ノエル
原題:Noel
第18回東京国際映画祭 特別招待作品公式参加作品
2004年/アメリカ/96分/シネマスコープ/DOLBY DIGITAL・DOLBY SR 配給:ギャガ・コミュニケーションズ Gシネマ
2006年08月25日よりDVDリリース 2005年12/10(土)より、東劇 他ロードショー
(C) Red Rose Productions,LLC
公開初日 2005/12/10
配給会社名 0025
解説
クリスマス・イヴのニューヨークで起きた、ささやかだけれど温かい愛の奇跡の物語
今年もやって来る、人恋しい季節。クリスマス、ニューイヤー、バレンタイン……恋人の優しい瞳や、家族の温かい微笑みがなければ、身も心も凍えてしまう季節だ。なかでもクリスマス・イヴは、年齢や男女の差を超えて、世界中の人々が、ひとりぼっちでいたくない日のNo.1だろう。ニューヨークの出版社で颯爽と働くローズの場合も、もちろんそうだった。
けれどもローズの現実は少しばかりビターだった。離婚してから、一人で暮らす家と会社、そして母が入院する病院を結ぶ三角形からほとんど出たことがなかったのだ。それでも今日は、クリスマス・イヴ。魅力的な年下の男性とのデートはうまくいかなかったローズだが、お祭り気分に沸き立つ街へ出かけると、さまざまな出逢いが彼女を待っていた。婚約者とケンカして、初対面のローズに悩みを打ち明ける美しい女性、ニーナ。彼女の嫉妬深い婚約者マイクは、何か重大な秘密を握っているらしい老人につきまとわれる。そしてローズは成り行きで、母の隣の病室の見舞い客を自宅に招待することになる。心の痛みを抱きしめながら、孤独な夜が去っていくのを、息をひそめて待つ人々。彼らに真新しい朝が訪れるとき、ささやかな奇跡が起ころうとしていた……。
クリスマス・イヴの日に、ふとしたボタンのかけ違いで、幸せからはじき飛ばされてしまった人々。忙しい毎日の中で見ないふりをしてきた孤独や悩みに真正面から向き合った彼らは、もう一度人生を輝かせてくれる小さな奇跡に出逢う。ローズの母への想いに涙し、ニーナの純粋さに胸をうたれ、マイクの深い愛情に心を震わせる──そんな風に登場人物の誰かに共感したあなたにも、案外すぐそばに素敵な奇跡が待っているかもしれない。そんな心躍る期待をプレゼントしてくれる映画、それが「NOEL(ノエル)」なのだ。
アカデミー賞&実力派俳優、そして個性派スタッフが奏でる感動のアンサンブル
何かとうまくいかない人生のなかで、いつも他人への思いやりを忘れないローズには、「デッドマン・ウォーキング」でアカデミー賞を受賞し、「Shall We Dance?シャル・ウィ・ダンス?」でも高く評価されたスーザン・サランドン。本作では大人の女性の成熟した美しさのなかに時折ユーモアを忍ばせ、年を経てますます輝く姿を等身大で演じている。ふとした偶然からローズと知り合うニーナには、今やハリウッドを代表する若手女優に成長した「バニラ・スカイ」のペネロペ・クルス。婚約者の愛と束縛の間で悩むニーナの想いは、自立した現代女性の深い共感を呼ぶだろう。ニーナの婚約者で警官のマイクには、「タイムライン」「ワイルド・スピード」のポール・ウォーカー。独占欲が強すぎて一度はニーナに別れを告げられるが、ある老人との不思議な出逢いから、人間的に成長する青年を演じる。老人の秘密を知ったマイクが彼に贈る言葉は心にしみいり、忘れられないものとなるだろう。また、隣の病室の見舞い客を、アカデミー賞を獲得したある名優が演じている。ローズと心を通わせる彼にもまた秘密があり、それが明かされるとき、観る者すべてが幸せな気持ちに満たされるだろう。
監督は、大ヒット舞台「ブロンクス物語」の脚本と主演で人気を博し、同作の映画化の際にも脚色と主演を務めたチャズ・パルミンテリ。ウディ・アレン監督の「ブロードウェイと銃弾」の演技で高く評価され、アカデミー賞にノミネートされた名優の、本作が監督デビュー作である。撮影は、「タイタニック」でアカデミー賞を受賞したラッセル・カーペンター。都会の冬景色を印象深く切り取った。その他、編集はウディ・アレン監督作品を数多く手がけたスーザン・モース、美術はデヴィッド・クローネンバーグ監督作品で知られるキャロル・スピア、衣装は「デイ・アフター・トゥモロー」のレニー・エイプリルと、個性的な顔ぶれが揃った。
ストーリー
ニューヨークの街は、両手いっぱいの荷物を抱えながら、最後のプレゼントを探す人々で賑わっていた。
今年の冬も、愛する人と過ごしたいクリスマス・イヴがやって来たのだ。
しかし、なかにはクリスマスのことなんて忘れてしまいたい人たちもいた……。
ニーナの婚約者で、正義感溢れる警察官〜マイクの場合
マイクは、よりによってイブの日にニーナと男友達との仲を誤解し、暴力を振るってしまう。時折常識の範囲を超えるマイクの嫉妬心は、自分の仕事や友人を大切にしたいニーナにとって、理不尽な束縛だった。
ニューヨークの街は、両手いっぱいの荷物を抱えながら、最後のプレゼントを探す人々で賑わっていた。
