原題:霊/The Ghost

恐怖を涙に変える、感情を揺さぶるドラマティックホラー

2004年6月17日韓国公開

製作=IMピクチャーズ/KTBネットワーク/ポップコーン フィルムプロダクション 2004年/韓国/カラー/ビスタ/ドルビーSRD/95分 日本語字幕=全雪鈴

2005年12月23日よりDVDリリース 2005年8月20日(土)より、新宿ジョイシネマ3にて“霊”が呼ぶロードショー

©IM Pictures Corp.

公開初日 2005/08/20

配給会社名 0187

解説


2005年秋、水の恐怖と共にあなたの記憶も破壊される!

ある時から記憶を失ってしまった女子大生ジウォンの周りで次々と起こる溺死事件。警察の調べによると、被害者はすべてジウォンの高校時代の友人だという。そして、不思議なことに事件はすべて“水のない場所”で発生していた。周囲の人々から疑いの目を向けられたジウォンは、自らの失われた過去を探るうちに、衝撃の事実を知ることになる。
2004年、韓国で『コックリさん』を上回る110万人の観客を震撼させ、大ヒットを記録したドラマティックホラー『霊−リョン−』が今秋ついに日本上陸! 高校時代の友人に次々とふりかかる死の恐怖。事件の核心を握っているらしいジウォンには記憶がない。そして冒頭から繰り返される隠れん坊の歌。いったい誰の呪いなのか? 犯人はどこに隠れているのか? そして私は誰なのか? 思い出してはならない記憶が蘇ったとき、究極の恐怖の瞬間が訪れる。そして、そのあまりに哀しき物語はあなたの恐怖を涙に変えることになるだろう。
コリアン・ホラー特有の《濃厚な血》は、今回《水の恐怖》にとってかわられ、独特な湿った不気味さを生み出した! 水という我々の生活からは切っても切れない素材と、現代人であれば誰もが経験するイジメ、女子生徒の間で流行る降霊術、友情と嫉妬、愛情と裏切り… これら身近に存在する題材が巧みに融合され、緻密に計算された独特な映像世界のなかで、見る者すべてに重層的な恐怖を投げかける。
本作で主人公ジウォンを演じたのは、「今、韓国で最も幅広い才能を持つ女優」と評されるキム・ハヌル。日本でも全作劇場公開されている『女校怪談』シリーズに見られるように、韓国ではホラー映画は新人女優の登竜門的ポジションにあり、大衆的な人気を博した女優はホラー映画につきまとうマイナス・イメージを嫌って出演を避けることが多い。しかし、『リメンバー・ミー』で清純派女優として、また『同い年の家庭教師』や『彼女を信じないでください』では一転してコメディエンヌとしての才能を開花させたキム・ハヌルは、更なる進化を目指し、『4人の食卓』のチョン・ジヒョンに続いて、《成功した女優》としては異例のホラー映画への出演を決意。その独特な憂いと翳りある表情は、心理ホラーに絶対的に必要な《悲しみのリアル感》を生み出し、作品を成功へと導いた。TVドラマ『ガラスの華』のオン・エア、韓流シネマ・フェスティバル2005での『氷雨』と『同い年の家庭教師』の上映、そして『彼女を信じないでください』に続いての本作の公開と、2005年は日本における《女優キム・ハヌルの発見の年》となるだろう。
ジウォンの恋人ジュンホを演じるのはTVドラマ『夏の香り』に出演していたリュ・ジン。物語のキー・パーソンで、ジウォンの幼い頃からの親友スインを演じるのは、『彼女を信じないでください』にも出演しているナム・サンミ。高校時代からの友人で死の恐怖のあまり精神を病んでしまうミギョンを演じたのは、『セックス イズ ゼロ』のシニ。ナム・サンミは『彼女を知らなきゃスパイ』や『潜伏勤務』に、シニは『時失里2km』『シン・ソッキ ブルース』『足長おじさん』『B型の彼氏』(いずれも劇場未公開)と近年数多くの作品に出演している有望株の若手女優である。そして、『秋の童話』『冬のソナタ』『マイ・ブラザー』などで、韓国を代表するお母さん役女優として知られるキム・ヘスクが、本作でもジウォンの母親を演じ、バイプレーヤーとして物語にアクセントを付け加えている点も見逃せない。
これが長編監督デビュー作となるキム・テギョンは、『ディナーの後に』で助監督を経験した1975年生まれの若手監督。本作では脚本も担当しているが、視聴覚的にではなく心理的に恐怖を増幅させるその演出手腕、恐怖を最後には涙に変えてしまう絶妙なストリーテリング、そして『シックス・センス』並のサプライズ・エンディングを生み出す、巧妙に練り込まれた脚本は、新たなる才能の誕生を感じさせる。撮影は『ボイス』のムン・ヨンシク、特殊効果は『コックリさん』のキム・ビョンギ、そして企画としてユ・ジテ主演のホラー『Mirror 鏡の中』のキム・ソンホ監督が参加するなど、一流のスタッフが参集。韓国映画の枠組みを超えた超一級のエンターテイメント・ホラーが誕生した。

