2005年/日本/60分 配給:松竹

2005年10月29日よりDVDリリース 2005年6月18日より、渋谷ユーロスペースにて“戦慄”のロードショー

公開初日 2005/06/18

配給会社名 0003

解説



楳図かずお。1955年に『別世界』『森の兄弟』でプロデビューを果たして以後、半世紀に渡りホラーコミックの第一人者として日本漫画界に君臨し続ける男。巧みなストーリーテリング、恐怖の裏側にある秀逸な人間描写、一度見たら忘れることのできない特異なキャラクターたち…。彼が残した膨大な作品群は、コミック界はもちろん、映画、音楽、アートと多方面に影響を及ぼし、ポップ・カルチャーが産み落とした異形の存在として今なお燦然と輝く。そしてこの21世紀初頭、Jホラーブームなどと浮かれる邦画界をあざ笑うかのごとくついに巨人が動き出し、禁じられたプロジェクトがベールを脱ぐときが来たのだ!
 過去に『蛇娘と白髪鬼』『漂流教室』『洗礼』などが映画化され話題を読んだが、本作は楳図かずお原作の6つのホラー短編を厳選して製作されたオムニバス(劇場公開は2本ずつとなる)で、そのどれもが映像化不可能と考えられていた名作ばかり。CG技術が発達した現在だからこそ実現した作品もあれば、あくまで心理的な恐怖を丹念に描きこんだ作品もあり、実にバラエティに富んだ内容となっている。しかもこの企画を成功させるために結集したのは日本映画界屈指の映像作家たち。まずはその独自の世界が日本のみならずヨーロッパをも魅了、一作ごとに驚愕の傑作を世に放ち続ける黒沢清。『回路』でカンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞、世界を震え上がらせた名称が挑むのは最新作『Loft』でも組んだ西島秀俊と『SFサムライ・フィクション』の緒川たまき共演の『蟲たちの家』。また『地獄甲子園』『魁!!クロマティ高校/THE MOVIE』と、実写化ありえないコミックの料理はお手のものの山口雄大が、『妖怪大戦争』(三池崇史監督)が待機中の高橋真唯、「仮面ライダー龍騎」の須賀貴匡を起用してバリバリのスプラッター『プレゼント』を手がければ、『恋する幼虫』の井口昇がNTVのドラマ「瑠璃の島」で堂々の主演をつとめる成海璃子と中村有沙という21世紀の国民的美少女を慄かせる『まだらの少女』に挑むなど超豪華なラインナップ。他にも『リング』『呪怨』といった大ヒット・ホラーの脚本家・高橋洋や中川翔子、三津谷葉子、アリス、三輪ひとみといった美しき新星たちが大挙して参加、原作を知る者も知らぬ者も狂喜して恐怖するのは間違いない。また主題歌はマスコミに一切露出しない女性シンガー、ルルティアが担当。その神秘的な歌声が個性溢れる<楳図ワールド>をひとつに結びつける。
 楳図かずおは戦後の日本を軽やかに駆け抜けてきた。そしてデビュー50周年という区切りの都市でさえ何事もなかったように走り去るのであろう。『楳図かずお恐怖劇場』は、時代が一瞬彼に追いついた証として日本映画史に刻まれるのである。

ストーリー


蓮司は、自分に好意を寄せてくれる後輩・羽奈子に「妻が人間でなくなった」と打ち明け、妄想かどうか確かめるために家に来てくれと頼むが…。

スタッフ

監督:黒澤清
脚本:村井さだゆき

キャスト

西島秀俊
緒川たまき
内田朝陽
しらたひさこ

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