2005年/日本/カラー/70分/ 配給:桜映画社

2006年2月11日(祝)〜4月7日(金)まで岩波ホールにてロードショー

(C)桜映画社・川本プロダクション

公開初日 2006/02/11

配給会社名 0613

解説


人形アニメーションの世界が、川本喜八郎によってまた一つ大きく広げられた。日本を代表するアニメーション作家・川本喜八郎は、伝統文化をふまえた独自の表現により、「道成寺」、「火宅」など、数々の名作を世界に発表しつづけてきた。そして発案以来30年の構想を経て製作された「死者の書」は、川本の集大成であり、折口信夫の不朽の名作『死者の書』の初映像化でもある。原作は、奈良・當麻寺(たいまでら)に伝わる、中将姫(ちゅうじょうひめ)の蓮糸曼陀羅の伝説と、大津皇子(おおつのみこ)の史実をモチーフに、奈良時代、藤原南家の郎女(いらつめ)の一途の信仰が、若くして非業の死をとげた大津皇子のさまよう魂を鎮める物語である。川本は、万物に霊が宿るという当時の世界観をふまえて、人間の執心と解脱を描く。同時に、折口信夫の説く、古代日本人の魂や自然への畏敬、敵味方の分け隔てなく死者を敬う考え方などを、現代人の心に問いかけたいと願う。

ストーリー



8世紀半ば、奈良の都。平城京の大貴族、藤原南家の姫、いらつめ郎女は『称讃浄土経』を一心に写経し、仏の教えに帰依していた。春分の日、郎女はふたかみやま二上山の上に荘厳なおもかげ俤びとの姿を見て、千部写経を発願する。1年後の春分の日、郎女は、千部目の最後の文字を書き終えると、激しい雨の中、俤びとに導かれるように、ひとり西へ西へと歩き、二上山のふもとのたいまでら當麻寺にたどりつく。
そこで郎女は、當麻の語り部のおうな媼から、50年前に処刑された悲劇の人、大津皇子の話を聞かされる。皇子は死の直前に一目見た女性、みみものとじ耳面刀自への執心から亡霊となってこの世に甦った。皇子の霊にとっては、郎女が耳面刀自と映ったのだ。やがて郎女には、夜更けに現れる皇子の亡霊と俤びとが重なり、その寒々とした身を被う衣を作ろうと、ひたむきに祈りながら蓮の糸で布を織りはじめる。

スタッフ

藤原南家の郎女……宮沢 りえ   
大津皇子……観世 銕之丞 
魂乞の長老……三谷 昇  
身狭乳母……新道 乃里子  
大伴家持……榎木 孝明   
恵美押勝……江守 徹                       
當麻の語部の媼……黒柳 徹子   
語り……岸田 今日子

キャスト

企画:川本喜八郎新作人形アニメーション製作実行委員会
制作:桜映画社
監督・脚本:川本 喜八郎
製作:村山英世
プロデューサー:福間順子  
撮影・照明:田村 実 伊丹 邦彦
美術:工藤 瑞樹
音楽:廣瀬 量平
整音:甲藤 勇  
音響効果:帆苅 幸雄
編集:伊藤 伸行 
アニメーション:及川 功一、森 まさあき 
友情アニメーション:ユーリ・ノルシュテイン
人形:川本 喜八郎、保坂 純子 
装置:吉田 等 
装飾:齋藤 堅 
題字:横山 英子 
川本プロダクション/白組/IMAGICA/東京テレビセンター/報映産業/富士写真フイルム/演劇集団円

協力/多摩美術大学 手塚プロダクション 當麻寺 當麻寺中之坊 奈良文化財研究所 奈良県企画部平城遷都1300年記念事業準備事務局 奈良市 近畿迢空会 折口博士記念古代研究所 國學院大学院友会奈良県支部 長野県飯田市 桃園の会 長野県飯伊仏教会 石川県羽咋市 折口博士父子記念会 日本チェコ協会 日本人形玩具学会 すかがわ国際短編映画祭 慶応義塾婦人三田会 飛鳥園 山口県映画センター 前田海産 ふゅーじょんぷろだくと エコー社 ビデオ東京プロダクション他(順不同) 

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