原題:The Russian Dolls

2004年/フランス/130分 提供:角川ヘラルド映画、コムストック オーガニゼーション 配給:角川ヘラルド映画

2010年08月27日よりDVDリリース 2006年11月24日よりDVDリリース 2006年5月20日より、シャンテシネ他にてロードショー

公開初日 2006/03/15

公開終了日 2006/03/19

配給会社名 0475

解説


25歳のあのときから、
君の人生はどうなってる?

私と同世代の女性はこの「ロシアン・ドールズ」が描いている
カップル、愛、人との出会い、人生設計について
同じ悩みを抱えているはず。私だってそうだもの!!??オドレイ・トトゥ

30歳。社会的には立派な大人。けれども人生が熟れるのはまだまだこれからーー。

夢にあこがれた10代、夢に向かって突き進んだ20代、そして夢と現実の狭間で悩む30代…。 自分が描いた人生設計では、もうとっくに夢をかなえているはずなのに、それがなにも成し遂げられていないことになげく日々。けれども、人生を割り切ることはしたくないし、懲りるにはまだ早い。仕事もうまくいかず、実りのない恋を重ねたとしても、前に進んでいけば、その先にはきっとなにかがあるんだろう?

 バルセロナのアパートで、他国の留学生仲間と共同で暮らしていたはちゃめちゃな学生生活から5年。30歳になったグザヴィエは、夢だった小説家への足がかりはつかんでも満足いくものは書けず、理想の恋人にもまだ出会えていない。元恋人マルティーヌや親友でレズビアンのイザベル、行きずりの恋人たちと日々を過ごす中、ひょんなことから彼は、ロンドンに住むかつての留学生仲間ウェンディと共に仕事をすることに。しだいに2人の関係は親密になっていくが、同時にグザヴィエは、元モデルでセレブのセリアとも付き合い始めてしまう。やがてウェンディといっしょに、彼女の弟ウィリアムの結婚式に出席するため、サンクトペテルブルグを訪れるが…。
 バルセロナのアパートを舞台に、国籍も性別もバラバラの留学生たちの共同生活を通して、人生の意義に目覚めるフランス人青年グザヴィエの姿を描いた前作から5年。ヨーロッパの若者たちに圧倒的な支持を得て大ヒットを記録した1作目に続き、主人公たちの”5年後”を、軽妙かつリアルに描いた青春群像劇『ロシアン・ドールズ』。今回は、パリ、ロンドン、ロシアのサンクトペテルブルクと個性的な3つの都市を舞台に、30歳を迎えたグザヴィエが、新たな環境の中、またもや仕事や恋に悩みながらも成長していくさまをユーモアたっぷりに描き出す。生活のために稼ぐというシビアな現実に直面し、私生活ではさまざまな恋を楽しむ一方で、本当は生涯を共にする相手を望んでいるグザヴィエが奮闘するのは、いわば青春”第二章”。人生の複雑さと困難さをたっぷりと含んだその通過儀礼は、国籍や性別に関係なく、誰しもが自分を重ね合わせられるもの。特に、グザヴィエと同世代には、リアルな共感を呼び起こすに違いない。
 タイトルの『ロシアン・ドールズ』とは、ロシア人形の”マトリョーシュカ”の意。人間はみんな、さまざまな感情や思いをひとつひとつ整理し、片のついたものから箱に入れて、さらにその箱を次の大きな箱にしまっていく。そして、人形の奥底には一番小さな人形が隠れていて、みなそれを探している…。果たしてグザヴィエは、最後の箱にたどりつくことができるのだろうか? 
 スタッフ・キャストは、前作のメンバーが再結集。監督は、『猫が行方不明』『パリの確率』のセドリック・クラピッシュ。なにげない日常を軽妙に活写する中に、人生の本質を描き出すスケール豊かな手腕は、一作ごとに磨きがかかっている。優柔不断で女たらし、けれども憎めない魅力的な主人公グザヴィエ役には、クラピッシュ作品の常連で、彼の友人でもあるロマン・デュリス。『愛より強い旅』『ルパン』『真夜中のピアニスト』など幅広い作品で活躍する大スターの彼が、ひょうひょうと、けれども抜け目なく等身大の青年像を好演する。さらに、『アメリ』で大ブレイクし、ハリウッド大作『ダ・ヴィンチ・コード』も控えるオドレイ・トトゥが、グザヴィエの元恋人でシングルマザーのマルティーヌを演じるほか、セシル・ド・フランス、ケリー・ライリー、ケヴィン・ビショップなど若手スターが出演している。

ストーリー




 バルセロナで多国籍の男女とアパートで共に過ごした、はちゃめちゃな学生生活から5年。久しぶりにロシアのサンクトペテルブルクで再会したスペイン時代の仲間達の中に、グザヴィエ(ロマン・デュリス)がいる。仲間の一人であるウィリアムの結婚式に出席するためだ。そして今、グザヴィエの人生においても大きな事件が起ころうとしていた・・・。

