原題:MADAME EDOUARD

2004/フランス・ベルギー・ルクセンブルク合作/97分/35mm/カラー/ビスタ/ドルビーステレオ/ 配給:バップ+ロングライド

2006年05月24日よりDVDリリース 2005年11月19日、シアター・イメージフォーラム 吉祥寺バウスシアターにて公開

©NOE PRODUCTIONS Int-ARTEMIS PRODUCTIONS-RTL-TVI-SAMSA FILM-France 2 CINEMA.2004

公開初日 2005/11/19

配給会社名 0076/0389

解説


【ビストロ“突然死”で繰り広げられるのは、ユーモアと人間味に溢れたちょっと前向きになれる物語!】

『マダムと奇人と殺人と』は、サスペンスの枠を飛び出し、人間模様に焦点を当てた物語。多彩なキャラクターの登場人物たちによって、繰り広げられるその人間模様は、笑いを誘うと共に、我々に勇気をも与えてくれる。イルマが娘と初めて会おうと決心する時の、ありのままの姿を認めてもらいたい!
今までの自分を否定したくない!という強い思いは、コミカルな設定にも関わらず、静かな感動を広げていく。『マダムと奇人と殺人と』は、どんな自分でも受け入れて前向きに生きていく事の大切さをささやかに描き出している。そして、ユーモアと人間味に溢れたちょっと前向きになれる物語なのだ。

【パリ、モンマルトル街に実在する人々からインスパイアされた多彩なキャラクターの登場人物たち】

おかまのイルマ。自分のイヤリングの事ばかり話す秘書のニーナ。いつものビストロでロゼワインしか飲まないローズ。等々。『マダムと奇人と殺人と』に出てくる多彩なキャラクターの登場人物たちは、監督が住んでいるフランスのパリにあるモンマルトル街に実在する人物たちから強いインスパイアを受けて生まれた面々ばかり。ベルギーのブリュッセルに舞台を移し、ベルギー出身のシュールレアリスト、ルネ・マグリットへのオマージュもちりばめて、その個性豊かな面々は、奇想天外な人間模様を繰り広げる!

【個性的な俳優&スタッフが織りなす不思議な世界】
『マダムと奇人と殺人と』が初監督作品となるナディーヌ・モンフィスは、「レオン警視」シリーズを含む30作品以上の小説をフランスで出版している。彼女は、フランスではカルト的な人気を博する女性作家である。本作は、その「レオン警視」シリーズの中の「MADAME EDOUARD」(マダム・エドワール)が原作となっている。
「私はとてつもなく楽観的な人間です。私にとって、楽観的である事は、人生を前向きに歩ませ、嵐の中を通ってゆく唯一の方法だからです。」と監督は言う。この楽観的な姿勢とベルギー人独特のユーモアのセンスで、彼女は、この映画の世界をキッチュで、ユニークなものにする事に成功している。
そして、テクニカルコーディネートには『アメリ』の監督、ジャン=ピエール・ジュネが参加。さらにこの映画のカラフルさは独特なものになっている。レオン警視を演じるのは、俳優ばかりではなく、監督、脚本とマルチな才能を発揮し続けているフランス映画界の重鎮ミシェル・プラン。おかまのイルマを演じるのは、個性的な演技で観るものを魅了するディディエ・ブルドン。秘書のニーナにはフランスのコメディエンヌ、ジョジアーヌ・バラスコ。レオン警視の母親役ジネットにはフランスシャンソン界からアニー・コルディが参加。これら個性的な俳優陣は、我々を原色全開の不思議な世界へと導いてくれる。

ストーリー


舞台はベルギー、ブリュッセル。
“美大生連続殺人事件”が発生。死体はそれぞれ名画収集家の墓の後ろに隠されていて、右の腕が切断されている。
レオン警視は、なぜか触ったものが次々と壊れる助手の刑事ボルネオと、ぼやいてばかりの愛犬バブリュットを連れて、捜査を開始する。次々と発見される死体。謎の人物からの電話……。そして、レオン警視が辿り着いたのは、下宿付きのビストロ“突然死”。そこには、ちょっと変わったキャラクターの人々ばかりが集っていた。
おかまのイルマ。いつもロゼワインしか飲まないローズ。まずい料理ばかり作るコックのジェジェ。いつも鳥を連れている老人。等々。
彼らは口々に事件の事など知らないという。しかし、店の評判が落ちることを気にして、実は、下宿人が行方
不明になっている事をひた隠しにしていたのだ。
そんな中、イルマが一大決心をする。それは、かつて付き合っていた女性(!)との間に生まれた実の娘の
マリーと対面すること。それも“おかま”というありのままの姿で。娘と対面すると決めたからには、今の
自分を偽りたくはない。今までの自分を否定はしたくないのだ。イルマは、娘の事は片時も忘れた事はないのだが、マリーが20歳になる今まで一度も、彼女に会った事がない。それは、マリーが自分の父親がおかまだということがわかったら、きっとショックを受けるだろうというイルマの配慮からなのだ。一方、マリーは、イルマがおかまであることを知らない。そして、父親は今まで一度も自分に会いに来てくれた事がないのだから、自分は父親に見捨てられたと思い込んでいる。果たして、マリーは、そんな父親を認めるのであろうか?そして、そもそも、おかまである父親を受け入れられるのであろうか?
そうこうしてゆくうちに、事件の方も新たな展開をみせ始める。現場に残されている謎の暗号を発見したレオン
警視は、徐々に、事件の確信に迫ろうとしていた……。

スタッフ

監督・原作・脚本:ナディーヌ・モンフィス
製作:ジャック・ウアニシュ
撮影監督:リュック・ドリオン.
テクニカルコーディネート:ジャン=ピエール・ジュネ
オリジナル曲:ベナバール

キャスト

ミシェル・ブラン
ディディエ・ブフレドン
ジョジアーヌ・バラスコ
ドミニク・ラヴァナン
アニー・コルディ

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