ストーリー


過去の記憶を失くした女子大生ジウォン(キム・ハヌル)は、兄のように慕う兵役帰りのジュノ(リュ・ジン)と共に平穏な大学生活を送っていた。ある日、彼女の前に高校の同級生だと名乗る女性ユジョンが現れる。何かに怯えたような様子の彼女から、共通の友人であるウンソが死んだことを聞かされたジウォンは、次第に悪夢にうなされ、また、見えるはずのないものが見えるようになっていく。数日後、大学を訪れた刑事から、ユジョンが溺死したこと、そして、ウンソもまた同じような姿で発見されていたことを知らされる。二つの死に共通すること、それは、すべて‘水のない場所’で起きていたのだ・・・
その恐怖は次第にジウォンにも迫る。彼女がプールで泳いでいると、突然水中に引き込まれおぼれかけたり、映画館で水死体の亡霊を見たり、その悪夢は過激になってゆく。ジュノは、ジウォンが疲れて神経が高ぶっているのだと取り合わないが、彼女は自分の記憶から隠された過去にこの事件の秘密が隠されているのだと直感する。
自分と水死した2人の同級生の卒業アルバムを調べるうちに、ジウォンは、自分が幼友達のスインを、仲間と共に陰湿なイジメにあわせていたことをぼんやりと思い出す。そして、スインの母親を訪ね、自分と彼女が幼い頃、大の親友だったこと、そして、高校卒業を前にして、彼女が突然消息を絶ち、未だに行方不明になっていることを知る。ジウォンは、真実を突き止めようと、死の恐怖から精神を病んで病棟に隔離されている、残された最後の友人ミギョンに面会に行くが、すでに彼女も、謎の溺死を遂げていた。
【何故、3人は水死しなければならなかったのか? スインはどこへ消えたのか? 過去に何が封印されているのか?】
仲間たちと行った卒業旅行、そこにすべてのカギが潜んでいることに気付いたジウォンは、ジュノと共に現地へ赴く。旅行の道筋を辿るうち、彼女の脳裏に、‘その旅行が仲間たちとだけでなく、スインも一緒についてきたこと’‘皆が彼女をパシリのように扱ったこと’が鮮やかに蘇ってくる。そして、悲劇的な卒業旅行の結末を思い出した時、彼女はスインを発見し、一方、すべての災いは取り除かれたように思われる。
しかし、この怨念はそれほど簡単なものではなかった。ジュノと共に帰宅したジウォンを、さらに邪悪な魂が待ち受けていた…。

スタッフ

企画:キム・ミンギ、キム・ソンホ
製作:ハン・ソング
プロデューサー:チョン・オヨン
監督・脚本:キム・テギョン
撮影:ムン・ヨンシク
照明:ナム・ジナ
視覚効果:DIVINE(キム・リャンジン)
特殊効果:future vision(キム・ビョンギ)
音楽:チェ・ワニ
美術:ヤン・ホンサム
衣装:キム・ユジン
扮装/ヘアー:ヤン・ヨニョン
助監督:イ・ジョンホ
プロダクションデザイン:イ・クナ

キャスト

(ミン・ジウォン):キム・ハヌル
(ジュノ):リュ・ジン
(ハン・スイン):ナム・サンミ
(シン・ミギョン):シニ
(キム・ウンソ):チョン・ヘビン
(キム・ウンジョン):イ・ユンジ
(オ・ユジョン):チョン・ヒジュ
〈特別出演〉
(ジウォンの母):キム・ヘスク
(スインの母):チェ・ラン
(刑事1):キ・ジュボン

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