原題:The Hitchhiker’s Guide to the Galaxy

宇宙でのサバイバルに必要な知識は、 全てこの一冊の本に──

2005年/アメリカ/ 配給:ブエナビスタインターナショナル(ジャパン)

2010年12月22日よりDVDリリース 2007年09月19日よりDVDリリース 2006年03月17日よりDVDリリース 2005年ヴァージン TOHO 六本木ヒルズ他 9月10日、ロードショー

公開初日 2005/09/10

配給会社名 0069

解説


 かの宇宙物理学者スティーブン・ホーキング博士や、生物学者リチャード・ドーキンスを初めとする、世界的に有名な学者たちが最新の科学理論を語るように議論を重ね、さらに元ビートルズのポール・マッカートニーや、『スター・ウォーズ』シリーズのジョージ・ルーカス監督をも夢中にさせた伝説的カルトSF小説—『銀河ヒッチハイク・ガイド』。奇想天外なSF、予測不可能なアドベンチャー、デタラメ寸前のスラップスティック・コメディ、そしてウィットに富んだ人間ドラマをブレンドし、そこに深遠なる哲学のスパイスを効かせた究極のイマジネーションが、圧倒的なスケールと大胆なビジュアルセンスによって、構想20年、ついに完全映画化された。
 『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』や『宇宙戦争』といった“宇宙ムービー決戦”の先陣を切って2005年4月29日に『銀河ヒッチハイク・ガイド』が全米公開されると、みごと興行収入第一位を記録。また、同時期に公開されたイギリスでも第一位となり、全米・全英の映画界のみならず。ポップカルチャー・シーンで一大センセーションを巻き起こしている。
 
ある日、上空に現れた、無数の宇宙船。彼らの目的は、ただひとつ—地球を爆破すること。太陽系を通る銀河バイパスの建設のため、地球はあっけなく消滅してしまった…。運命のイタズラで“最後の地球人”となったのは、極めて平凡な英国男性アーサー・デント。彼は、宇宙で生き抜くサバイバル術とクールな風刺に満ちた、銀河系最大のベストセラー=《銀河ヒッチハイク・ガイド》を頼りに、果てしなく広大な宇宙へ旅に出る。そこで待ち受ける、不条理にして気が滅入るキャラクターや、常識ではありえない事件の数々。その旅の行く末には、地球誕生にまつわる驚愕の《真実》が待ち受けていた…。
 21世紀の映像テクノロジーや最新のアニメーション技術に、サイレント・フィルム時代に遡るような伝統的な特撮を組み合わせることで可能にした、かつて誰も見たことがない壮大なスペース・ワールド。観客をただ驚かすのではなく、楽しさや美しさに富んだ物語の一部として特殊効果をたくみに取り入れることによって、主人公アーサーが目撃する“宇宙で最も美しい夕日”や“惑星の製造シーン”を疑似体験することができる。
 また、シュールなまでにユニークなキャラクターが矢継ぎ早に登場する。頭でっかちでうつむいた姿がなんともキュートな“人生に絶望している超悲観的ロボット=マーヴィン”、気持ちがいいほど無責任な“2つの顔と3本の腕をもつ銀河系大統領=ゼイフォード”、官僚主義に毒され、何をするにも3通の署名入り命令書が必要な“ヴォゴン人”etc…など、その姿は一度観たら決して忘れられない強烈なインパクトを観客に与える。これらのキャラクターが、銀河を旅するための“ヒッチハイク・ガイド”や、耳に入れることで宇宙中の言葉を翻訳してくれる“バベル魚”など、SFの常識を覆すようなアリエナイ設定や、途方もなく奇抜なストーリーの中に組み込まれることで、これまでのどんな映画とも異なる、特権的なまでのオリジナリティに満ちた究極のSF叙事詩が完成した。

 「銀河ヒッチハイク・ガイド」は単なるベストセラー本にとどまらず、世界のポップカルチャーの時代思想として、それ自体が独立した文化現象となっている。1978年、この物語はモンティ・パイソンのメンバーとともに仕事をしていた、若き青年ダグラス・アダムの手によって、BBCのラジオ・シリーズとして誕生した。瞬く間に批評家たちの絶賛を浴び、数多くの熱狂的なファンを獲得。ドラマはやがてアダムス自身が手がけた5部作の小説となり、シリーズ全体で1500万部以上を売り上げた。さらに、テレビ・シリーズ、ゲーム、ウェブサイト、LPレコードなど様々なメディアにも発展。そして2001年、アダムスは3年にも及ぶ執筆の末ようやく映画用の脚本を完成させるが、その直後、突然の心臓発作によって49歳の若さでこの世を去った。物語誕生から26年、遺稿となった“幻の脚本”を元に、熱狂的なファンから長年にわたり映画化を待望されていた『銀河ヒッチハイク・ガイド』がついにスクリーンに登場する。
 ダグラス・アダムスの遺志を継いだ『オースティン・パワーズ』のジェイ・ローチ監督と、『マルコヴィッチの穴』のスパイク・ジョーンズ監督らの推薦で、この作品の監督の大抜擢されたのは、blur、FATBOY SLIM、R.E.M.などのミュージック。ビデオで、輝かしい受賞経歴をもつ新人監督のガース・ジェニングス。また、『コンフェッション』のサム・ロックウェル、ラップシーンを代表するヒップホップ・アーティストのモス・デフ、映画界きっての演技派ジョン・マルコヴィッチなど、いずれも負けず劣らずの個性的な俳優陣に加えて、アラン・リックマン(「ハリー・ポッター」シリーズ)、ヘレン・ミレン(『ゴスフォード・パーク』)が魅惑的な声で物語を盛り上げている。

