原題:刑事 Duelist

2005年9月8日韓国公開

2005年/韓国/カラー/スコープサイズ1:2.35/SR-D 字幕翻訳:根本理恵 提供:コムストック+ジェネオン エンタテインメント+IMX+博報堂DYメディアパートナーズ キャンペーンソング:「こころ」カノン(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル) 配給:コムストック

2006年08月25日よりDVDリリース 2006年4月22日、丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にてロードショー

(c)2005 Korea Pictures Co.,Ltd. All rights reserved.

公開初日 2006/04/22

配給会社名 0028

解説


時代を超えて胸に迫る、宿敵同士の切ないラブストーリー
職務に情熱を注ぐ若き女刑事が、捜査中に出会った悲しい目をした刺客。この世のものとは思えないほど美しく鋭い剣さばきで、男は一閃のうちに相手を倒しては風のように去っていく。だが、男の目が女の心をとらえて離さない——。
国中を揺るがす大規模な偽金事件が発生し、その背後に潜む陰謀を暴くために、極秘の捜査に身を投じた刑事たち。そのなかに紅一点、危険を顧みず悪に立ち向かう女刑事がいた。彼女の名前はナムスン。天性の勘と磨き抜かれた武術の腕を持つナムスンが、運命のごとく惹かれた”悲しい目”には、名前も家族もない。子供の頃から刺客となるべく育てられ、自分の心を殺して生きるしかなかったのだ。刑事にとって宿敵であるはずの男との、一対一の闘いを重ねるごとにナムスンの想いは募り、秘めた愛は夜の闇を焦がすほどに熱く、切なく燃え上がる。
朝鮮王朝時代を舞台にした刑事アクションのスタイルをとりながら、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」に代表される普遍的なテーマを斬新な映像で描いた『デュエリスト』。時代も国籍も超越した、究極のラブストーリーの誕生だ。

若手トップスター、カン・ドンウォンとハ・ジウォンが初共演!
孤独な刺客、”悲しい目”を演じるのは、韓国の若手人気No.1俳優、カン・ドンウォン。2004年に映画デビュー。『オオカミの誘惑』で禁断の恋に身をやつす一途な青年を演じて多くの女性ファンを獲得し、TVドラマ「1%の奇跡」の御曹司の役でも人気を集めた彼は、3本目の映画で時代劇に挑戦。すらりとした長身に特別デザインの時代衣装をまとって流麗なアクションを披露するばかりか、寡黙なキャラクターゆえに、初めての愛に揺れる心を涼しい目元の演技で表現し、魅了する。
果敢な女刑事ナムスンには、韓国で最も多忙な若手女優ハ・ジウォン。クォン・サンウと共演した『恋する神父』をはじめ、出演作が次々と大ヒット。ラブストーリーからコメディー、ホラーまであらゆるジャンルの作品で演技力を発揮している彼女は、日本でも人気を呼んだTVアクション時代劇「チェオクの剣」とはまた違うアクションに挑み、あるときは勇ましく、あるときは少女のように初々しいナムスンを表情豊かに演じて共感と涙を誘う。
若手トップスターの豪華共演に加えて、ナムスンの先輩のアン刑事には、韓国の国民的大スター、アン・ソンギ。厳しくも優しい父親のような眼差しでナムスンを温かく見守る姿が印象的だ。また”悲しい目”に屈折した愛情を抱く育ての親に、『情事』のソン・ヨンチャン。そのほか『大統領の理髪師』のユン・ジュサンら演技派のベテランが脇を固めている。

