原題:The World Is Not Enough 007

20世紀最後の任務

1999年/イギリス作品/128分/配給:UIP/MGM映画

2007年05月16日よりDVDリリース 2000年8月4日よりDVD発売 2000年8月4日よりビデオレンタル開始 2000年2月5日より東宝洋画系にて公開

公開初日 2000/02/05

配給会社名 0081

解説

全米公開と同時に興収3550万ドル!
MGM映画史上最大のヒット!!

11月の全米公開と同時に週末3日間で興行収入約3550万ドルを達成!『ワールド・イズ・ノット・イナフ』は、クリスマス映画の本命との噂どおり大ヒットを記録。MGM映画史上最大のヒットとなった他、「タイタニック」の2700万ドルをはじめ、並み居る大作映画の記録を更新するという、驚異的な登場を飾った。まさに、時代の変わり目に映画の歴史を塗り替える、究極の最高傑作の誕生である。
また、新作が登場するだけで”事件”になる007だが、この大ヒットは決していままでの延長戦場に生まれたものではない。看板シリーズの最新作であることよりもまず、作品完成度で絶大な魅力を放っているからだ。
たとえば、欲望・復讐による犯罪、世界征服、ハイテクを駆使したテロ行為。これらはどれもジェームズ・ボンドにとっては容易に片づけられる仕事だしかし、「20世紀最後の任務」は、ボンドでさえ予測のつかないひときわ重大かつ危険な仕事だった…。
旧ソ連から中東にかけて張り巡らされた現代文明の生命線、「パイプライン」をめぐり、ボンドとテロリストが繰り広げる体力と頭脳の攻防戦。スペイン、フランス、イギリス、トルコ、アゼルバイジャン…と世界各地にめまぐるしく舞台を変えながら、瞬時に形勢逆転するボンドと敵の対決。巧妙に仕掛けられた伏線がからむ謎めいたストーリーは、冒頭からラストまで徹底的に意表を突き、リアルな緊迫感で観る者を包み込む。
”誰が敵で誰が味方なのか?”
「20世紀最後の任務」に挑むジェームズ・ボンドは、アクション、サスペンスなどの枠を超越し、世界を縦横無尽に駆けめぐる。もはや、ボンドにとって、世界というジャンルはあまりにも狭すぎる!!

今までに類を見ない、インパクトとシンパシーをあわせもつキャラクターと最高のスタッフが完成させたスペクタクル!!

今回の適役となるレナード(ロバート・カーライム)は、かつてMI-6の派遣した諜報員により頭n弾丸を打ち込まれている。死亡しなかったものの、いつかはその弾丸が彼の命を奪う運命づけられた男。弾丸が中枢神経を破壊しているため、あらゆる肉体的感覚を失った”不死身のテロリスト”なのだ。自ら「俺は一度死んでいる」という彼には失うものは何もない。肉体的痛みを感じない反面、心の痛みをもてあまし、自分でも残された時間を把握できないまま世界を破滅させかねない作戦を遂行していく。今までの悪役にはない、傷を負った複雑な役をイギリス屈指の個性派俳優カーライルが圧倒的な存在感で演じている。
そして愛を武器に、自分の人生は誰にも触れさせまいと毅然と現実に立ち向かう石油王の娘エレクトラを演じるのはソフィー・マルソー。アイドル女優としての人気を不動のものにしつつ、トルストイの「アンナ・カレーニナ」などで、美貌に加えて感動を呼ぶ演技の実力をみせつけた。今回は、莫大な石油の資産を持つロバート卿の一人娘で、その資産ゆえにレナードに誘拐され、孤立無援の状況からひとりで脱出した過去をもつエレクトラを演じる。父の事業を引き継ぎMI-6のM(ジュディ・デンチ)やボンドと懇意にしながらも、真意と測りきれない謎を残すミステリアスな存在である。

