2006年/日本/カラー/150分/ 配給:ファントム・フィルム

2006年10月27日よりDVDリリース 2006年3月25日、渋谷Q−AXシネマほかにてロードショー

公開初日 2006/03/25

配給会社名 0442

解説


昨今、大ベストセラー小説や大人気コミックの映画化が日本映画界の大勢を占る中、オリジナルの発想でトコトン面白いと思うものに徹底的にこだわって映画を作りたい!そんなワガママで純粋なテーマを実現するために、3人の人気クリエイターが集結した。そのユニット名は”ナイスの森”『鮫肌男と挑尻女』『PARTy7』で邦画単館記録を塗り替え、2004年公開の『茶の味』ではカンヌ国際映画祭監督週間オープニング作品上映という邦画初の快挙を達成。あのタランティーノも、一目置く、石井克人。CM「FANTAシリーズ」や「Smap Short Films」に代表される独特で奇妙な、ナンセンスギャグ的表現で海外でも圧倒的に高い評価を得る三木俊一郎、CMディレクターとしてだけでなく石井監督の『茶の味』では音楽監督を.そして今年公開された木村カエラ主演『カスタムメイド10.30』では長編監督デビューを果たし、音楽と映像の絶妙なコラボレートで摩訶不思議な世界観を創り出す、ANIKI。
本作『ナイスの森』を作るためそして、ナイスな創作活動を続けていくために同名の会社まで設立してしまったこの3人の冒険の第一歩,それが映画『ナイスの森』。そんな彼らの冒険に共鳴し、多くの俳優が集まった。石井監督が演出した缶コーヒーのCMでも”金持ち兄弟”として共演し、映画では『鮫肌男と桃尻女』以来の共演となる”モテない兄弟”寺島進と浅野忠信。”語り温泉三人娘”では強烈なマシンガン・トークを炸裂させ、新境地(?)開拓の池脇千鶴。このところ映画にCMにTVに大活躍の吹石一恵。映画俳優としての地位を確立しつつある加瀬亮。若手女優として心境著しい尾野真千子。そのほかモデルとしても活躍する西門えりかに加え、本作で役者デビュー(?)を果たした庵野秀明や津田寛治、高橋マリ子など”ナイスの森”だからこそ実現した実に多彩なキャストが顔を揃えた。その面々が職り成す実に21にも及ぶエピソードを1本の映画にまとめる作業はまさにミュージシャンが1曲1曲「アルバム」の構成を考えていくのと同様で、本作は映画というより1本1本の映像をユニットとしてのカラーや方向性を意識した”ナイスの森”の”ファースト・アルバム”という意味合いが強いのかもしれない。
”東映マンガ祭り””ゲバゲバ90分””ウィー・アー・ザ・ワールド”的な、お祭り映画(ナイスの森談)みたいなものを目指し、単純に楽しんでもらいたい。観終わった後にいい意味で「裏切られた!」という映画があってもいいんじゃない?と実に肩の力が抜けた自然体で作られた本作こそ、ハリウッド大作にはない新しい映画のカタチが、きっと見えてくるに違いない。

ストーリー



【A面】
<オープニング>
謎の漫才コンビ【ホクロ兄弟】による奇店烈オープニングショー。
白く長細い卵型の小さな宇宙船の中でそれを見ているパイロット。やがて発進…そして本編へ。

『ハタル少女』
少女ハタルと白い宇宙空間に飛び交う3つの玉。それを見守る【何か】という存在。
三つ巴の不思議なバトルが繰り広げられる。そして彼方に見えるブラックホールの先には…。

『GUITAR BROTHER EX+1』
女にモテたい一心でギターを練習している兄マサルと、それを無理矢理聞かされている弟マサオ。
うっとりと弾き語るが、マサオは無関心。イライラしてきたマサルは、マサオと口喧嘩を始める…つづく。

