ウィズアウト・ユー

ロバート・デ・二ーロが製作、∪2のボノが映画初出演を果たした話題作は、「ゴーストニューヨークの幻」「あなたに降る夢」「ユー・ガット・メール」など、数々の名作の舞台となった街ニューヨークから、恋に仕事に悩む人すべてに贈る、今世紀最後で最高のラブストーリー。
　一目で恋におちた映画監督とスーバーモデル、そして二人を見守るU2のボノ。仕事と恋愛と夢の間で、一度はこわれてしまった恋人たちの関係は、「POPMART」ツアーでクライマックスを迎える。

　映画監督ジェイクとスーバーモデルのステラ。運命的に出会った二人の恋は、一見華やかそうに見えても、実は決して特別でも格好良くもない。仕事も恋愛もすべてが思うようにはうまく行かず、悩んだりイライラしたりする。それを相手にも分かってもらいたい、分かち合いたいと思うのに、ささいなすれちがいが重なって、いつしか心が行き違ってしまう。そんな二人を見かねて、ジェイクの親友ボノが「POPMART」ツアーに招待する。再会した二人の、運命の恋の行方は…？

◆等身大の役を演じる個性派キャストたち
　主人公ジェイクに「パック・ビート」「ブレイド」のワイルドな個性派スティーブン・ドーフ。謎めいた美女ステラには「仮面の男」のジュディット・ゴドレーシュ。ともに、揺れる恋人たちを等身大でリアリティたっぷりに演じる。ジェイクが酔った勢いで結婚してしまう、エキセントリックでチャーミングなピア役に「トレインスポッティング」のケリー・マクドナルド。ジェイクが撮影中の映画に主演している大物女優には「乱気流タービュランス」のローレン・ホリーが扮する。

◆「POPMART」ツアーをジャック!!
　そして何と言っても見どころは、俳優デビューを果たしたU2のボノ。ジェイクの親友で、本人の役だが、クライマックスで一度は離ればなれになった恋人たちを「POPMART」ツアーで再会させる恋のキューピッド役。映画初出演とは思えないほど自然に、かつ圧倒的なカリスマ性をいかんなく発揮して、”ボノ”を演じるむこのシーンは、実際に98年のツアー中に７万人の熱狂のさなかに撮影されたので、あふれ返った観客たちは皆唖然としていたという。また、U2の他のメンバーも、迫カのライブを見せ、劇中では「MOFO」「LEMON」「MYSTERlOUS WAYS」の３曲が披露される。さらにはテーマソングとして「WlTH OR WlTHOUT YOU」が使われているのも話題である。

◆数々の才能が強い信頼で結集
　この無謀ともいえるツアー・ジャックをやってのけたのは、俊英フィル・ジョアノー。「U2／魂の叫び」を監督して以来のU2との強い信頼関係で、今回の撮影が実現した。そしてそれは、この映画自体がジョアノーの実体験に墓づいているからこそ生まれたアイデア。ミュージック・クリップも手がける監督だけに、MTV的なスピーディーで斬新な映像が、ラブストーリーを盛り上げる。ドラマティックな音楽は「ユー・ガット・メール」を手がけ、オスカーに４度ノミネートされているジョージ・フェントン。製作はロバート・デニーロ率いるトライベッカ・プロダクションズ。