また、核研究の権威、クリスマス・ジョーンズ博士は、まさに核兵器級の魅力、デニース・リチャーズが体力・知力を備えた若々しい演技をみせている。「ワイルドシングス」のあまりにも危ない女子高校生の役で、一気に若い男性層をわしづかみしたことは記憶に新しい。タンクトップにショートパンツ姿で核解体現場を駆けめぐり、時にはミニドレスでまわりを圧倒する容姿とアトモスフィアの持ち主である。ほか、シリーズでかかせないQ役をデズモンド・リューウェイン(残念ながら本作の完成後に他界し、これがシリーズ最後の出演作となった)、サマンサ・ボンド(マネーペニー)、アカデミー女優ジュディ・デンチ(M)等のレギュラー陣に加え、モンティ・パイソン・シリーズでおなじみのジョン・クリース(R)、ミュージシャンのゴールディ(ブル)、「イル・ポスティーノ」(95)のマリア=グラツィア・クッチノッタ(シガー・ガール)など、新キャラクターたちが個性的かつ実力派の俳優陣により深みを与え、今までにないキャラクター性、ドラマ性の富んだ仕上がりとなっている。
監督は「戦え!ロレッタ・愛のために」「ネル」のマイケル・アプテッド。アクション大作映画の監督は初めてのアプテッドだが、大胆さと繊細さを併せ持った演出でエキサイティングでドラマティックな作品に仕上げた。また、製作は「007/ムーンレイカー」以降、全シリーズに参加してきたマイケル・G・ウィルソン。「007/ドクター・ノオ」でシリーズを開始したアルバート・R・ブロッコリ亡き後、シリーズを引き継いでいる娘のバーバラ・ブロッコリとチームを組んで「ゴールデンアイ」「トゥモロー・ネバー・ダイ」と連続ヒットを記録している。そして、脚本はニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ブルース・フィアスティンのチームによるもの。プロダクション・デザインは「タイタニック」でアカデミー賞を受賞したピーター・ラモント。そして特殊効果スーパーバイザーは、今までSFX技術者やフロア・スーパーバイザーとして9本の007シリーズに参加してきたクリス・コーボールド。ミニチュア・エフェクト・スーパーバイザーはは、特殊効果スーパーバイザーとして「エイリアン2」でアカデミー賞を受賞しているジョン・リチャードソンが「トゥモロー・ネバー・ダイ」に続いて担当している。

ストーリー

ジェームズ・ポンド(ピアース・ブロスナン)は、ある組織から石油王ロバート・キング卿の高額な現金を取り戻し、M(ジュディ・デンチ)の待つM1-6本部へ戻った。しかし、ボンドの活躍に喜んだロバート卿が現金に近づいた途端、紙幣そのものが爆発し、Ml-6内での卿の暗殺、本部爆破というかつてない屈辱的な大事態となる。
即、ボンドはテムズ河をボートで逃げる実行犯の女シガー・ガール(マリア=グラツィア・グッチノッタ)をQ(デズモンド・リューウェリン)の試作段階のジェットボートで追いかけ、壮絶なチェイスの末追いつめる。が、「彼が許さないわ」という言葉を残し、女は自ら命を絶つ…。
ロバート卿の葬儀でボンドは卿の娘エレクトラ(ソフィー・マルソー)に会う。またMみずから指揮をとる作戦会識で、主犯がレナード(ロバート・カーライル)という元KGBのテロリストであることや、数年前のレナード一味によるエレクトラ誘拐事件について知る。レナードはかつてMが送った諜報員によって脳に銃弾を受け、そのためあらゆる神経・感覚を失った不死身の男であった。その時がいつかは分からないが、いずれ銃弾が彼を死へ導くまでは最強屈指のテロリスト。ロバート卿に続いてエレクトラが狙われると判断したMは、ポート・チェイスの時に負った肩の痛めを隠すボンドたっての希望により、彼女の護衛を命じる。
父の後を継いでロシアから中近東をまたいでヨーロッパヘとつながる石油パイプライン・プロジェクトに取り組むエレクトラは、これだけ危険な仕事をしている自分に今更危険があるなんて、人生にスリルはつきものよ、とタフな精神論をボンドに浴びせる。地域住民のためにパイプラインのルートを変更させたかと思うと、かつてポンドに成敗され、今では表向きキャビアを卸しているズコフスキー(ロピー・コルトレーン)の経営するカジノで一度に巨額な賭け金を浪費するエレクトラ。ミステリアスな彼女を理解出来ないまま、ボンドは行動をともにし、互いに惹かれていく。
ある時、核解体現場から大量のプルトニウムがレナードによって盗まれる。若々しい魅力と体力・知加に恵まれた、核研究所の権威の美しいクリスマス・ジョーンズ博士(デニース・リチャーズ)とプルトニウムの行方を追ううちに、ボンドはレナードの世界を破滅と混乱へ陥れる作戦を知るが、その時、Mまでもが誘拐されたという連絡を受け取る。

一体誰が敵で誰が味方なのか?
愛はどこにあるのか?
そして、最後に裏切られるのはボンドか、あなたか?

スタッフ

監督:マイケル・アプテッド
製作:マイケル・G・ウィルソン
特殊効果スーパーバイザー:クリス・コーボールド
ミニチュア・イフェクト・スーパーバイザー:ジョン・リチャードソン
音楽:デヴィッド・アーノルド
日本版エンディングテーマ:LUNA SEA

キャスト

ジェームズ・ボンド:ピアース・ブロスナン
エレクトラ・キング:ソフィー・マルソー
レナード:ロバート・カーライル
クリスマス・ジョーンズ:デニス・リチャーズ
M:ジュディ・デンチ
ヴァレンティン・ズコフスキー:ロビー・コルトレーン
ザ・ブル:ゴールディー

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