韓国映画界のドリームチームが総力を注いだ衝撃の映像美
時代劇の常識を打ち破る、まったく新しい映像世界を作り上げた監督は、韓国映画界で最も独創的かつスタイリッシュと評され、アン・ソンギ主演の大ヒット作『NOWHERE情け容赦無し』で国際的に知られるイ・ミョンセ。7作目の本作では、アクションシーンの無骨さを徹底的に排除し、洗練された身体表現の美の極致を目指した。
スタッフは、各分野で最高のクリエイターを結集。大胆なカメラワークとアングルで、人物の情感をとらえるとともに、スピード感あふれるダイナミックな映像を生み出した撮影監督は、『友へチング』『マイ・ブラザー』のファン・ギソク。鮮烈な色彩の美術は、『箪笥原作は、10年以上もロングセラーを続けているパン・ハッキの人気コミック「茶母」。ハ・ジウォン主演のTVドラマ「チェオクの剣」の原作にもなったが、今回の映画化では大幅に翻案。女刑事をはじめとする人物のキャラクター設定はTVドラマとは異なり、”悲しい目”の登場も今回初である。
約8億円の製作費をかけ、韓国映画界のドリームチームが総力を注いだ話題作が、新バージョンにていよいよ待望の日本上陸を果たす!

ストーリー





朝鮮王朝時代。偽金が大量に出回り、市場に潜入して捜査にあたる捕盗庁の刑事たち。若い女刑事ナムスン(ハ・ジウォン)も酒売り娘に変装している。父親のような先輩アン(アン・ソンギ)に仕込まれ、ナムスンの武術の腕は一級だ。
ナムスンは、剣の舞を披露している鬼の仮面をつけた男に目を留める。男は見物人たちの拍手を浴びて退場したかと思うと、小さな金の仏像の受け渡しをしている男たちを斬り、それを奪う。まさに一瞬の早業だった。主を失った馬車が暴走し、散乱した積み荷の銅銭に群衆が殺到して大混乱に陥る中、ナムスンは仮面の男を追って剣を交える。仮面が割れ、端正な若い男の顔が現れる。男の手にあった仏像も割れ、偽金用の二枚一組の鋳型が地面に落ちる。一枚を片目の男が奪って逃げ、もう一枚はナムスンの手に。ナムスンは仮面の男をなおも追うが見失ってしまう。そして片目の男の居場所をつきとめたときには、仲間もろとも殺されたあとだった。殺したのは仮面の男。彼は一体、何者なのか?
その夜、捕盗庁に集まったナムスンら6人の刑事と彼らを束ねる従事官は、偽金事件の背後に大掛かりな陰謀があると考え、極秘で捜査を進めることにする。男装してアンとともに居酒屋の客となり、商人たちの噂話に聞き耳を立てるナムスン。どうやら偽金は国中に出回っているらしい。このままでは国の存亡にも関わってくる。そんな中、新たな殺人事件が発生。被害者は偽の官印で検察府の役人を装っていた。官印を偽造できる唯一の男は獄中のはずだが、1カ月前に悲しい目をした男が大金を払って釈放させたという。”悲しい目”の人相書きは、ナムスンが市場で出会って以来忘れられない仮面の男にそっくりだった。
仮面の男は先日、軍務長官ソン(ソン・ヨンチャン)の屋敷のそばで消えた。ナムスンとアンが張り込みをしていると、果たして”悲しい目”(カン・ドンウォン)が屋敷から出てきた。市場を散策し、女の服に飾るノリゲを手に取って眺める彼。尾行したナムスンたちは気づかれ、まかれてしまう。
満月の夜、路地で”悲しい目”の待ち伏せにあうナムスン。一対一で剣を交えながら、ナムスンの胸の鼓動は高鳴る。激しい闘いは、どちらかが命を落とすまで果てしなく続くかと思われたが、服を切られて胸があらわになり、動揺するナムスン。”悲しい目”はとまどいの色を浮かべ、次の瞬間、闇に消えた。一方、他の刑事たちの捜査で、船の中に設けられた偽金の鋳造所が見つかり、ソン長官の元副官が関与していることがわかった。ナムスンはソン長官こそ黒幕だと確 信し、潜入捜査を買って出る。
ソン長官の誕生日の祝宴に、ナムスンは酌婦として潜入した。客から由緒ある日本刀を贈られて喜ぶ長官。そこへ”悲しい目”が登場、見事な剣の舞にナムスンは思わず見惚れる。ところが”悲しい目”に褒美として美女が与えられることになり、ナムスンが選ばれてしまう。ナムスンが複雑な思いで待つ部屋に、”悲しい目”は静かに入ってきて名前を尋ねる。とっさに偽名を答え、尋ね返すと、彼は困ったような顔で沈黙する。彼はナムスンの変装を見破ったが危害を加えようとはせず、優しく服の紐を直してくれた。その夜、ソン長官に久しぶりに剣の勝負を挑まれた彼は、手元が狂ってかすり傷を負う。子供の頃に屋敷に引き取られ、忠実な刺客となるべく育てられた”悲しい目”。ナムスンと出会ったことで、彼の心は初めて揺れていた。
ナムスンは”悲しい目”に惹かれる自分を抑えきれなくなった。しかし捜査陣にまで魔の手が伸び、吹雪の日に従事官が殺された。”悲しい目”の仕業とは信じたくないナムスンは、売春宿でひとり静かに酒を飲んでいた彼を見つけて詰め寄り、心の中で祈る。違うと言って……。だが”悲しい目”は無言で立ち去ろうとする。ナムスンはどこまでも追いかけ、激情に駆られて路上で剣を抜くが、彼の剣は闘いを拒んでいるかのようだった。
 ナムスンとアンは上司に行き過ぎを咎められ、捜査から外された。だがそれは表向きで、ソン長官の屋敷から偽金用の銅の取引文書を探し出すよう、密かに命じられる。偽金事件の背後には、社会の混乱に乗じて王を退位させ、次の王にソン長官の娘を嫁がせるという朝廷絡みの謀略があることがわかったためだ。困難で危険な任務だ。そんなとき、ナムスンは”悲しい目”に呼び出される。彼はナムスンに本名を尋ね、ナムスンも尋ねるが、やはり答えはない。彼は、驚いたときの君が好きだと打ち明ける。出会った日からの思い出を笑いながら語りあうふたり。束の間の幸福なひとときだった。”悲しい目”は、尾行された日に市場で買ったノリゲとともに銅の取引文書を渡して立ち去った。
王命が下った。雪の中、ソン長官の逮捕に向かう一団の中に、悲痛な面持ちのナムスンの姿があった。”悲しい目”はソン長官の傍らで運命の時を待っていた。ついに壮絶な闘いの火蓋が切って落とされ、それぞれの側で闘うナムスンと”悲しい目”……。ふたりがこの世で結ばれることは叶わないのだろうか?

