原題:Mauvais esprit

2004年度作品/フランス映画/90分/シネスコープ/ドルビーSRD/R-15 配給:アルバトロス・フィルム

2006年07月07日よりDVDリリース 1/14(土)より、シネマメディアージュ他全国順次ロードショー

公開初日 2006/01/14

配給会社名 0012

解説


赤ちゃんは、いつも天使のように愛くるしい存在。この既成概念を見事に覆してしまったのが、本作『赤ちゃんの逆襲』である。『猫が行方不明』『原色パリ図鑑』『パリの確率』をプロデュースしたヒットメーカー、マヌエル・マンツから日本で脚本を渡された監督パトリック・アレサンドランは、この「復讐に燃える赤ちゃん」というコンセプトに強く惹かれたという。「果たして赤ちゃんは本当に無邪気なのか?泣いているのは単にお腹がすいているからなのか?もしかしたらパパに意地悪をしたいだけなのかもしれない・・・。そんな疑念からこの映画は始まったんだ」とアレサンドラン。
キャスティングには半年を要し、会った赤ちゃんは2000人を超える。毎日10〜15人の赤ちゃんを保育士完備の託児所で預かり、小児科医やらトレーニングコーチやらを取り揃え、万全の体制で撮影に臨んだという。映画『アザーズ』の撮影を終えたばかりで本作に参加した撮影監督ハビエル・アギーレサロベは語る。「『アザーズ』のスタッフはニコール・キッドマンが現場に現れる時、彼女がよく眠れたか、目覚めは良かったか・・・など緊張しっぱなしだった。しかし、赤ちゃんはニコール以上に悪夢だったよ!私たちは常に赤ちゃんがよく眠れたか、歯が生えてきたか、赤い斑点が出来ていないか・・・毎日心配していたんだからね。赤ちゃんていうのは、本当にしょっちゅうびっくりするようなことをやらかすんだから!」
45分に及ぶ赤ちゃんシーン撮影の難題を乗り越え完成した本作は、赤ちゃんの本性をブラックな笑いで包んだキレのあるコメディとして本国フランスでは『マトリックス レボリューションズ』次ぐ興行成績をあげ、ベルギー、スイスなどヨーロッパを席巻する大ヒットとなった。
父親を演じるのはブラックなユーモアが大いに受けて公開記録を塗り替えた『奇人たちの晩餐会』のティエリー・レルミット。建築業界の大物社長として勝ち組人生を歩んでいたはずが、待望の赤ちゃんに振り回される姿を哀しいほどコミカルに熱演。いまやフレンチ・エンターテインメント界の頂点として君臨するオフェリエ・ウィンテルが、自らのイメージそのままにゴージャスなバカ妻を演じ、『トーク・トゥー・ハー』『死ぬまでにしたい10のこと』でその演技力が絶賛された美人女優レオノール・ワトリングがこれまでのイメージを覆す抜群のコメディ・センスを披露している。

ストーリー


建築家を夢見ながらも、実際は冴えない絵描きのシモン。唯一の救いであるスペイン人の恋人カルメンにすら、自分の親友と浮気をされている。そんなシモンにさらに不幸な出来事が降りかかる・・・。ある日、シモンは学生時代にデザインしたものとそっくりの建物を見つける。驚いたシモンは、この建物の責任者で建築業界の大物であるヴァンサン・ポレル氏が自分のアイデアを盗んだに違いないと思い込みポレルの会社に乗り込んで抗議する。しかしもちろん相手にされるはずもなく警備員に追い払われたところを、こともあろうにポレルが運転していた車に轢かれてしまう!シモンは死ぬ・・・そして生き返った!だが、シモンは本当に運のない男だった。彼は、もっとも憎いヴァンサン・ポレルの息子として生まれ変わってしまったのだ・・・!

ポレルは、どうしてまだ赤ん坊の自分の息子にここまで憎まれるのか理解できなかった。母性本能のかけらもない妻のほうがよほど赤ちゃんに愛されている。待望の我が息子を心から愛し、毎日世話をしているのはこの自分なのに!・・・それもそのはずポレルの赤ちゃん(つまりシモン)はポレルに復讐するために、ひどく扱いづらい子供になってやろうと心に決めていたのだ。

スタッフ

監督:パトリック・アレサンドラン
プロデューサー:アイサ・ジャブリ/ファリッド・ラオアッサ/マヌエル・マンツ
共同製作:マテ・カンテロ
脚本:ローラン・シューシャン
撮影監督:ハビエル・アギーレサロベ
舞台装置:アラン・バイネ
美術:カトリーヌ・ジャリエ=プリウール
音響:ミシェル・カラ
衣装:ブリジット・ニエロス/ヴィセンテ・ルイ
編集:ヤン・マルコール/イスル・ウレ
選曲:アルディソン&アンジュ・ジノッジ

キャスト

ヴァンサン・ポレル:ティエリー・レルミット
クリステル:オフェリエ・ウィンテル
姑:マリア・パコム
カルメン:レオノール・ワトリング 
フレディ:フランソワ・レヴァンタル
シモン:ミシェル・ミューラー
ベアトリス:クレマンティーヌ・セラリエ
ジュヌヴィエール:リズ・ラメトリ
老女:コレット・カシッド
スバスチャン:マティアス・ヴァン=カーシュ

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