東京爆弾
原題：Neo Tokyo Twilight Zone
人は多くの願望を持っている。 出世したい。金持ちになりたい。長生きしたい。十人十色の願望−−−。 そんな願いを叶えることができるもの。それが東京爆弾。
☆ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2000出展作品
2000年／日本／カラー／ヴィスタサイズ／上映時間111分／発売：ケイエスエス
2000年８月１８日よりビデオレンタル開始
解説
人は多くの願望を持っている。
出世したい。金持ちになりたい。長生きしたい。十人十色の願望−−−。
そんな願いを叶えることができるもの。それが東京爆弾。
それを飲むと能力が三倍になり、寿命も三倍になり、瀕死の状態でもそれを飲むことで蘇生する。しかし、東京爆弾を服用するにあたって二つの条件がある。
1.東京を出てはいけない 2.決して感極まってはならない
この二つを守ってさえいれば、めくるめく幸せへとあなたを誘うでしょう。もし、その注意事項を怠った場合は、東京爆弾は破裂します−−−。
そして、この人生を左右することができる東京爆弾を、唯一生み出すことができる男・アペノ(竹中直人)が悩める人々に出会い、それを渡すことで始まる大人の寓話。幸せになれるか、破裂するのか、それを飲む本人しだいです。
主演のアペノに映画『のど自慢』『完全なる飼育』TV『秀吉』『ヤマダ一家の辛抱』など多才なキャラクターを発揮する竹中直人。また『無能の人』『東京日和』などの監督作で高い評価を得ている。そしてアペノと出会う人々に、第一話、『金融腐食列島 呪縛』『犬、走る』の遠藤憲一。『冷血の罠』の黒沢あすか。『シン・レッド・ライン』の光石研。第二話、『12人の優しい日本人』の塩見三省。『あさってＤＡＮＣＥ』の石野真子。第三話、『日本黒社会』の北村一輝。『女囚サソリ』の小松千春。
監督は、映画『BLOOD〈フラッド〉猿血』『制覇』ビデオドラマ『熱血!二代目商店街』など、力強い映像が魅力の鈴木浩介。
この作品は、アベノが出会う人々のお話を三話オムニバス形式で贈る、おかしくも哀しい大人のファンタジードラマである。
ストーリー
第一話「ENDLESS LOVERS」
とある居酒屋でアペノは一人の中年男に東京爆弾の話をしていた。なかなか決心しない男に東京爆弾を飲むとどうなるかということを話し始めた。
それは、癌で余命いくばくもない男・高志と、その彼女・恭子が心中しようとしていたところを通りかかったアペノが、彼に東京爆弾を飲ませることで心中を思いとどまらせたのだ。
高志は仕事に復帰し、前にもまして仕事の業績を上げるようになる。もちろん体も完治したのだが、叙々に恭子との間に溝ができはじめ……。
第二話「HOME SWEET HOME」
アペノが一人で酒を飲んでいると絡んできた男・吉川がいた。吉川はまじめに働いているが、どうしても家が買えないと嘆いている。クジ運か悪いらしい。そんな吉川に東京爆弾を差し出すアヘノ。2週間後、売り出し物件の抽選会場で手を互いに取り合う吉川家の姿があった。そして、とうとう当ったのだ。念願のマイ・ホームが。意気揚々と引っ越す吉川家だが、引っ越すことに.よって色々な弊害が生じ、バラバラになってゆく家族。そして、吉川は家族と話し合うことを決意するのだが……。
第三話「ENDLESS LIFE」
アベノの手に突然あらわれた東京爆弾。誰に渡すのかとまどうアペノ。すると東京爆弾はアペノを草むらの方へ導いていく。そこにはドスが脇腹に刺さったままの、瀕死の状態の男・徹二がいた。急いで東京爆弾を飲ませ、近くの小料理屋に運びこむアペノ。しかし、その小料理屋の女将・香恵がアペノの顔を見て凍りついた。「この人に東京爆弾を飲ませたのか」、と詰め寄る香恵。予想だにしない問いにうろたえるアペノだが、つい認めてしまう。なぜ香恵は東京爆弾のことを知っていたのか……。
スタッフ
製作：仁平幸男、中村雅哉
企画プロデュース：佐谷秀美
原作：矢島正雄、はやせ淳(東京爆弾・双葉社刊)
プロデューサー：服巻泰三
アソシエイトプロデュニーサー：ヘンリー石井
脚本：小林弘利
撮影：吉田剛
照明：後藤鎌一
V・E：吉岡辰沖
美術：橋本優
録音：滝澤修
編集：掛須秀一
音楽：MOKU
作品担当：石田幸一、安村重幸
助監督：井原眞治
監督：鈴木浩介
協力：双葉社
制作協力：ハニーハニー
制作：スープレックス
製作：(株)ケイエスエズ/日活(株)
©2000矢島正雄・まやせ淳／双葉社／ケイエスエス／日活
キャスト
アベノ：竹中直人
第一話
佐藤高志：遠藤憲一
恭子：黒沢あすか
飲み屋「他山」の店主：光石研
第二話
吉川俊和：塩見三省
吉川妙子：石野真子
第三話
番恵：小松千春
徹二：北村一輝
LINK
□この作品のインタビューを見る□この作品に関する情報をもっと探す