原題:walking tall

俺はゆるさねぇ! 男度胸の大勝負。WWEプロレス出身の 骨太男性派アクション映画のスーパースター、 あのザ・ロックが渾身の力を込め、猛々しい雄叫び上げて闘う、 これぞっ男気映画の決定版!

2003年/アメリカ映画/MGM作品/スコープサイズ/ドルビーSRD/SDDS 日本語字幕:松浦美奈/原題:WALKING TALL 配給:日本ヘラルド映画

2010年07月02日よりDVDリリース 2008年03月00日よりDVDリリース 2007年09月21日よりDVDリリース 2005年10月07日よりDVDリリース 2005年5月14日、新宿ジョイシネマ3ほか全国ロードショー

(C)2004 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

公開初日 2005/05/14

配給会社名 0058

解説


 男の名はクリス・ヴォーン。元特殊部隊の精鋭。筋骨隆々たる体を駆使し、幾度となく修羅場をかいくぐってきた。アメリカとカナダ国境沿いの、山間の静かな故郷を飛び出してから二十数年。ようやく帰って来た故郷は、ギャンブルと欲望と陰謀渦巻く不穏な町に変わり果てていた。白昼堂々、町の真ん中でドラッグが売買され、巨大なギャンブル場ではいかさま賭博が堂々と行なわれていた。警察は見て見ぬふり。ギャンブル場を取り仕切るジェイという人物と裏で繋がっていた。ジェイはクリスの旧友だったが…。
 たとえ旧友であっても、不正や悪事を黙って見逃すわけにはいかない。クリスはたった一人、敢然と立ち向かう。愛する家族、自分を育んでくれた故郷を守り続けるため、力の限り闘うのだ。手にするのは銃ではなく、一本の棍棒。クリスが自分自身に課した〈ウォーキング・トール〉堂々と歩け、胸を張って歩いていくという生き方を託した最高の武器だった。

 「ザ・ロックは確固たるスターだ」「ザ・ロックはカリスマだ」「これは凄腕のノンストップ・スリルマシーンだ」「ザ・ロックは善と威厳を兼ね備えたアクション・ヒーローだ」

 全米中が興奮!2004年春に全米2800超のスクリーン数で公開されるや、初登場第2位、興行収入4580万ドルを挙げ、ザ・ロックの人気と実力の高さを誇示するスマッシュ・ヒットを記録した。

 ザ・ロックの主演第3作目となった本作は、1973年に公開された「ウォーキング・トール」(フィル・カールスン監督、ジョン・ドン・ベイカー主演)をもとに、堂々たる風格を持ってリメイクされたアクション快作だ。ザ・ロック扮する主人公クリス・ヴォーンは、テネシー州に実在した保安官ビューフォード・パッサー(1938?1974)をモデルしている。
時代背景を現代に置き換えながらも、73年版に貫かれた「愛する人のために闘う男」の魅力を損なわずに、さらにパワーアップさせた男の本懐、思いの深さ、強さをスクリーンに叩きつけている。ジャンルこそ違うが、本作には、先に日本で公開されたケビン・コスナー監督・主演「ワイルド・レンジ/最後の銃撃」、ジム・カヴィーゼル主演「ハイウェイマン」の2本の快作映画と通じ合う映画的な面白さが脈々と流れている。
スピーディに小気味よく語られるクリス・ヴォーンの闘い。ザ・ロックの鍛え上げられた肉体を通して、ビューフォード・パッサーの誇り高い闘いが甦る。ギャンブル場でのハデな殴り合いから、クリスが屈強な男たちに押えられ深傷を負う前半の見せ場。思わず男の血が騒ぐ鋭い演出に唸り、心躍る。クリスが町の人びとを前に、昔のような静かで住み易い故郷にするため努力を惜しまないと法廷で熱く誓う場面には、思わず涙腺が緩む清々しさにあふれている。

