原題:Wo ai ni 我愛你

「愛してる?」「・・・ああ」 「じゃぁ、そう言って」「・・・愛してるよ」

2003/中国映画/98分/カラー/ビスタサイズ/ドルビーデジタル 提供:レントラックジャパン+双日 配給:ムービーアイ+レントラック 協力:レゾナント・コミュニケーション

2006年11月22日よりDVDリリース 2003年3月11日より東京都写真美術館ホール他全国順次ロードショー

(c)保利華億傳媒文化有限会社

公開初日 2006/03/11

配給会社名 0366/0350

解説


女が男と出逢い、恋に落ち、結婚して一つ屋根の下で暮らし始める。
いつまでも恋人同士のような関係でいたい女と、自分の生活を大事にしたい身勝手な男。理想と現実の差を実感し始めた二人に「永遠の愛」を築くことはできるのだろうか。
貴方の身にも起こるかもしれない夫婦の寝室で繰り広げられる超リアルなドキュドラマ。

前作『ただいま』で見事べネチア国際映画祭銀獅子賞・監督賞受賞の栄誉に輝いた、中国第六世代の奇才、張元/チャン・ユアン。中国本国では反体制の旗手として知られながらも、世界各国の映画祭では、陳凱歌/チェン・カイコー、張藝謀/チャン・イーモウに並び、「今最も才能があり、オリジナリティのある映像作家」と絶賛されている。
新作『ウォ・アイ・ニー』は、社会のアウトサイダーを題材に問題作を撮りつづけてきた感のある張元にしては珍しい、ごく普通の若い男女の恋愛と結婚を描いた超リアル・ラブストーリー。張元独自の率直なアプローチによって「結婚生活の理想と現実」、「男と女の違い」が激しく、辛らつに、リアルに描かれている。

結婚生活には予期しないことがいっぱい起こる。
最愛の人を結婚目前に不慮の事故で失ってしまったシャオジュー(シュー・ジンレイ)。彼の親友だったワン・イー(トン・ダウェイ)とお互いを慰め合ううちに、愛し合うようになり、先を急ぐかのように結婚する。やっと居場所を見つけた彼女は、小さいながらも心地よいアパートで夫と愛のある結婚生活を送りたいと切に願う。しかし、夫はその思いを裏切るかのように冷めた態度で、「愛してる」とさえも言わなくなる。次第に亀裂を生み始める結婚生活。シャオジューの愛情表現は、徐々にエスカレートしていく・・・。

張元/チャン・ユアンの意外性
第六世代の寵児、張元は、一貫して中国の現代社会をリアルに描こうとする情熱から映画づくりをおこなってきた。ドキュメンタリーとドラマを混在させてゆくような張元の手法はその精神に基づくものだ。ともすればエキセントリックな題材選択によって、自分を際立たせようという傾きがあった過去の作品からすると、今回の『ウォ・アイ・ニー』は、その作品世界の静謐さ、慎ましさが観客に意外の念を与えるかもしれない。しかしながら過去の作品から続く「真実に迫る」という彼の一貫したポリシー、中国社会の現状をとらえようとするドキュメンタリー精神は健在であり、使い古されたドラマや、大きな事件は一切省かれ、二人の結婚生活がまるで事実であるかのように新鮮に描かれている。

四大女優シュー・ジンレイと新鋭トン・ダウェイの共演
主人公シャオジューを演じるのは、中国四大女優シュー・ジンレイ(その他の三人は『LOVERS』のチャン・ツィイー、『少林サッカー』のヴィッキー・チャオ、『中国の小さなお針子』のジョウシュン)。『スパイシー・ラブスープ』『最後の恋,初めての恋』に出演し、2003年には中国三大映画祭(百花賞、華表賞、金鶏賞)全ての最優秀賞を受賞。2004年には自ら監督・脚本・主演した『見知らぬ女からの手紙』がサンセバスチャン国際映画祭最優秀監督賞を受賞し、中国十大芸能人の一人に選ばれた。
本作では、可憐で美しい彼女が「永遠の愛」をまっすぐ求める姿に多くの女性が共感した。夫ワン・イー役には、数々のTVドラマヒット作の秘蔵っ子で若手実力派のトン・ダウェイ。本作が初めての映画主演作となるが、定評ある演技力により映画出演がつづく注目株だ。
スタッフは、共同脚本に本作品の原作「Dead after Addiction(堪能した後の終焉)」の著者であり、『太陽の子』など数々の映画化作品原作を生み出している中国現代作家の雄・王朔/ワン・ショー。プロデューサーには、『鬼が来た!』(監督:チアン・ウェン)、『グリーン・デスティニー』(監督:アン・リー)でも知られているベテランの董平/ドン・ピン。撮影は『北京バスターズ』『東宮西宮』などでも張元を支える張健/チャン・ジェン。主題歌を歌うのは王家衛/ウォン・カーワイ監督の『恋する惑星』にも出演し、日本でも人気のある歌姫フェイ・ウォン。
彼らの綿密なスタッフワークにより、張元が貫く現実社会の細部を実現することができた。

ストーリー



最愛の恋人を結婚目前に不慮の事故で失ってしまったシャオジュー(シュー・ジンレイ)。彼の親友だったワン・イー(トン・ダウェイ)とお互い慰め合ううちに、急速に惹かれあい、恋に落ち、急ぐように結婚する。
やっと居場所を見つけた彼女は、小さいながらも心地よいアパートで、夫と愛のある結婚生活を送りたいと切に願う。しかし、夫はその思いを裏切るかのように、話を聞いてくれない、自分以外の女性の話をするなど、愛情表現に温度差が見え隠れしだす。順風満帆かに見えた結婚生活は、次第に亀裂を生み始める。やがて、ワン・イーには些細と思えることでシャオジューは突然怒り出し、家出を繰り返す。
そんな彼女の強烈なほど相手に愛情表現を求める気持ちが理解できなくなったワン・イーは、さらに彼女に対して反抗的な態度を取るようになる。そしてついに、「愛してる」とさえ言わなくなる。それでも夫に愛されていることを確かめたい彼女は、何度も繰りかえす。
「もう愛してないの?愛しているなら愛してるって言って・・・」
出口の見えない堂々巡りの夫婦喧嘩を繰り返すようになる2人。
なぜ彼は、結婚前と変わってしまったのだろう?
愛されたいと思うのは、いけないこと?
シャオジューの求める「真の愛」をワン・イーは与えてくれないのか。
夫を愛しているが故に、徐々にシャオジューの行動はエスカレートしていく・・・。

スタッフ

監督・共同脚本・製作:チャン・ユアン
原作・共同脚本:ワン・ショー
エグゼクティブプロデューサー:ドン・ピン
撮影:チャン・ジェン
主題歌:フェイ・ウォン

キャスト

シャオジュー:シュー・ジンレイ
ワン・イー:トン・ダウェイ

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