原題:HOUSE OF FURY、精武家庭

第18回(2005年)東京国際映画祭『アジアの風』部門正式出品作品

2005年/香港/カラー/102分 配給:エスピーオー

2006年6月3日、CINEMART六本木にてロードショー公開

公開初日 2006/06/03

配給会社名 0116

解説


『スパイキッズ』や『Mr.インクレディブル』—家族全員が信じられないパワーを持ったスーパー・ファミリーを主人公とした映画に、また新たなる伝脱が誕生した!しかも今度の“家族”は香港が誇る最高にして最強の武術・カンフーを武器に悪の組織と戦うハイパー・カンフー一家!幼い頃よりカンフーの特訓を受けてきたこと以外では、ごく晋通の生活を送るニッキーとナタリー兄妹、そして、かつては秘密エージェントを守るボディガードだったと自慢する、平凡なカイロプラクターのお父さん。そんな兄妹が、自分を陥れた秘密エージェントヘの復讐に燃える悪の組織にお父さんを誘拐されたことで、今まで封印されていた実力を「これでもか!」と爆発させる。思わず「マジっすか!?』と叫びたくなる超絶カンフーで鮮やかに敵を蹴散らし、お父さんの救出に向かう快進撃には大興奮!この映画を観た後は、誰もが「カンフーがこんなに格好よかったなんて…」と新たな発見をし、感動の渦に呑み込まれるはずだ。
そんなスーパー・ファミリー・アクションの監督・主演を務めるのは、スティーヴン・フォン。甘いマスクと繊細な演技力、そして流麗なマーシャル・アーツ技術を兼ね備えた俳優として、また、香港の極上エンターテインメント・アクションを手掛ける監督として、今の香港映画界で最も注目されている注目株である。監督デビュー作となった「ENTER THE PHOENIX」(04)を観た者なら、誰もがこの若き監督の手腕が“単なる俳優の気まぐれ”からは成せないことに気付くはずだ。80年代の香港ギャング映画への才マージュを込めた『ENTER THE PHOENIX』では黄金のように煌びやかだった“あの”香港映画が不死鳥のように甦り、我々を狂喜させた。そして監督第2作目となる本作「ドラゴン・プロジェクト/精武家庭』でも、スティーヴン・フォンは香港映画の輝かしい過去を辿る道を再び歩み始めた。ブルース・リーやジャッキー・チェンの時代に生み出された“最高にして最強”のカンフー映画…その熱気や感動、アクションスタイルをベースにして、息を呑むような完壁なカンフー・シーンが繰り広げられる様は、乱舞のごとく美しくも強靭で、観客を興奮の坩堝へと叩き込む。己の素手のみを頼りとする古き良きアクション・スタィルを見事に再現・踏襲する一方.親子間がギクシャクしたシングルファーザーの家庭という非常に現代的な設定によって、家族関係が希薄になりつつある今の世代の共感も誘う。古き良き要素に、さらに新しき要素を融合させる—、単なる古典回帰では終わらせないのがスティーヴン・フォンのずば抜けた才能の所以である。彼は何世代にも渡り大事に守られてきたカンフー映画に新しい息吹を吹き込みリフレッシュさせ、カンフー映画を、一大カンフー・エンターテインメントヘと成長させたのである、また・そんな監督の才能に香港を代表する逸材が集まった。一家の長であるカンフーの達人、ユー・シウポウを演じるのは・香港フィルム・アワード最優秀男優賞を2度も受賞したベテラン、アンソニー・ウォン。ウーシュー(武術)・クラブを設立し、アメリカの大学対抗コンペティションヘの参加経験を侍つ『香港国際警察』のダニエル・ウー、さらには、『ツインズ・エフェクト』『花都大戦ツインズ・エフェクトⅡ』で驚嘆すべき実力を見せつけ、マーシャル・アーツの新しいプリンセスとして人気急上昇中のジリアン・チョンも出演。各人が思わず目を見張るド派手アクションを繰り広げてくれる.
また、プロデューサーであるジャッキー・チェンの全面的なサポートにより、本作は『キル・ビル』シリーズ、「マトリックス』シリーズでハリウッド・アクション映画のトップ武術指導者となったユエン・ワーピンをマーシャル・アーツ・アドバイザーとして迎えることに成功。そして伝説的なマーシャル・アーツの俳優・監督で、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』でも有名なウー・マも特別出演している。

ストーリー

カイロプラクターのユー・シウボウ(アンソニー・ウォン)は、男やもめで二児の父親。彼の息子、ニッキー(スティーヴン・フォン)はオーシャン・パークのイルカ調教師、そして娘のナタリー(ジリアン・チャン)は高校生だ。兄妹は父親からカンフーを教えられて育て上げられたが、彼らの父親が、退職したシークレット・エージェントのための勇敢なボディガードで秘められた人生を送っていたという主張については、全く信じていなかった。そう、彼らが父親の自慢話を聞くことに飽き飽きし始めてから長い間、家族の間は明らかに調和のバランスがとれていなかったのだ…。
そんなある日、車椅子に乗った謎の男、ロッコ(マイケル・ウォン)がシウボウのクリニックにやってきて、シウボウに”タイ・チロン”というコードネームを持つ元エ一ジェントの消息を尋ねる。12年前、”タイ・チロン”はロッコのミッションを妨害。その結果、ロッコは長らく服役した上に、生涯、車椅子で生活する羽目になったのだ。しかしシウボウはロを割らない。ロッコは大人しくその場を離れたが、しかしすぐに4人の部下と共に戻ってきた。敵の激しい攻撃に必死で応戦するシウボウ。しかし敵の数の多さには敵わず、遂には捉えられ誘拐されてしまう。拷問にかけられドラッグ浸けにされたシウボウは、退職したエージェントのデータが彼の子供達が終始身に付けているお守りの中に隠されていると、洩らしてしまう…。
すぐさまナタリーの学校に差し向けられたロッコの部下たち。しかし父親から伝授されたカンフーで戦う兄妹コンビに太刀打ちできない!力で奪うことが無理だと察したロッコはプランを変更。ニッキーとナタリーが”タイ・チロン”を見つけ出さないとシウボウを殺すと脅迫してきた一。ボーイフレンドのジェイソン(ダニエル・ウー)と、ドジな学校友達のエラ(シャーリーン・チョイ)の助けを借りて、ナタリーは遂に父親の失踪に関する手掛かりを見つけ、お守りに隠された秘密データのファイルを発見する。そして彼女とニッキーは”タイ・チロン”が父親の長年の友人であるチウ小父さんであることを知る。彼らが父親から聞かされていたスリリングなスパイ物語の人々が、現実世界の人間となって姿を現したのだ…。結局、彼らの父親は本当のことを話していたのだ…と唖然とするジェイソンとナタリー。そして彼らがチウ小父さんに協力を求めようと外に出かけようとした丁度その時、ジェイソンが彼らを部屋に閉じ込めて、一人でチウ小父さんの元に向かってしまった。ジェイソンの動機はニッキーとナタリーにとって父親を救うまでに解決しなければならない新しい謎となる。しかも父親を救うまでの時間は急速に過ぎ去ろうとしていた!!

スタッフ

監督・脚本:スティーヴン・フォン

キャスト

スティーヴン・フォン
アンソニー・ウォン 
ジリアン・チョン

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