 そして、クライマックスの激闘に、観ながら全身の力がみなぎる興奮を感じさせる。町を牛耳ろうとするジェイとその一味を向こうにまわし、クリスはたとえ体が傷つこうとも、家族を、恋人を、友を守りながら力の限り闘い尽くす。「俺が正義だ!」 町の保安官となったクリスが、故郷と愛する人たちのために、拳を振り上げ、棍棒を手に、不正と悪事と陰謀に敢然と立ち向かっていく。その姿に、男の中の男を見る思いがする。
クリスの親友で、保安官補となっていっしょに闘うレイ役にジョニー・ノックスヴィル、クリスの妹ミシェル役にクリスティン・ウィルソン、その息子ピート役にカレオ・トーマス、クリスの恋人となるデニ役にアシュレイ・スコットが、それぞれ印象的な演技を見せている。
クリスの宿敵となる旧友ジェイ役を演じているのは、デビュー当時のウィレム・デフォーを思わせる強面で、戦争映画の秀作シリーズ「バンド・オブ・ブラザース」の兵士役で一躍注目を集めたニール・マクドノー。クライマックスのクリスとジェイの大格闘シーンでは、ザ・ロックにひけをとらない身のこなし、切れのいい動きで、久々「悪役もスゴい!」と唸らせるアメリカ映画の醍醐味をたっぷりと見せつけている。

 73年、フィル・カールソン監督版に負けないテンポの良さと力強さでザ・ロックのアクション・スターとしての魅力をたっぷり引き出したのは、新鋭ケヴィン・ブレイ監督。2度にわたるギャンブル場での格闘シーンに、この監督の小気味の良い演出力が発揮されている。アメリカ・カナダ国境沿い、山間の景観の良さ、澄みきった空気を一場面一場面に巧みに捉えていったカメラワークも印象深い。
「DENGEKI 電撃」のベテラン、グレン・マクファーソンによる撮影が映画の効果を盛り上げている。
73年版の製作兼脚本を手がけたモート・ブリスキンの志しを受け継ぎ、骨太男性派アクションものの伝統を復活させたのは、「レッド・プラネット」の脚本で知られるチャニング・ギブソン。デビッド・クラス、デビッド・レヴィン、ブライアン・コプルマンと共同で、現代を舞台にした〈男気映画〉の快作を創造した。
ザ・ロックの豪快無比なるアクションとシンクロしながら、劇的な効果を高める音楽を手がけているのはグレーム・レヴェル。「ゆりかごを揺らす手」「ストレンジ・デイズ/1999年12月31日」「交渉人」などで知られる現代映画音楽界のベテランである。
全篇にダイマイト級パワーみなぎる「ワイルド・タウン/英雄伝説」は、21世紀のアメリカ・アクションスターの頂点めざすザ・ロックの堂々たる風格、魅力が炸裂する快作だ。

ストーリー



 北太平洋沿岸に近い山間の静かな町。かつては製材業で栄えたが、いまはその面影すらない。そんな町に、クリス・ボーン(ザ・ロック)が二十数年ぶりに帰ってきた。米軍特殊部隊の一員として務め、除隊して故郷の町へ戻ってきたのだった。筋骨隆々、鍛え上げられた体が、部隊で苛酷な訓練や戦略行動を成し遂げてきたことを物語っている。
クリスはすっかり変わり果ててしまった故郷に驚く。大通り裏で白昼堂々、ドラッグが売買され、通りにはいかがわしいアダルトショップが軒を出していた。父親(ジョン・ビーズリー)が働いていたハミルトン製材工場は閉鎖され、廃屋同然となっていた。
製材工場の前で2人の警官が職務質問してきた。廃屋同然の工場をなぜ2人の警官が巡回しているのか。クリスは、古くから町にいる警官の名前を出して、探りを入れる。署長を名乗る男が、その警官なら居眠り運転で事故死した、という。クリスは2人の警官に妙な気配を感じ取った。

