。サーカス小屋占拠は時間稼ぎに過ぎなかった。国連の関心を事件に集中させ、その間に“あるもの”を奪うこと。それこそが彼らの真の狙いだったのだ。
 国連はテロ・グループの非道な策略に落ちた。もはや打つ手はない。テロ・グループの次なる要求に従わなければ、世界に破滅が訪れるだろう。タイムリミットは残りわずか‥‥。そのとき、国連はまだ知らなかった。ひとりの男が潜入を開始していることを。認識NO.40−021アレクセイ・スモーリン少佐。誇りを胸に、再び銃に手にした男の孤独な戦いが幕を開ける——。

スタッフ

監督・脚本:エヴゲーニー・ラヴレンティエフ

キャスト

アレクセイ・マカロフ
ルイーズ・ロンバード
ヴァチェスラフ・ラズベガーエフ
ジョン・エイモス 

LINK

□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す