原題:Forbidden Zone

1980年/アメリカ映画/35mm/モノクロ/モノラル/ヴィスタサイズ/73分 配給:バイオタイド

2005年09月22日よりDVDリリース 2005年4月23日より吉祥寺バウスシアターほか全国にてロードショー

© 2004 F Z DISTRIBUTION, LLC

公開初日 2005/04/23

配給会社名 0330

解説


 これほどポップで、これほどアホで、これほどキュートで、これほどビザールで、これほどシアワセな映画が古今東西、存在しただろうか?
……いやマジで。
 「カルト」という言葉が乱れ飛び、刹那的にイカレたミッドナイト・ムーヴィが覇を競った80年代。今観りゃ正直退屈なものも多いけれどコレだけは別!世代を超えて、今も観客の脳髄を夜な夜なお祭り状態へと煽りたてる、いわば”もうひとつの『ロッキー・ホラー・ショー』(1975年)”なのだ。
 論理無用の奇想と唖然呆然のスピード感、いっけんチープな書割りセットにアーティスティックなアニメまで駆使して、誰が見たってどうかしている”六次元の世界”を創造しきったのは、LA生まれフランス帰りのマルチな才人リチャード・エルフマン。音楽&熱狂のパフォーマンスは弟ダニー・エルフマンと、彼の率いるカルト・バンド「オインゴ・ボインゴ」。今や映画音楽界の第一人者であるダニーにとってはこれが映画初仕事だが、懐メロソングの自由自在な引用も交え、一瞬のダレ場もなく計算しつくしたサウンドトラックは圧巻というほかない。
 メイン・キャストも多士済々奇々怪々。伝説の小人俳優エルヴェ・ヴィルシェーズに実力派女優スーザン・ティレル。後に自身もカルト監督となるトシロー・バローニーことマシュー・ブライト。
プロダクション・デザイナーも兼任するキュートなフランス娘マリー=パスカル・エルフマン。そしてウォーホル・スーパースターのひとりヴィーヴァ……等々、ジャンルを越えた奇人才人が大集合だ。
 あまりのナンセンスに怒りだす人がいるかも知れない。でも、ツボに入れば2度3度、いや100回200回見返さずにはいられない最強/最凶の中毒性。
これはまさにカルトの中のカルト、あまりにもオリジナルなハチャメチャSFミュージカル・エンタテインメント。知性と痴性がせめぎあう”禁断の世界”が、ついに〈リミテッド・フォー・レイト・ナイト〉として本格再上陸!

ストーリー

カリフォルニア州ヴェニス。ヘラクレス一家が越してきた一軒家の地下には、誰も開けてはならないといわれるドアがあった。これぞ実は六次元の世界、”禁断のゾーン”への入口だったのだ!!!……それはさておき。フランス帰り(というかフランス娘そのもの)のフレンチ−(マリー=パスカル・エルフマン)はさっそく学校へ。クラスメートのスクィージット(トシロー・バローニー)は半分ニワトリ半分ニンゲンの弱虫(チキンボーイ)で、女装趣味の双子の弟(妹)ルネーが最近失踪したばかりだ。
ある日、教室内での銃撃戦に愛想が尽きたフレンチーは、ついに禁断のドアを越えてしまう!
気がつきゃそこは六次元。小人の王様ファウスト(エルヴェ・ヴィルシェーズ)とエキセントリックな女王ドリス(スーザン・ティレル)、そして何故かいつもトップレス姿の美乳王女が統治する罪と快楽の国だ。しかし好色な王にひとめ惚れされたフレンチーは、嫉妬深い女王の怒りを買って牢に繋がれてしまうのだった。
さて行方不明になったフレンチーを救うため、兄のフラッシュとじいちゃんがゾーンにやってくる。パパもタール工場爆破事故の勢いでゾーンに直滑降。スクィージットも勇気をふるってゾーンへ侵入するが、あわれサタンと神秘の騎士団(ダニー・エルフマン&オインゴ・ボインゴ)に連行されてしまう。サタンは「ミニー・ザ・ムーチャー」を歌い踊りながら、トップレス王女をさらってくればルネーとフレンチーを奪い返してやる、と約束するのだったが……。
いっぽう深い穴に落下したフラッシュは、そこで檻の中に監禁された女と出会う(というか、発情して抱きつく)。彼女はなんとドリス王妃に位を奪われた元・女王(ヴィーヴァ)だった!
 タキシードを着た踊る力エル、ヘンな双子のボクサー、ひたすら喰い続ける三人少女などなどワケの判らんキャラも巻き込んで、なにがなんだか大混乱のうちに”禁断のゾーン”は愛憎と復讐の修羅場と化していく(でもまあ、いたってこ陽気に)。果たしてフレンチーと王国の運命はいかに??

スタッフ

監督:リチャード・エルフマン
製作:カール・ボラック
撮影:グレゴリー・サンドール
音楽:ダニー・エルフマン
配給:バイオタイド
提供:フルメディア 

キャスト

エルヴェ・ヴィルシェーズ
スーザン・ティレル
マリー=パスカル・エルフマン
トシロー・バローニー
ジョー・スピネル
キッパー・キッズ

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