『NOTTI&TAKEFUMI-プロローグ-』
タケフミは、元ノッチの英語の教師。2人は今、友達以上、恋人未満の微妙な関係。
「ちゃんと付き合おうよー」と言い寄るタケフミに、ノッチははぐらかしてばかり。
しかも、今日のタケフミのDJミックスの調子はイマイチだ。つづく。

『GUITAR BROTHER 2』
長男・勝一の部屋。「自分は天才・・」と一人自分に言い聞かせている。
ラジカセから流れる「どどいつ」の唄に合わせ静かに舞を舞う勝一。
終わってその出来に納得できず、激しく苛立ち自分を責めるが、ふと自分の心を落ち着かせるものを思い出す…・つづく。

『語り温泉三人姫-ピコリコ星人の巻-』
イチコ、ニコ、ミーコ、気の合うおしゃべり好き3人の温泉旅行。旅行に到着すると、
そこでたまたま隣りの部屋に泊まっていた勝一に声をかけるイチコ。誕生祝いといって、
勝手にバースデーソングを歌ってあげるわ、1万円を渡すわ、無茶苦茶をやって部屋へ戻る3人。
そしてニコが友達タケフミの不思議な体験談「ピコリコ星人の話」を始める…。

『語り温泉三人姫-H仮面とパンダの巻-』
夜、旅館でひとり卓球を楽しむ勝一。
ニコに「一緒にやりましょーよ」と声をかけられ、驚き慌てるが、卓球を楽しむ2人。
ニコが部屋に戻り、イチコとミーコに突っ込まれ「合コンピクニック」の約束をしたと白状すると、
すでに酔っ払っている3人はテンションが上がっており、枕投げを始める。
その後落ち着くと、今度はイチコが「H仮面とパンダ」の話を始める…。

『GUITAR BROTHER 3』
Fコードをがっちり押さえ、ギターをジャカジャカと弾きまくるマサル、陶酔状態でカッコ良く決める。
今度は妙に関心しているマサオ。憧れの眼差しの弟と、自慢げな兄…。つづく。

『NOTTI&TAKEFUMI-TAKEFUMI’S DREAM-』
タケフミのDJミックスの調子が今イチなのは、前の日に見た妙な夢の影響か…。
夜の浜辺、砂に埋もれた巨大なスピーカーの爆音にはじかれるタケフミ。
車から現れた仮面男が踊りだすと、「踊り見せろ」とノッチの声(テレパシー)がする。
必死にマネて踊るタケフミだったが、次々に車からダンサーたちが現れて…。

『酒でも飲みますか』
学校の廊下。1人の女子高生の前に、尻尾のある男と、小さい背広に半ズボン姿の男が突如現れる。
その2人は、女子高生のおへそに、ある機械を入れて欲しいと頼む。女子高生がおそるおそる試してみると…!?

『HOME ROOM!!!!!-安田君の巻-』
安田君にはクラスのみんなにどうしても言いたいことがあった。
それは、「オレのクツを返せ!」。しかし、彼はあきらめが早かった。
先生に「あきらめが早すぎる」と注意される安田君。そしてもうひとつ、彼の致命的なミスが発覚する…。

『GUITAR BROTHER 4』
マサルがマサオに勉強を教えている。勝一の部屋から変な音楽が聞こえてくる。
「うるせ一!」と言ってこいとマサオに命令するマサル。シカトのマサオ。逆上するマサル。
しかし、スニッカーズをもらって仲直り。また兄弟仲良くお勉強再開。そこへ勝一が現れ…。つづく。

『HOME ROOM!!!!!-学級委員長(きくちさん)の巻-』
この日のホームルームのテーマは「あいさつ」。学級委員長のきくちさんをお手本に、あいさつの練習を始める。
議題はあらぬ方向へと脱線しながら、それでも熱心に練習を続ける生徒達。
とうとう先生の逆鱗に触れるが、その時きくちさんは…。

『青春教室』
不思議な生き物をロッカーから取り出し口元に運ぶきくちさん。
別の生き物を体に取りつける男子生徒、そのチェックの仕方を教える先輩。
そこへ先生の登場。不思議な生き物の正体は!?