 時は遡って1年前。パリ在住で、雑誌向けにラブ・ストーリーを寄稿する作家だが、苦闘しているグザヴィエ。今ではTVの脚本も頼まれることもあるが、自分が表現するものと求められるもののギャップに行き詰まりを感じていた。
 祖父から「お前のフィアンセにはいつ会えるんだ?」と毎回せがまれるグザヴィエは、自分にとってパーフェクトな女性を探すことがもはや使命となっていた。かつては恋人同士だった子持ちのマルティーヌ(オドレイ・トトゥ)とは今でも仲良くしながらも、彼女の服を買ったお店の販売員の黒人の女性カッシアに、自分の電話番号を渡すグザヴィエ。その後、カッシアから電話があり、二人の関係は親密になっていく。

 そんなある日、住んでいたアパートを出て行かざるをえなくなったグザヴィエは、スペイン時代からの親友で、レズビアンのイザベル(セシル・ド・フランス)の家に居候させてもらいたいと頼む。恋人と口論になるも、快諾するイザベル。
 世界各国から代表者が参加する政治会議に出席するためリオデジャネイロに行くマルティーヌ。留守中グザヴィエは彼女の息子のリュカの子守を頼まれるが、充実した顔をして帰ってきたマルティーヌとは対照的な自分に嫌気がさして、彼女に悪態をついてしまう。逆に腹をたてたマルティーヌに「あんたに、何ができるっていうのよ?どうせくだらないラブ・ストーリーを書いて通勤途中の若い女を夢見心地にさせるのが関の山よ!自分で何も変えようとしないじゃない」といわれ、グザヴィエは出て行ってしまう。
その後、言い過ぎたことを後悔したマルティーヌは泣きながらグザヴィエに会いにイザベルの家にやって来る。二人は和解し、友情の印として一晩共に過ごすが、翌朝、カッシアに目撃される。カッシアへの弁解でマルティーヌは怒って立ち去り、カッシアからも攻められでうんざりしたグザヴィエは、彼女に「どうせ俺はサイテーだ。帰ってくれ!」と怒鳴る。

 今度はテレビ用に英語脚本を書くように言われたグザヴィエ。英語で書けないことはないが、スペインにいた頃とは違って苦戦する。そんなとき、スペイン時代の友人であるウェンディ(ケリー・ライリー)の弟ウィリアムがパリにやってくる。彼は、ロンドン遠征中のバレリーナのロシア人の女性ナターシャと結婚するためサンクトペテルブルクに行くという。英語も通じなかったのだが、彼女がロシアに帰ってから1年間ロシア語を勉強した彼は彼女を訪ね、恋を実らせたのだった。一方グザヴィエは、今度は知らないイギリスの放送作家と恋愛もののTVドラマの脚本を共同執筆しなくてはならないという自分の厄介な仕事の状況を説明すると、ウィリアムは自分の姉のウェンディを紹介するのだった。

 無事共同執筆者として認められたウェンディに会いに、グザヴィエはロンドンにむかう。久しぶりの再会を喜んだ二人。早速ウェンディのフラットで執筆作業をしていると、横暴でけんかっぱやいウェンディの恋人が帰ってきて大喧嘩になるが、ひとまず彼を追い出すことでひと段落する。  ウェンディとの執筆活動と同時に、元モデルでパリ在住のセレブとして有名なセリアのゴーストライターになるよう頼まれたグザヴィエは、パリとロンドンを行き来する生活になる。仕事は両方とも順調、グザヴィエにとって、姉か妹のような存在のウェンディは、仕事のことも恋愛のことも何でも話せる素敵な女性だが、友人であり仕事のパートナーという関係。一方セリアとは遊びで付き合い始めるのだった。

スタッフ

監督:セドリック・クラピッシュ
プロデューサー:ブルーノ・レヴィ
音楽:ロイク・デュリー/ローラン・ルヴェスク
撮影:ドミニク・コラン
編集:フランシーヌ・サンベール
音響:シリル・モアソン/ステファニー・ブランクレール/ドミニク・ダルマッソ
美術:マリー・シュミナル/クリス・エドワーズ
衣装:アンヌ・ショット
プロダクションマネージャー:ジャック・ロイエ
キャスティング:ジャン・ミレ

キャスト

グザヴィエ:ロマン・デュリス
マリアンヌ:オドレイ・トトゥ
イザベル:セシル・ド・フランス
ウェンディ:ケリー・ライリー
ウィリアム:ケヴィン・ビショップ
ナターシャ:エフゲニィア・オブラツォーヴァ
セリア・シェルトン:ルーシー・ゴードン
ヌース:イレーヌ・モンタラ
カッシア:アイッサ・メガ
ソレダ:クリスティナ・ブロンド
アレッサンドロ:フェデリコ・ダナ
トビアスバー:ナビー・メッチュラート
ラース:クリスチャン・パグ
キャロリーヌ:ソフィー・バルブ
ジュリエット:ジュリー・デュラン
プラターヌ:ピエール・カッシニャール
グザヴィエの母:マルティーヌ・ドマレ
ジェラール:オリビエ・サラダン
グザヴィエの祖父:ピエール・コーエン=ヴィクター
ムッシュー・ブーバケル:ジネディーヌ・スアレム

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