クリスの実家は町の外れ、森林に囲まれた静かな場所に建っていた。父親と母親(バーバラ・タルバック)は、救急隊員を務める妹のミシェル(クリスティン・ウィルソン)とその息子で生意気盛りのピート(カレオ・トーマス)といっしょに暮らしていた。
幼なじみのレイ(ジョニー・ノックスヴィル)が高校時代の友人らに声をかけ、フットボールでクリスの帰還を祝った。相手チームは、高校の同級生ジェイ・ハミルトン(ニール・マクドノー)と彼の部下たち。試合はジェイたちの圧勝だった。
ハミルトン製材工場の跡取りだったジェイは工場を閉鎖し、町の中心地にギャンブルと風俗をいっしょにした娯楽場「ワイルド・チェリー」をオープンさせて大成功をおさめていた。いまや町の実力者にのし上がっていたが、ジェイの周辺からはいい噂は聞こえてこなかった。クリスが感じ取った町の荒廃と関係がありそうだった。
レイと仲間はクリスを「ワイルド・チェリー」へと連れて行った。トップレスで妖しく踊る女性たちにラブコールする男たち、すぐ横でギャンブルにアツくなっている者たち…山間の静かな町には似つかわしくない場所だった。
クリスは案内されたガラス窓の部屋で、幼なじみのデニ(アシュレイ・スコット)が踊り子をしていることにショックを受ける。デニもまた、クリスとの突然の再会に戸惑いを感じた。
2つのサイコロを使うクラックゲームでクリスの仲間がカモにされた。どんな風に振ろうとも2つの目の合計が「7」になるサイコロに変えられていたのだ。ディーラーによるイカサマ賭博だった。クリスが見破るが、屈強な体つきのギャングのような男たちが襲いかかってきた。激しく応戦するクリス。特殊部隊で鍛え上げた体、腕力で男たちに痛烈な一撃を加えていくが、いかに特殊部隊出身とはいっても屈強な男数人がかりで押さえつけられれば反撃はできない。
クリスは上半身に瀕死の傷を負わされ、さらに暴行と器物破損の容疑で告訴された。警察は「ワイルド・チェリー」のイカサマ賭博を調べず、クリスをリンチし深傷を負わせた男たちへの容疑も問題にしなかった。ジェイと警察は裏で繋がっていたのだ。
驚異的な回復力と懸命なリハビリで普段通りの生活が送れるようになったクリスは、法廷に立ち、「ワイルド・チェリー」の男たちに負わされた胸の傷を陪審員に見せ、無罪を訴えた。そして、容疑が晴れれば、次の保安官選挙に出馬し、昔のような静かな町にするために努力を惜しまない、と力強く宣言するのだった。陪審員は無罪の評決を下した。

しばらくして、クリスは保安官選挙に当選。ジェイと繋がっていた警察関係者全員を解雇。仲間のレイを保安官補に任命し、レイと2人で公約通り、町の浄化に乗り出していくのだった。
クリスは、故郷を離れ特殊部隊にいたときでも、ハミルトン製材工場で働いていた頃の父親の姿や、町の優しい人たちとのふれあいを片時も忘れることはなかった。山間の静かな町こそが自分を育ててくれたところだった。
町を守る保安官として、ジェイと「ワイルド・チェリー」周辺から漏れてくる黒い噂の真相、ドラッグ売買の実態を突きとめるため躍起になる。そんな折、甥のピートが薬物中毒で倒れた。ピートの友人が「ワイルド・チェリー」にいる男がドラッグを売買していると証言。クリスの怒りは極限に達し、銃ではなく、棍棒片手に「ワイルド・チェリー」へと乗り込んでいくのだった。
クリスは片っ端から叩き壊し、襲いかかる者たちを次から次へと吹っ飛ばし、ドラッグ売買をしている男を逮捕した。警察署に拘留。ジェイたちが奪い返すために襲撃をかけてくることは判っていた。レイに実家の警護を任せるや、クリスはたった一人、警察署でジェイたちの襲撃にそなえた。
その晩、「ワイルド・チェリー」の踊り子をやめたデニがクリスのもとへやって来た。クリスに優しさを求め、2人は激しく愛し合い、ひとつになった。しかし、そんな安らぎも束の間、ジェイがマシンガンを手にした刺客を放ってきたのだった。クリスはデニを必死に守りながら応戦。ジェイへの深く強い怒りを爆発させる。それは故郷を取り戻すために立ち上がった男の戦いでもあった…。

スタッフ

監督:ケヴィン・ブレイン
脚本:デヴィッド・クラス、チャニング・ギブソン
   デヴィッド・レヴィーン、ブライアン・コッペルマン
原作:モート・ブリスキン
製作:ジム・バーク、ルーカス・フォスター、ポール・シフ
   アショク・アムリトラジ、デヴィッド・ホバーマン
製作総指揮:キース・サンプルズ、ビンス・マクマホン
撮影:グレン・マクファーソンCSC
美術:ブレント・トーマス
編集:ジョージ・バワーズA.C.E.,、ロバート・アイビソン
衣装:ガーシャ・フィリップス
音楽監督:G・マーク・ローズウェル
音楽:グレアム・レヴェル
共同製作:ビル・バナーマン

キャスト

クリフ・ヴォーン:ザ・ロック
レイ:ジョニー・ノックスヴィル
ジェイ・ハミルトン:ニール・マクドノー
ミシェル:クリステン・ウィルソン
デニ:アシュレイ・スコット

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