今年の冬も、愛する人と過ごしたいクリスマス・イヴがやって来たのだ。
しかし、なかにはクリスマスのことなんて忘れてしまいたい人たちもいた……。
もうすぐ結婚・でも婚約者に少々難あり〜ニーナの場合
誰もが見惚れてしまうほど美しいニーナ(ペネロペ・クルス)は、幸せの絶頂にいた。間近に結婚式を控えていたのだ。婚約者のマイク(ポール・ウォーカー)は警官で、ニーナを深く愛していた。しかし、少々愛しすぎてもいた。時折常識の範囲を超えるマイクの嫉妬心は、自分の仕事や友人を大切にしたいニーナにとって、理不尽な束縛だった。
よりによってイヴの日に、ニーナの我慢が限界を超える。勘違いしたマイクがニーナの男友達に暴力を振るったのだ。部屋を飛び出して実家へ帰るニーナ。そこで偶然出逢ったローズに「真実の愛を見つけたら、闘いもせずに投げ出したりしないで」と励まされ、ニーナの心は揺れる……。
独身・バツイチ・子供なし・重病の母親あり〜ローズの場合
スモーク・サーモン、ルッコラのサラダ、デザートのムース・ケーキ──イヴの朝のローズ(スーザン・サランドン)の買い物は、すべて元気だった頃の母親の好物だ。入院中の母は、もはやローズが誰かもわからず、何も口にしようとしない。そんな母に明るく話しかけながら、隣の意識のない患者の病室にも天使を飾ろうとしたローズは、初めて見かける見舞い客と挨拶を交す。
勤務先の出版社では、秘書がメッセージを持って待っていた。今夜、誘ってくれたのは「妻と子供と待っている」という元夫だけ。さすがに淋しくなったローズは、同じビルで働く年下のマルコ(ダニエル・サニャータ)のデートの申し込みを勢いで受けてしまう。しかし、二人の関係は、始まる前に終わってしまった。最初のデートで何歩も進むことなど、慎重に生きてきたローズには無理だった。
再びひとりぼっちになったローズは、あてもなく夜の街へ出かける。桟橋に佇むローズに、隣室の見舞い客が声をかける。身の上話を語る彼に、ローズは少しずつ心を開いていく……。
病院の不思議な見舞い客〜???の場合
ローズの母親と隣同士の病室に見舞い客として現れた不思議な男。一人寂しく街をさまようローズと、奇跡的な再会を果たし、彼女と心を通い合わせるのだが・・・。
救急車で運ばれるアーティに付き添うマイク。念願かなって入院したジュールズの心のケガを治療しようとする女医。隣室の見舞い客に母親と心を通わすことができない悲しみを切々と語るローズ──。昨日までは見知らぬ者同士だった彼らが、イブの夜に心を通わせ、それぞれの孤独と向き合い始めていた。やがて長かった夜が明け、ささやかな、けれど美しい奇跡が起ころうとしていた……。
人違いか運命か・アーモンド・クッキーの秘密〜アーティの場合
カフェで働くアーティ(アラン・アーキン)は、たまたま店に入ってきたマイクに、旧知の仲のように振る舞う。人違いだろうと思いつつ、なんとなく気になるマイク。店が終わると、アーティは思い切ってマイクの部屋を訪ねる。アーモンド・クッキーが大好きで、夜はコーヒーにブランデーを入れるマイクを見て確信したアーティは、衝撃の“真実”を告げる。「君は、私の妻の生まれ変わりだ」と。
アーティの話に真面目に耳を傾けていたマイクは激昂する。アーティともめているときにニーナが戻ってくるが、変わらないマイクに失望して再び去ってしまう。八つ当たりするマイクに突き飛ばされたアーティは、心臓の発作を起こしてその場に倒れてしまう……。
最高の思い出は14歳のクリスマス・なぜか病院で〜ジュールズの場合
家賃を滞納し、大家から追い出されそうなジュールズ(マーカス・トーマス)だが、イブの朝には意気揚々と部屋を出た。クリスマス・パーティが何時から始まるのか、確認するために。しかし、ジュールズが到着したのは、レストランでも友人宅でもなく、病院だった。14歳のイブの日、母の再婚相手に殴られてその病院に緊急入院したジュールズは、スタッフが開いてくれたパーティで、生まれて初めて温かいクリスマスを迎えた。彼の人生で最高に楽しい思い出だった。もう一度、そのパーティに参加したいと願うジュールズは、とんでもない方法で患者になろうとしていた……。
スタッフ
監督:チャズ・パルミンテリ
プロデューサー:ハワード・ローゼンマン
脚本:デヴィッド・ハバード
音楽:アラン・メンケン
撮影監督:ラッセル・カーペンター
美術監督:キャロル・スピア
編集:スーザン・E・モース
録音:トッド・モリッシー
衣装:レニー・エイプリル
提供・配給:ギャガ・コミュニケーションズ Gシネマ
宣伝:ギャガ宣伝【冬】×ライスタウンカンパニー
協力:エイベックス・エンタテインメント
ノベライズ:メディアファクトリー
キャスト
ローズ:スーザン・サランドン
ニーナ:ペネロペ・クルス
マイク:ポール・ウォーカー
アーティ:アラン・アーキン
ジュールズ:マーカス・トーマス
マルコ:ダニエル・サニャータ
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