原題:The Constant Gardener

本国アメリカにて2005年8月31日公開

2005/アメリカ/128min/ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ

2006年11月10日よりDVDリリース 2006年5月13日、丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系ロードショー 

(C)2005 Focus Features, LLC

公開初日 2006/05/13

配給会社名 0025

解説


きっかけは、妻の死。たどり着いたのは、妻の愛。

雄大なアフリカの大地を舞台に,
喪失感の只中に満ちてくる愛の奇跡—。
本年度アカデミー賞4部門ノミネート!
世界が絶賛し涙した、壮大なラブストーリー。

本年度アカデミー賞4部門ノミネートをはじめ、世界各国、数々の映画賞を受賞。あの『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス監督の待望の最新作『ナイロビの蜂』は、生涯忘れることのできない愛の傑作として、世界中のマスコミから最大級の賛辞が贈られた。
原作は冒険小説の巨匠ジョン・ル・カレの最高傑作『ナイロビの蜂』。妻の死に隠された世界的陰謀を追い、雄大なアフリカの大地を巡る主人公の心の旅路を、メイレレスは圧倒的な映像美で描き出す。自らの命を賭けた旅に向かう、静かな英国外交官を演じるのは『イングリッシュ・ペイシェント』等で2度のアカデミー賞にノミネートされたレイフ・ファインズ。救援活動に熱心なあまり何者かに命を狙われ、志半ばで不慮の死をとげる若妻テッサを演じるのは、本作の熱演で今現在、一番オスカーに近い女優として賞賛されるレイチェル・ワイズ。
人を愛するということは、相手の人生をも生きること。全世界に広がった熱狂の声が伝えるのは、<夫婦の愛>の物語としての素晴らしさである。妻の死の真相を追う旅の末に、亡き妻の真実の愛にたどり着く夫を描いた本作は、覚悟に満ちた愛だけが、巨悪に立ち向かう唯一の武器だと教えてくれる。極上のサスペンスが心に染み入る<愛の傑作>に変わるとき、あなたは一生に何度出会えるかわからない映画の奇跡を目の当たりにする。

欲望と陰謀の闇が広がる世界の果てに、たどり着いた真実の愛。
アフリカの太陽のように情熱的な若妻テッサと、イギリスの庭園のように秩序正しい外交官の夫ジャスティン。全く違う性格だからこそ惹かれあった2人は、夫の駐在先のナイロビで暮らしていた。しかし、ある日突然、妻テッサの死の知らせが届く。警察はよくある殺人事件と断定し処理しようとするが、疑念にかられたジャスティンは、妻の死の真相を独自に調べ始める。そして、アフリカで横行する薬物実験、官僚と大手製薬会社との癒着。彼女が生前暴こうとしていた世界的陰謀を知る。命の危険にさらされながら、テッサの想いを引き継ぐジャスティン。やがて彼がたどり着いたのは、恐るべき真相と、悲しいほどに深く美しい妻の愛だった…。
愛し合っているからといって、相手のすべてを理解しているとは限らない。ジャスティンの場合もそうだった。互いを尊重するという名目で、テッサの人生を外から眺めていたジャスティンは、妻が死んで初めて彼女に踏み込んでいく。正義を信じたテッサの深い人間愛に触れ、勇気ある行動をなぞり、彼女ともう一度、しかし今度は真実の恋におちるジャスティン。圧倒的な喪失感の中でたどり着いた、身体いっぱいを包みこむ深く大きな妻の愛は、観る者の心の奥深くまで届き、尽きることのない感動を与えてくれる。

ストーリー



地の果てで、やっと君に帰る。

突然の訃報—「悪い知らせだ」「まさかテッサが・・・」 
それは、しばしの別れのはずだった。英国外務省一等書記官のジャスティン(レイフ・ファインズ)は、ナイロビの空港からロキへ旅立つ妻テッサ(レイチェル・ワイズ)を見送った。「行ってくるわ」「じゃ2日後に」それが妻と交す最後の会話になるとも知らずに……。
ジャスティンに事件を報せたのは、高等弁務官事務所長で、友人でもあるサンディ(ダニー・ヒューストン)だった。テッサは車で出かけたトゥルカナ湖の南端で殺された。彼女は黒人医師アーノルドと共に、スラムの医療施設を改善する救援活動に励んでいた。今回もその一環のはずだったが、同行したアーノルドは行方不明、警察はよくある殺人事件として事件を処理しようとした。