スタッフ

提供 --- コリア・ピクチャーズ 
製作 --- イ・ミョンセ プロダクションM
共同製作 --- ウェルメイド・エンタテインメント
製作出資 --- キム・ジェヨン
監督 --- イ・ミョンセ
原作 --- パン・ハッキ
脚本 --- イ・ミョンセ イ・ヘギョン
プロデューサー --- オ・ウンシル オ・スミ
撮影 --- チョ・ウォンジャン ファン・ギソク
照明 --- シン・ギョンマン
美術 --- イ・ヒョンジュ チョ・グニョン
音楽 --- チョ・ソンウ
編集 --- コ・イムピョ
メイク --- ファン・ヒョンギュ
衣装 --- チョン・ギョンヒ
武術監督 --- チョン・ムンシク
録音 --- イ・サンウク

キャスト

ナムスン --- ハ・ジウォン
悲しい目 --- カン・ドンウォン
アン刑事 --- アン・ソンギ
ソン長官 --- ソン・ヨンチャン
ボンチュル --- ユン・ジュサン
従事官 --- ト・ヨング
マチュクチ --- シム・チョルジョン
ペ刑事 --- ペ・ジュンシク
ファン刑事 --- ファン・ウィドゥ
チャン刑事 --- チャン・インボ
ユ刑事 --- ユ・ヨンウク

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す