原題:North Country

2005年10月21日全米公開

2005年/アメリカ/カラー/124分/7巻/3,398m/シネマスコープ/SR・SRD・DTS・SDDS 配給:ワーナーブラザース

2007年07月13日よりDVDリリース 2006年06月02日よりDVDリリース 2006年1月14日(土)より 、サロンパス ルーブル丸の内系にて全国ロードショー

(C) 2005 Warner Bros. Entertainment Inc.

公開初日 2006/01/14

配給会社名 0085

解説


逆境の中で、幸せを掴むチャンスは誰にでもある——。        
“立ち上がる”      
ただそれだけの勇気が、彼女の人生を変えた。  

人生は、すべてがうまくいくとは限らない。そして時には、何もかもがうまくいかないこともある。誰もが皆、思うようにはならない現実を抱えて生きている——ジョージー・エイムズの場合、その現実が、人よりもほんの少しハードだったというだけなのかもしれない。暴力夫とは別れたばかり、故郷に帰ればシングルマザーに向けられる冷たい視線、娘を理解しようとしない父親との確執、彼女の生き方に背を向ける息子。さらに、鉱山という“男の職場”で働き始めたジョージーを待っていたのは、度を越えた嫌がらせと耐えがたい屈辱。友人さえ離れていく逆境の中で、いったい何ができる? 自信もなければ助けてくれる人もいない。そんな彼女が起こしたたった一つのアクション。それは“立ち上がる”こと。すべてを諦めてしまう前に。逆境から抜け出す一歩を踏み出すために。その場にうずくまっていたら何も変わらなかったであろう人生が、そこから少しずつ動き始めた……。  何もしなくても人生は続いていく。現実に目をつぶり、波風を立てずに生きていくこともできる。それでも、自分の足で立ち上がれば、そこに必ず道は開ける。この『スタンドアップ』は、そのことを確かに信じさせてくれる、実話に基づく物語だ。家族との絆、自分自身の未来、そして、人としての誇り——お金や名誉を超えて、人生で一番大切なものを手に入れた一人の女性の、胸を打つ本物のサクセス・ストーリーがここにある。  ジョージー・エイムズの行動に後押しされて立ち上がった人々がそうだったように、人は、何かのきっかけさえあれば、まだ手つかずのままそこにある、限りない可能性への一歩を踏み出すことができる。そして、そのきっかけとなる小さな勇気こそ、この映画がわたしたちに与えてくれるものなのだ。

 主演は、『モンスター』で自ら“美しさ”を脱ぎ捨て、掛け値なしの演技力でアカデミー賞主演女優賞に輝いたシャーリーズ・セロン。彼女自身、過酷な逆境を乗り越えてきた過去を持つ。実人生に裏打ちされた強さ、見る者をうならせずにはおかない表現力。他の女優にはないその存在感が、ニキ・カーロ監督に「ジョージー・エイムズ役はセロン以外には考えられない」と思わせた。一方、カーロ監督の名を世界に知らしめた『クジラの島の少女』は、伝統的な社会の中で古い因習と闘う少女の成長を描き、『モンスター』とアカデミー賞主演女優賞を競った作品であり、シャーリーズ・セロンもまたこの作品に強く惹きつけられた一人だった。「次回作が何であろうとニキに会いたい」——互いの切望が、これ以上はないうってつけの題材を得て結実した最高のコラボレーション。さらに、鉱山で働くジョージーの同僚に『ファーゴ』のフランシス・マクドーマンド、ジョージーの母親役に『歌え!ロレッタ愛のために』のシシー・スペイセクと、三人のオスカー女優の共演が実現。本作の持つ力強いテーマが、実力派の豪華な顔ぶれを引き寄せ、作品を見事なまでに息づかせる一流の演技を引き出した。主人公を取り巻くシビアな状況とともに、立ち上がれずにいる人々にも注がれる深いまなざし、確かなリアリティがもたらす嘘のない勇気と感動。本物を確信させるこの一本に、本年度アカデミー賞候補の呼び声も高い。セロン渾身の演技にも、二度目のオスカーの声がささやかれている。  誰もが強いだけではない。この映画の主人公であるジョージーも、彼女の周りの人々も、そしてわたしたちも。だからこそ、立ち上がろうとする彼女たちに心からの応援を送り、立ち上がった彼女たちに強く励まされるのだ。

 もしも、あなたがいま逆境の中にいるのなら、そして変えたい現実があるのなら、ほんの少し勇気を出してみるだけの価値はある。うつむかないで生きていくために、今日より幸せな明日のために。「立ち上がれ」——その言葉は、あなた自身のためにある。

ストーリー




選んだ夫は暴力夫、信用してくれない父親、 母親しかいない子供たち、
しかも、職場はサイアク。    
何もかも、うまくいかない……。  

なぜこんな男と結婚してしまったのだろう?夫の暴力に耐えかね、二人の子供を連れて家を出たジョージー(シャーリーズ・セロン)は、故郷の北ミネソタの町に戻ってきた。
 そこは古くからの鉱山の町。10代でシングルマザーとなり、今また父親の違う子供を連れて出戻ってきたジョージーに、周囲の視線は冷たい。”身持ちの悪い女“というレッテルを貼られ、父親(リチャード・ジェンキンス)からも信用されず、母のアリス(シシー・スペイセク)が繰り返すのは、夫とやり直すために辛抱しろという言葉ばかり。
 しかし、ジョージーは殴られ続ける生活に戻るつもりはなかった。この土地で二人の子供を養って生きていくために選んだ仕事、それは町の男たちに混じって鉱山で働くこと。ベテラン鉱山労働者である父は猛反対し、父娘の溝はさらに深まったが、病気の夫に代わり長年鉱山で働いてきた旧友グローリー(フランシス・マクドーマンド)の存在は心強かった。それにしても、鉱山での仕事がこれほど酷いものだとは——。問題は仕事のキツさではない。男の職場に入り込んできた女に対する剥き出しの敵意と、露骨な嫌がらせ。子供じみた悪戯や、卑猥な言葉を投げつけられるくらいなら、まだやり過ごすこともできる。しかし、心ない中傷の果てに、息子までもがいじめられ、家族の絆さえ壊れていく……。数少ない同僚の女性たちも、状況がさらに悪化することを恐れ、味方にはなってくれない。
  耐えるしかないのか?
  諦めるしかないのか?
   自分の無力に打ちひしがれそうになりながらも、ジョージーは心に決めた。一人でもいい、とにかく立ち上がってみよう、と——。

スタッフ

監督:ニキ・カーロン
製作:ニック・ウェクスラー
脚本:マイケル・サイツマン
製作総指揮:ヘレン・バートレット
      ナナ・グリーンウォルド
      ダグ・クレイボーン
      ジェフ・スコール
原作:クララ・ビンガム、ローラ・リーディー・ガンスラー
撮影:クリス・メンゲス
美術:リチャード・フーバー
編集:デイビッド・コールソン
音楽:グスターボ・サンタオラヤ
衣装:シンディー・エバンズ

キャスト

シャーリーズ・セロン(ジョージー・エイムズ)
フランシス・マクドーマンド (グローリー)
ショーン・ビーン (カイル)
リチャード・ジェンキンズ (ハンク・エイムズ)
ジェレミー・レナー (ボビー・シャープ)
ミシェル・モナハン (シェリー)
ウディ・ハレルソン (ビル・ホワイト)
シシー・スペイセク (アリス・エイムズ)
ジェイムズ・カーダ (ドン・ピアーソン)
ラスティー・シュウイマー(ビッグ・ベティ−)
リンダ・エモンド(レズリー・コンリン)

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す