原題:school daze

2005年/日本/ 配給:ファントム・フィルム

2006年07月05日よりDVDリリース 2005年12月10日、テアトル新宿他にて全国順次ロードショー

公開初日 2005/12/10

配給会社名 0442

解説


0歳で芸能界デビュー、天才子役として一世を風靡したのち、8歳で「普通の子供に戻りたい」と言って引退した相沢晴生。それから8年、家庭でも学校でもロクなことがないまま高校生になった晴生は、再起をかけて超人気学園ドラマ「はみだし!スクール☆デイズ」のオーディションを受け、見事合格! ドラマの中の熱血教師・鴻ノ池先生の教えに感銘を受け、彼の言葉を心のよりどころに生活しているうちに、なんと現実世界にも鴻ノ池先生が登場するようになる……。
テレビドラマの人気ジャンルとして、いつの時代にも人々の心をとらえてきた学園ドラマ。そんな学園ドラマをモチーフにした、とびっきりシニカルで痛快な青春映画が誕生した。現実と虚構の見分けがつかなくなってしまったひとりの若者を通して、メディアの持つ力(メディアの功罪)をユーモラスに描く『スクールデイズ』は、21世紀の情報化社会に生まれるべくして生まれた、新感覚の学園ムービーである。

ドラマに人生を翻弄される主人公の晴生を演じるのは、若手俳優の中でも突出した演技力と個性を持つ森山未來。『世界の中心で、愛をさけぶ』以来の映画出演で、初主演となる本作では、ピュアゆえにおかしな方向に転がり落ちていく高校生を、驚くべき的確さで体現している。ドラマの熱血教師役には、テレビ、映画で幅広くに活躍する田辺誠一。鴻ノ池のカリスマ的かつキワキワな存在感を絶妙な演技で魅せる。高校生役には、『十五才 学校IV』『69 sixty nine』の金井勇太、『リリイ・シュシュのすべて』の忍成修吾、『呪怨』の市川由衣や、小林且弥、水川あさみらフレッシュな若手に加えて、様々なジャンルの映画で多彩なキャラクターを演じる、山本太郎。80年代の青春ドラマ界を牽引し、「高校聖夫婦」で夫婦役を演じた鶴見辰吾といとうまい子が、晴生の両親役として出演しているのも見逃せない。その他、松尾スズキや田口トモロヲといった個性派が一癖も二癖もある役柄で出演し、作品の世界観を広げている。

監督は、本作が初の長編映画となる守屋健太郎。学園ドラマに対するマニアックな愛情と、自身が関わってきたメディアへの鋭い批評がこもったオリジナル脚本を、ミュージック・クリップや短編で培ってきた抜群のビジュアルセンスで見事に映像化した。
音楽は、日本のミュージックシーンの先端をいくバンド、ポラリスのオオヤユウスケが担当。様々なタイプのスコアをシーンによって綿密に書き分け、物語にダイナミズムを持たせている。そして、ザ・ハイロウズの「一人で大人 一人で子供」が、劇中のドラマと映画両方の主題歌として、主人公の青春を彩っている。

ストーリー

 普通の子供に戻りたい——。それが8歳の相沢晴生(森山未來)が下した決断だった。0歳で芸能界デビューし、天才子役の名をほしいままにしてきたが、3歳でノイローゼになるような異常な環境に加え、両親が晴生の教育方針をめぐって対立。晴生は世間に惜しまれながら引退した。

 それから8年。普通の子供に戻った晴生だったが、生活はサイアクだった。家族は以前にも増して崩壊しており、豆腐健康法にのめり込む母親(いとうまい子)や、浮気に忙しい父親(鶴見唇吾)とのあいだに会話はない。高校では、同じクラスの間山(小林且弥)のパシリとしてこき使われる毎日。友達といえるのは、カメラ小僧の佐治(金井勇太)ひとり。

 そんな冴えない毎日と決別するために、晴生は赤ん坊の頃に出演した人気学園ドラマシリーズの最新作「はみだし!スクール★デイズ」のオーディションを受ける。経歴を面白がられた晴生は合格し、本名と同じ役名を与えられる。

 晴生が演じるのはクラスのイジメられっ子役、晴生。撮影開始早々、晴生はいきなり“飛び降り自殺”のシーンを演じることに。学校の屋上からジャンプした晴生の腕を、ジャージ姿の男が間一髪で掴む。男の名は鴻ノ池幸一。16年続いている国民的人気ドラマシリーズの主役にしてカリスマ的な熱血教師である。

 時代に合わせてジャージとヘアスタイルを変えながら鴻ノ池先生役を演じてきた俳優の赤井豪(田辺誠一)は、生徒役の若者たちの憧れの存在だった。本番以外では一言も喋らず、役に集中している赤井には、台本が透けて見えているという噂まであった。共演者の高井戸(山本太郎)からそんな赤井の伝説的なエピソードを聞かされた晴生は、ますます役にのめりこんでいく。

 一方、現実の学校生活は相変わらずサイアクだった。担任の俵(松尾スズキ)はドラマの鴻ノ池先生とは正反対の無気力教師で、晴生が間山たちにいじめられているのを見て見ぬふりをしている。現実でもドラマでもいじめられて自嘲気味になっていた晴生だったが、ドラマで人気者になれば片思いの夏美(水川あさみ)が振り向いてくれるという佐治の言葉に、かすかな希望を抱く・・・・。

スタッフ

監督・脚本:守屋健太郎(長編初監督作品)
主題歌:「一人で大人 一人で子供」ザ・ハイロウズ(ユニバーサル ミュージック)
音楽:オオヤユウスケ(Familysong/ポリスター)
製作:スクールデイズ・パートナーズ
   (JDC/ポニーキャニオン/テレビマンユニオン/放送出版エージェンシー)
配給・宣伝:ファントム・フィルム

キャスト

森山未來
田辺誠一
松尾スズキ
金井勇太
鶴見辰吾
伊藤麻衣子
忍成修吾
山本太郎
市川由衣
田口トモロヲ
ほか

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