原題:Hukkle

2005年10月22日、シアター・イメージフォーラムにてロードショー

2002年/ハンガリー/75分/カラー/ビスタサイズ/ドルビーSR 配給:イメージフォーラム

公開初日 2005/10/22

配給会社名 0250

解説


モグラの住んでいる地中から、F16戦闘機が滑空する空中、X線で覗いた人体内部へと、縦横無尽に駆け巡る驚愕の映像。野原の生き物たちの鳴き声と、おじいさんの止まらないしゃっくりが織りなす音響シンフォニー。

わずか1、2本の短編映画で受賞しただけの、ほぼ無名の映画監督が、この『ハックル』を公開し、ハンガリー国内の映画賞を総なめにした。海外の国際映画祭では上映されるたびに話題を独占し、次々とその受賞歴を増やしていった。やがて、映画学校の卒業制作であるこの作品は、ヨーロッパはもちろん全米でも劇場公開されるまでになる。

全米の公開に際しては、ヨーロッパ作品に厳しいアメリカの批評家たちも大絶讃。アメリカの映画ファンにとって、見る映画を選択する際の重要な指針となっている批評家の評価集計サイト(www.rottentomatoes.com)で、なんと支持率100%。年度別に見ればあの『千と千尋の神隠し』、『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』を押さえ、2002年の第一位になった。

その斬新さは、例えるならば『ミクロコスモス』+『ツイン・ピークス』+『X-ファイル』?世界中を驚愕させたハンガリー映画が、いよいよ日本に上陸する。

ストーリー


朝日が昇るとともに、眠っていた大きな蛇が地中から這いだしてくる。蛇が首をもたげると、眼下には緑に囲まれたハンガリーのとある村。生きものたちがやっと目を覚ます頃、まだ物静かな村落に「ヒック!」という大きなしゃっくりの音が響く。

しゃっくりの主は、一人暮らしのチェクリックおじいさんだ。彼は目を覚まし、ゆっくりと台所の中を動きまわっているが、しゃっくりが止まらない様子。定期的に「ヒック」とやっている。おじいさんは、やがて朝の準備を済ませ、家の前のベンチに腰を据える。村が動き始め、おじいさんの前をえさ場に向かうアヒルや、散歩に出かけるブタや、水を汲みに行く荷馬車、畑に向かうトラクターが、もうもうと煙をあげて通り過ぎていく。ガーガー、ブヒブヒ、パカパカ、ゴー、それぞれの音に合わせて「ヒック」、「ヒック」とおじいさんのしゃっくりが応える。牧草地では、羊飼いの女の子がヒツジに草を食べさせ、荷馬車に乗ってやってきた少年がじっと彼女を見つめる。畑ではおばあさんが、遠くからやって来る家族のために材料を収穫し、養蜂場では農夫が蜂蜜を採集する。

全てがのどかな、とある村の夏の日。

しかし、よく見ると細部で奇妙な出来事が起こっている。おばあさんが作った料理を食べた子猫が死んでしまう。静かな釣り堀の水面下には死体が沈んでいる。村の男たちが少しずつ姿を消していく・・・。やがて突然、大地震が起き、グラグラと出来たばかりの墓石を揺さぶる。一体何が起こっているのか?謎は深まる一方だが、おじいさんは変わらずしゃっくりをし続けている・・・。

スタッフ

監督・脚本:パールフィ・ジョルジ
プロデューサー:ベレツキー・チャバ、ボーム・アンドラージュ
ドラマツルギー:ルットカイ・ゾーフィア
撮影:ポハ−ルノク・ゲルゲイ
音楽:バルナ・バラージュ、グリルルス・シャム
配給:イメージフォーラム

キャスト

バンディ・フェレンツ
ラーツ・ヨージェフネー
ファルカシュ・ヨーゼフ
ナジ・フェレンツ
ヴィラーグ・フェレンツレー

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