原題:CHAIN2

2005年/日本/カラー/71分/ビスタサイズ 配給:アートポート

2006年03月03日よりDVDリリース 2006年2月25日よりUPLINK Xにてロードショー公開

© 2005アートポート

公開初日 2006/02/25

配給会社名 0014

解説


その呪いは突然、受信する
ある日突然、不気味に着信する携帯版不幸の手紙“チェーンメール”にまつわる底なしの恐怖を描いた『チェーン』から2年、スケール、ショック度とも前作を凌いでバージョンアップを果たした待望の最新ホラーがこの『チェーン 連鎖呪殺』だ!

2000年から2001年にかけて、実際に日本中を駆け巡った携帯チェーンメール“橘あゆみ”。身籠った19歳の橘あゆみという女性をレイプした挙句に胎児もろとも殺害した数人の男たち捜して復讐を遂げるために、あゆみの友人が携帯メールで回したのが“橘あゆみ”である。「12時間以内にそのメールを9人に回さないと、犯人とみなして殺す」というショッキングな内容に、女子中高生を中心にメールを受け取った者たちを震え上らせ、パニック状態に陥れたのは記憶に新らしい。

本作は、この“橘あゆみ”メールを受け取ったにも関わらず9人に回さなかった女子高生たちが次々と引きずり込まれる不条理な恐怖と惨劇を描いている。昨今のジャパニーズ・ホラーでは、死者の怨念や呪いといったものが恐怖の本質として描かれたものがほとんどであるが、これは言わば映画とういバーチャルの世界で展開される非現実的なものである。
この映画の恐ろしさの本質は、携帯という誰もが持つ身近なアイテムが恐怖の媒介となってい
る点にある。更に恐怖の実体が、怨霊の仕業なのか?人間の仕業なのか?それとも両社の境
界線に存在する未知なるモノなのか?と観る者を考えさせるようなストーリー展開であり、捉え方によっては現実の世界において何時でも、何処でも起こりうる恐怖として描いている。
辺りを見渡せば、携帯のボタンをカチカチ押している人ばかり。中には歩きながらメールを打っている者さえいるこの社会、そして携帯を手放せなくなってしまった現代の日本人に対する警鐘でもある。

主演のサキはTV実写版の「美少女戦士セーラームーン」で月野うさぎ役を演じたほか、テレビやグラビアで大活躍の沢井美優が演じている。亜佐美役の三浦葵はモデルとして活躍中だが「野ブタ。をプロデュース」に先駆けて撮影された今回が演技初挑戦となる。そのほか、我妻三輪子、相良美来、松井彩香、中村映里子、廣田朋菜といったティーンアイドルたちが本作のために集結してくれた。清水先生役には『リンダ リンダ リンダ』など山本敦弘監督作品の常連、山本浩司が、謎の精神科女医時田役には中島宏海が、それぞれ演じている。

監督は異色娯楽作を放ち続ける本田隆一。『セクシードリンク大作戦 神様のくれた酒』や『プッシーキャット大作戦』など、ナンセンスでシュールな世界を得意とする監督らしく、本格ホラーながらも不条理感というものをにじみ出させた演出は、ホラーに目が肥えた観客にも新鮮に映るに違いない。
脚本は、先ごろ『東京ゾンビ』で長編監督デビューも果たした佐藤佐吉。 「オー!マイキー」や『殺し屋1』などの佐藤らしい世界観によるいまどきの女子高生たちの会話は、ホラーという枠を超えて秀逸のひとことに尽きる。

ストーリー



12時間以内に9人に回さないと…死ぬ!
女子高に通うサキ、亜佐美、千花、頼子の4人は、夜通し渋谷で遊び歩き、携帯電話を片時も
離さない今どきの女の子。
ある日、授業中に頼子の携帯に心当たりのない送信者から不気味なメールが届く。それは、身籠った17歳の橘あゆみという女性を暴行した挙句に胎児もろとも殺害した数人の男たち捜して復讐を遂げるために、あゆみの友人らしき人物が始めた携帯版不幸の手紙“チェーンメール”であった。「12時間以内にこのメールを9人に回さないと、犯人とみなして殺す」と締められたそのメールを、頼子はサキたちに見せる。「そんなもの信じてたらケータイ代があっという間になくなっちゃう」というサキの言葉にホッとしたのか、その場でメールを消去してしまう。翌日、右手にカミソリを持ち、左手首に傷を残し、血塗れとなった頼子の死体がゴミ捨て場で発見される。状況から自殺と処理された。
サキたちが「死ぬなら死ぬって言ってくれたらよかったのに。水臭い」と頼子の死に対てしまるで他人事のような会話をしているところに、今度は千花の携帯に頼子と同じチェーンメールが届く。その時はじめて3人は頼子の死とチェーンメールに何か因果関係があるのかと恐怖を覚える。しかし強気のサキの「言われた通りにメールを回したら1週間で日本が全滅しちゃう」という言葉で、千花はメールを無視することにした。その午後、無残な方法で惨殺された千花の死体が発見されたのだ。
言い知れぬ恐怖に襲われるサキと亜佐美。このままではいつ自分たちにもチェーンメールが届
くか分からない。一体誰が何のために…。サキは犯人に心当たりがあった。その人物は大沢ア
ヤ。サキ、千花、頼子そしてアヤは小学校の時からの同級生であったが、喧嘩をしたことがきっかけでアヤはサキたちから無視されてしまう。そして仲直りをしないまま、アヤは転校してしまった。サキはその恨みではないかと思ったのだ。
サキと亜佐美は早速アヤ探しを始めるが、そんな中、2人にとって恐れていた事態が遂に訪れてしまう。亜佐美の携帯に例のチェーンメールが届いてしまったのだ。もうメールを無視できない状況に追い込まれた亜佐美は、9人のうちのひとりとしてサキに回してしまったのだ。その後、亜佐美が謎の失踪を遂げる。
八方塞がりになってしまったサキは、クラスの担任でITオタクの清水に助けを求めた。清水はメールの大もとを突き止めた暁に、自分とSEXをするよう求めてきた。もはや拒否する余裕も失ってしまったサキは、清水と共にチェーンメールの核心部分に迫ろうとする。しかしそこにはサキの、清水の、それぞれの思惑と期待を裏切る、とんでもない恐怖が待ち構えていた。

スタッフ

監督:本田隆一
脚本:佐藤佐吉
製作:松下順一
企画:円谷粲 、武内健
プロデューサー:今井朝幸、小貫英樹、佐藤嘉一
音楽:清水真理
撮影:中島健、加藤智則
照明:山口洋征
美術:吉村昌吾
録音:今福武志
VE:三坂裕之
VFXディレクター:奥野浩介
助監督:大内隆弘
制作担当:熊木白仁
制作:円谷エンターテインメント
製作:アートポート

キャスト

沢井美優(サキ)
三浦葵(亜佐美)
山本浩司(清水先生)
中島宏海(時田静枝)
我妻美輪子(千花)
相良美来(頼子)
松井彩香(神山みどり)
中村映里子(長浜リナ)
廣田朋菜(三田イズミ)

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