ふたりの出会い—「君は革命家だ」「あなたはマフィンね」
妻との初めての出逢いを思い起こすジャスティン。上司の代理で講演会を開いたとき、聴取席から鋭い舌鋒で攻撃してきた情熱的な活動家がテッサだった。性格も育ってきた環境も全く異なる2人は、それゆえに惹かれあい、恋におちた。「あなたといると安心なの」赴任先のアフリカへ連れて行ってほしい、それがテッサからのプロポーズだった。
正義のためなら権力を握る相手にも臆せず立ち向かうテッサは、ジャスティンの社会的立場に波風を立て始める。しかし、ガーデニングが唯一の趣味で事なかれ主義のジャスティンは、見ないふりを通していた。その上テッサが妊娠したため、ジャスティンは我が子の誕生を心待ちにする幸せな時間だけを生きていた。

妻の秘密—「あの少女も薬さえあれば・・・」 
不運にも子供は死産だった。悲しみを振り払うためか、退院後、テッサは救援活動にのめりこんでいく。テッサは大手製薬会社がアフリカの貧しい人々を使って新薬の実験をしていることに気付く。しかもどうやらその新薬には問題があるらしい…。独自の調査レポートを作成し、外務省に密告した数日後、テッサは帰らぬ人となってしまう。

命をかけた旅へ—「なぜ僕を巻き込みたくないと?」「あなたを守るためよ」
テッサのパソコンや書類を押収する警察や、“持ち去った物を返してくれ”という同僚サンディからテッサ宛の愛の言葉をつらねた手紙、ようやくジャスティンは何かがおかしいと気付き、テッサの死の真相を独自に調べ始めることを決意する。そして、テッサがレポートを渡した大手製薬会社の経営責任者ケニーに会いに行った直後、ジャスティンはロンドンに呼び戻され、ペレグリンから休暇を言い渡される。

たどり着いたのは愛—「君の秘密がわかったよ。家へ帰るよ、君のもとへ」
ロンドンには、無条件で信頼できる人物がいた。テッサのいとこで兄妹以上の絆で結ばれていた弁護士のハムだ。彼がテッサから頼まれた調査の結果から、大手製薬会社と外務省のアフリカ局長ペレグリンの癒着にたどり着くジャスティン。彼はまたテッサとハムのメールから、彼女の身の潔白を知るのだった。
テッサが暮らしていた部屋を訪ね、愛に満ちた日々をかみしめるジャスティン。あの時もあの瞬間も、いつだってテッサは全身全霊で自分を愛してくれていた──。泣き崩れるジャスティンが立ち上がったとき、もう迷いはなかった。彼はテッサの想いを遂げるため、陰謀が渦巻く世界へと旅立つ。そこで彼が見つけたものは・・・。

スタッフ

監督:フェルナンド・メイレレス
製作:サイモン・チャニング=ウィリアムズ
脚本:ジェフリー・ケイン
原作:ジョン・ル・カレ
撮影監督:セザール・シャローン
美術:マーク・ティルデスリー
編集:クレア・シンプソン
衣装:オディ・ディックス・ミレー
音楽:アルベルト・イグレシアス
メイク&ヘアー:クリスティン・ブランデル

キャスト

ジャスティン・クエイル/レイフ・ファインズ
テッサ・クエイル/レイチェル・ワイズ
アーノルド・ブルーム/ユベール・クンデ
サンディ・ウッドロウ/ダニー・ヒューストン
サー・バーナード・ぺレグリン/ビル・ナイ
ロービア/ピート・ポスルスウェイト

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