ポイント45
原題:.45
2006年
2006年/アメリカ/97分 配給:ムービーアイ・エンタテインメント、東和
2007年09月07日よりDVDリリース 2007年3月17日、お台場シネマメディアージュほか全国ロードショー
公開初日 2007/03/17
配給会社名 0366/0002
解説
NYの吹き溜まり、“ヘルズキッチン”。その街で生まれ育った女、キャットとその愛人、アルは、45口径の拳銃とさまざまな盗品を売り捌く故買屋として、その日暮らしのアウトロー人生を歩んでいた。2人は時に激しくぶつかりあいながらも、深く愛し合い、固い絆で結ばれていた。そんなある日、キャットは新たな顧客をつかもうと、アルに内緒で取引を行うが、それがアルの逆鱗に触れた——。髪を切られ、さんざんにいたぶられたキャットを友人たちは心配し、手を差し伸べようとするが、キャットは救いの手を拒み続ける——。しかしその裏でキャットは、友人たちを利用し、アルを陥れ復讐するための罠を仕掛けていたのだった。45口径の拳銃を小道具にして——。
キャットを演じるのはミラ・ジョヴォヴィッチ。『バイオハザード』2部作、『ウルトラヴァイオレット』とアクション作品が続いていたが、本作では性格俳優として体当たりの演技を披露。相反する愛と憎しみ、暗黒街に生きる女の一筋縄ではいかない複雑なキャラクターを、激しくも繊細に演じ分ける。またその美貌と肉体を武器に、情夫の手下、レズビアンの友人などを次々と虜にするラブ・シーンのエロティシズムは、稀に見る熱さと激しさで見る者を圧倒する。
ヘルズキッチンの顔役、アルを演じるのは『ブレイブハート』のアンガス・マクファーデン。暴力を生業とし、暴力でしか愛を表現できない男の恐ろしさと哀しさを激しく演じている。アルの親友であり、密かにキャットを愛するライリーには『ブレイド』のスティーブン・ドーフ。キャットの親友でレズビアンのヴィックに『サイレントノイズ』のサラ・ストレンジ。ソーシャルワーカーとしてキャットの更生を助けるはずが、逆にその肉体の虜となってしまうリズに「フレンズ」「24—TWENTY FOUR—」などTVシリーズで活躍中のアイーシャ・タイラー。
監督/脚本は新鋭・ゲイリー・レノン。NY出身の強みを活かし、その土地ならではダイアログを用いて、アンダーグラウンドの人間たちの生態を生々しく描破している。危険な空気が張り詰めたNYの裏街をリアルに捉えた撮影は、『インサイド・ディープスロート』のテオドロ・マンチーニ。美術には『マングラー』のデイヴィッド・バーカム。編集に『トゥルーマン・ショー』のウィリアム・アンダーソン。音楽はTV中心に活躍中のジョン・ウッドが担当している。
『ポイント45』は、ミラ・ジョヴォヴィッチという女優の鮮烈なエロティシズムに彩られた、女の欲望と復讐を赤裸々に描いた衝撃のサスペンス・ドラマである。
ストーリー
NYの吹き溜まり、“ヘルズキッチン”。この街の片隅でキャット(ミラ・ジョヴォヴィッチ)と情夫のビッグ・アル(アンガス・マクファーデン)は暮らしている。アルは短気で手に負えない危険な男。周りに多くの敵を作っているが、だてに“ビッグ・アル”と呼ばれているわけでもなかった。その危険な魅力が女たちを夢中にさせるのであり、キャットもそんな彼を愛していたのだった。2人は拳銃を密売し、故買屋としてさまざまな盗品をさばきながら食い扶ちを稼いでいた。その日暮らしの生活にはそれほど不自由はないものの、キャットは将来、海辺に家を建てたいという夢を持っていた。しかし2人に思うような仕事のチャンスは簡単に巡ってくるわけもない。
「誰がアルを葬るのか」交差する3つの罠、その時、女は自らの武器に目覚める。
キャットは商売の間口を広げようと、アルに内緒で新たな顧客に銃をさばくハナシをつけた。しかしそれに気づいたアルは嫉妬し、手下に命令してその客を痛めつけた。それでも腹の虫が収まらないアルの怒りの矛先はキャットに向かう。アルに殴られたキャットは、アルのような男と生きて行くための代償なのだと自分に言い聞かせてきた。しかし今回は違っていた・・・。アルを愛してはいるが、彼と別れた方が良いかもしれない・・・という疑念が湧き起こっていた。
アルのキャットへのあまりに酷い仕打ちを目の当たりにし、普段は口を出さないキャットの友人たち、キャットを密かに愛しているレズビアンのヴィック(サラ・ストレンジ)と、アルの親友でキャットに心を寄せるライリー(スティーブン・ドーフ)の2人は、キャットの身を案じて警察に通報した。ソーシャルワーカーのリズ(アイーシャ・タイラー)は、アルの暴力事件を担当していた。リズもキャット同様、虐待に苦しめられた過去を持っていたが、その関係を断ち切り、自分を取り戻していた。リズや友人たちは、アルを告発するようキャットに忠告するが、仕返しの恐怖と、それと裏腹の愛情から、彼女には決断できない。しかしキャットは、リズが自分の人生をリセットするカギとなる女性と感じ、次第に心を開いていくのだった。その一方リズは、キャットの性的な魅力に引き込まれていく・・・。
ベッドでアルの傍らに横になりながら、キャットの脳裏にある計画が浮かぶ。この計画が上手くいけば、彼の悪行はこれで終わりになる・・・。彼女がアルをアパートの外に連れ出している間に、覆面をした人影が入り込み、アルの名前で登録されていた銃と彼のトレードマークのジャケットを盗んだ。その夜、その銃で界隈のチンピラの一人が射殺された——。
友人たちをその美貌、肉体、頭脳で操りながら、キャットが仕掛けた復讐のシナリオが、今幕を開けた・・・。
スタッフ
監督・脚本:ゲイリー・レノン
製作:ガイヤー・コジンスキー/タッカー・トゥーリー/デイヴィッド・バーグスタイン
撮影:テオドロ・マンチーニ
美術:デイヴィッド・バーカム
音楽:ジョン・ウッド
衣装:ジョアンナ・シロコムラ
配給:ムービーアイ/東宝東和
キャスト
ミラ・ジョヴォヴィッチ
アンガス・マクファーデン
スティーブン・ドーフ
アイーシャ・タイラー
サラ・ストレンジ
ヴィンセント・ラレスカ
トニー・ムンク
ケイ・ホートリー
ドーン・グリーンハルグ
ノラ・オーガストン
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