ストーリー

ある日、世界各国の上空に現れた、無数の巨大な宇宙船—「地球のみなさん、こんにちは。ご存知のとおり、辺境区の開発計画に基づき、太陽系を通る銀河バイパスが建設されます…」と話し始めたのは、銀河でも屈指の醜い姿のヴォゴン人、ジェルツ大尉が率いる銀河バイパスの建設船団。彼らの目的はただひとつ—バイパス予定地である地球を爆破すること。身の毛もよだつような轟音、そして静寂。地球の歴史は、一瞬にしてその幕を閉じた…。
運命のイタズラで“最後の地球人”となったのは、紅茶とジョークが大好きで極めて平凡な英国男性アーサー・デント(マーティン・フリーマン)。彼の15年来の友人フォード・ブリ−フェクト(モス・デフ)は、実は地球人ではなく、ベデルギウス近くの惑星出身の異星人だった!フォードの本来の職業は、宇宙で生き抜くサバイバル術とクールな風刺に満ちた、銀河系最大のベストセラー=《銀河ヒッチハイク・ガイド》の編集者。ヴォゴン建設船団の宇宙船をヒッチハイクすることによって、二人は間一髪、地球を脱出することができた。しかし、ヒッチハイカーが大嫌いなヴォゴン人は、彼らを捕らえると“宇宙で3番目にひどいといわれている詩”の朗読を聞かせるという、身の毛もよだつような拷問の末、船外に放り出してしまう…。
 “銀河ヒッチハイク・ガイド”によると、広大な宇宙の中に放り出されたヒッチハイカーが、30秒以内に救出される確率は、“2の20億7946万と347乗分の1”。この限りなくアリエナイ確率で彼らを救出した宇宙船がいた。その名も、“黄金の心”号。宇宙一の速さを誇るこの高速船は、2つの顔と3本の腕を持ち、気持ちがいいほど無責任な銀河系大統領ゼイフォード・ビーブルブロックス(サム・ロックウェル)が、“自らを誘拐する”という大胆かつフザケタ計画の下に強奪したもの。宇宙で最も憂鬱なロボット、マーヴィンにつれられて彼らが対面すると、アリエナイことにフォードとゼイフォードは“3人の母を共有する遠い兄弟”だった。さらにアリエナイことに、ゼイフォードの横にいたのは、かつてアーサーがロンドンのパーティーで出会い、一瞬で恋に落ち、そして一瞬でフラれた美少女、トリシア・マクミラン(ズーイー・デシャネル)だった!
 ゼイフォードが目指していたのは、銀河系の伝説、マグラシア星。その星は、かつて超知的で高次元の種族によって作られたスーパー・コンピューター“ディープ・ソート”が、750万年かけて究極の質問(「生命 宇宙 そのすべての答え」)に対する答え=「42」をはじき出したという聖なる場所。謎に満ちた「42」の真実を求めて、アーサーとフォードも“黄金の心”号で、マグラシア星を目指して旅をすることに。銀河ヒッチハイク・ガイドに助けられ、時には大いに混乱させられながら、一行は旅を続けるが、目的地へたどり着くにはゼイフォードの天敵でカルト教指導者のハーマ・カヴーラ(ジョン・マルコヴィッチ)が持つ、あるアイテムが必要だった。ゼイフォードの2つあるうちの1つの頭を人質に、どうにかしてそれを手に入れたものの、待ち伏せしていたヴォゴン人に、トリシアが大統領誘拐の罪で捕らえられてしまう…。
 彼女を助け出すためには、ヴォゴン人の星に行き“大統領誘拐の罪を犯した囚人用釈放申請書”を急いで出さなければならない。彼らの敵は、気が遠くなるほどユーヅウの利かないお役所的な形式主義と、常軌を逸した異星人たち!はたしてトリシアの運命は?ゼイフォードは無事マグラシア星にたどり着き、「42」の秘密を解き明かすことができるのか?そして、旅の行く末にアーサーを待ち受ける、地球をめぐる驚愕の《真実》とは…?

スタッフ

監督:ガース・ジェニングス
脚本:ダグラス・アダムス、キャリー・カークパトリック
原作:ダグラス・アダムス
製作:ゲイリー・バーバー、ロジャー・バーンバウム、ニック・ゴールドスミス
   ジェイ・ローチ、ジョナサン・グリックマン
製作総指揮:ダグラス・アダムス、ロビー・スタンプ、デレク・エヴァンス
共同製作:トッド・アーナウ、キャロライン・ヒューウィット
撮影監督:イゴール・ジャデュ=リロ
プロダクション・デザイナー:ジョエル・コリンズ
編集:ニーヴン・ハウィー
衣装デザイン:サミー・シェルドン
音楽:ジョビィ・タルボット

キャスト

サム・ロックウェル
モス・デフ
ズーイー・デシャネル
マーティン・フリーマン
ビル・ナイ
ウォーウィック・デイビス
アラン・リックマン
アンナ・チャンセラー
ヘレン・ミレン
ジョン・マルコヴィッチ
スティーヴン・フライ

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