心の杖として鏡として
2005年/日本/16mm/カラー/スタンダード/60分 配給:心の杖として鏡として上映委員会
2005年12月17日、ポレポレ東中野にてロードショー
公開初日 2005/12/17
配給会社名 0676
解説
この映画は、精神科病院の中にある「造形教室」※のアトリエに通う人々と、彼らを支える一人の人間の記録です。
絵を描くためだけにわざわざ二時間以上もかけて、電車を乗り継いでこのアトリエに通って来る名倉さん。閉鎖病棟でアトリエの主宰者の安彦さんに出会ってから、名倉さんの人生は変わりました。一枚の絵の前で34年前のその時の記憶を語ります。
子どもの頃からの強迫性障害を抱えている本木さんは、アトリエに来て初めて絵を描き始めました。ある時、好んで描いていた明るい彩りの絵に斜めに傷を入れてみました。それからは自身の症状をテーマにした連作、「宿痾(しゅくあ)シリーズ」を描き続けています。
アトリエで毎週行われる合評会で、詩の朗読とギター演奏を行う江中さんと長谷川さん。ギターは得意な長谷川さんですが、自分の絵にはなかなか自信が持てません。先輩たちにいろいろアドバイスを受けるものの、悩みは膨らむばかりです。試行錯誤の中で絵が描けない日々が続きます。
いつも長谷川さんの良き相談相手になっている谷本さんは、プロの画家を目指しています。銀座の画廊から個展の話が持ち上がり、そのための新作に取り組んでいます。
そんな若者にうんちくを語るのは、70歳になる石原さん。石原さんは長い入院生活の中で一度は捨てようと思った絵と、描く事への情熱を、安彦さんに出会って再び取り戻します。今では絵を描く事は「認められようが認められまいが、これが俺の仕事だ」と言いきります。
自分の体調などを管理し、細心の注意を払って、造形教室に通ってくる人。抱えている病も、持っている夢も、みなさまざまです。カメラは造形教室の多様な人々と、そこに流れる時間を記録します。
ストーリー
スタッフ
監督:萩原磨
共同監督・撮影:高橋愼二
音声:田高伸悟
照明:城所美和
音楽・効果:田辺信道
ナレーション:吉行和子
プロデューサー:中村等
編集:日本VTRスタジオ
編集協力:小野かをり
録音:協映スタジオ
題字:名倉要造
挿入曲「ひまわり」:作曲 長谷川亮介 編曲 石原眞司
宣伝美術:石河 映
製作協力:エイブル・アート・ジャパン、芸術とヘルスケア協会
協力:平川病院、東京学芸大学、exhibit LIVE〔laiv〕
企画:心の杖として鏡として製作委員会、財団法人たんぽぽの家
製作:心の杖として鏡として製作委員会
株式会社プロダクション135
株式会社ワールド映画
キャスト
平川病院造形教室の皆さん:安彦講平 宇野学 本多桃子
石川理恵 石澤孝幸 石原峯明
江中裕子 佐藤由幸 島崎敏司
竹原由貴 谷本光隆 中野幸治
名倉要造 長谷川亮介 本木健
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