『HOME ROOM!!!!!-よしこさんの巻-』
よしこには、クラスのみんなにどうしても言いたいことがあった。
それは「もっと私の話を聞け!」。しかしよしこには、つい逆回転でしゃべってしまう癖があった。
先生に注意されるよしこ。実はもうひとつ言いたいことが…。

『アニメ兄弟-監督は誰だ?の巻-』
監督「ペロさん」のアニメ作品の〆切が迫り、催促に訪れるマサル。弟にアシスタントをさせながら
作業を続ける原画マン・ハスダは、実はこの作品の本当の監督は「ペロさん」の通訳ではないかと疑っている。
頑なに否定するマサル。しかしその「ペロさん」、実は人間ではなかった…。

『GUITAR BROTHERS PECIAL-もてない男の得意技-』
楽しげにボール遊びをする男たち。ひとしきり盛り上がった後、これが「合コンピクニック」だったことを思い出し、
女が一人も来ていないことに気づく…。幹事の勝一にいきなりキレる森下。開き直る勝一。
気まずい空気に話題を変え、マサルがモテようと相当ギターを練習してることをからかわれる。
そして、モテる為にダンスを練習中のミネちゃんを、バカにしてからかう男たち。
踊ってみせろと囃し立てられ、ミネちゃんが披露したダンスは…。

『転校生がやってきた!!』
「ペロさんの作品」とされるモノクロアニメ。とある学園の轟木、ブーカン、黒馬の3人組は何故か
いつも転校生を目の敵にしている。そこへ現れた転校生Mr.パドル君に先制攻撃をしかけるが、思わぬ反撃に遭い、
戦車型「轟木ロボ」で逆襲に出る…。激しい戦闘の末、先生の言葉をきっかけに友情が芽生えていくのだった…。

『部活』
体育館の片隅で、バイトとしてコーチをしているマサルに練習方法について相談する女子生徒。
生徒の強い意志を受け、部活用練習マシン「南ちゃん」の導入を決心するマサル。
世にも奇妙な練習に必死に耐え続ける生徒に、最終練習兵器「吸血」が襲いかかる!?

『NOTTI&TAKEFUMI-NOTTI’S DREAM-』
朝の公園。ジョギングの後、うとうとするノッチが見た夢。森の中でバイオリンを弾くノッチ。
音が大きくなったり小さくなったり、おかしなことに気づく。周囲を見るとベルトにたくさんついているツマミを操作し
演奏する3人の女の子達、“The Volume”がいた。摩詞不思議で神秘的なライブが次第に盛り上がっていく…。

スタッフ

監督:石井克人、三木俊一郎、伊志嶺一(ANIKI)

キャスト

寺島進
浅野忠信

池脇千鶴
吹石一恵
尾野真千子

加瀬亮
西門えりか

轟木一騎
三木俊一郎

高橋マリ子
菊地凛子
伴杏里
貫地谷しほり
夏帆
三浦葵
下田奈奈
坂野真弥

田中星児

森下能幸
庵野秀明
志賀廣太郎
津田寛治
水橋研二
大山健
嶺岸昭志
アンドリュー・アルフィエリ

下田祐司
森岡龍
佐藤貴広
伊藤二朗
谷本和優
アキちゃん
白仁裕介

森山開次

青木裕記
NAO
杉谷一隆
小林一喜
紀元由有
菊口真由美
香川亮
田中めゆ

北原梢
若林春菜

和田倉和利
大渡八千代
園田真吾
原田典久
白井道代
後藤芳子
すしお
甘木モリオ
冨田しおり
加藤ひろえ
園田定宏
梅田小夜子
関口修男
栃木県茂木町立木幡小学校の皆さん

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