昭和に生きた天才----三島由紀夫との対話

2005年フィルム ラバーズ フェスタ 招待作品 2005年福岡アジア映画祭 招待作品 2005年あいち国際女性映画祭 招待作品

2005年10月1日より東京・渋谷ユーロスペース、またシネ・ヌーヴォ(大阪)他にて全国順次公開予定

日本/74min/カラー 配給:パンドラ

2007年11月22日よりDVDリリース

(C)遠崎智宏

公開初日 2005/10/01

配給会社名 0063

解説



1925年1月に生まれ1970年11月に逝った三島由紀夫は2005年に生誕80年、没後35年を迎える。
この映画には、作家の平野啓一郎をはじめとして現代に活躍する11人のアーティスト、文化人が登場する。彼らの三島観は、彼ら自身の表現活動と決して無縁ではない。
平野啓一郎は文学について語り、現代美術の柳幸典は、九州の海から〈三島と日本と自分〉について考える。アイスランド人演出家グンナルソンは、三島の「近代能楽集」を演出したが、歌舞伎とも能とも違う三島独自の〈詩〉の世界を彼はそこに見る。
彼らは三島に何かを発信しようとしている。それとも、三島の霊魂が21世紀の芸術家たちを通して私たちに語りかけているのか。
能楽師・関根祥人の舞う「清経」は平家の若き武将の死をテーマにしたものだ。逝った三島由紀夫が清経の霊ならば、その死を嘆き憤る清経の妻は、過去とそしてなお現在の私たち自身であるのかもしれない。三島の文学と、その生と死は、今なお世界の熱い注目を集めている。

今、なぜ三島由紀夫か。その問にさらりと答える華麗な弁舌をもって答えるか、思いのたけを言葉にしようとして鳴咽するか、慟哭するか。あるいはひややかにそっぽを向くか。それとも敢然とおし黙るか。そういうさまざまな反応をひきださずにおかないのが、三島由紀夫である。
 三島由紀夫を映画にする—-この考えが方法を見出し、形をとるまで、それほど長い時間はかからなかった。映画にする。そう思った時に、三島の青春期の写真と文学の引用と能が自然と浮かんだ。そこから出発して11人のアーティストと文化人にインタヴューするようになったのは、この映画が彼らを望んだからである。

ストーリー



田中千世子監督作

スタッフ

製作・監督:田中千世子(『藤田六郎兵衛 笛の世界』『能楽師』)
プロデューサー:鈴木隆一、すずきじゅんいち
撮影:川上皓市(『身も心も』『スリ』『折り梅』『能楽師』『透光の樹』)
録音:中山隆匡(『SAWADA』『能楽師』『犬と歩けば』音響デザイン)
美術:星埜恵子(『ウンタマギルー』『平塚らいてうの生涯』)
編集:冨田伸子(『のど自慢2』『陰陽師Ⅱ』『ゲロッパ!』)
音楽:梅林茂(『花様年華』『陰陽師』『能楽師』『LOVERS』)
題字:中村洋子
スチル:遠崎智宏
トランペット:加藤稔

キャスト

平野啓一郎
関根祥人

LINK

□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す