原題:PLAYING BY HEART

みんなが主役を生きている 11人11通りの幸せ探し

1998年/アメリカ映画/121min/カラー インターメディア・フィルムス&ミラマックス・フィルム提供 モルフェウス・ハイペリオン・プロダクション共同提供 配給:ギャガ・コミュニケーションズ/宣伝:樂舎

2000年5月20日より、スバル座他全国東宝洋画系にてロードショー! 2000年11月24日よりビデオ発売・レンタル開始/DVD発売開始

公開初日 2000/05/20

配給会社名 0025

解説

人生は誰でも全員が主役…幸福を求め続ける11人の11通りの幸せ探し。

人は必ず心の中になにか欠けたものを抱えながら生きているけれど、出会いがそんな心をうめてくれる。人と人とのふれあいの中に美しい何かが生まれ、それをきっと愛と呼ぶだろう。愛にはいろいろな顔がある。幸福に輝くときもあれば、苦しみに心が乱れることもある。気づかぬうちに手もとをすりぬけたかと思えば、深く静かに育つこともある。自分が完璧ではないからこそ、人は愛を求めるもの。
夫婦、恋人、家族、友人といったさまざまな関係を通じて、現代の愛の形がほろ苦くも、温かい眼差しで描かれていく、人生を模索する男と女の姿を都会的なタッチで描いた感動のヒューマン・ストーリーが登場した。そしてクライマックスでは、それぞれの意外な関係が明かされる……。

ハリウッドでこれ以上考えられないほど
グレードの高い俳優たちのアンサンブル。

この複雑で繊細な脚本を映画化するには、俳優が鍵となるのが明らかであったが、脚本に惚れこんだ豪華スターたちの総出演が自然と実現することとなった。
脚本に惚れ込んで出演を即承諾した『エントラップメント』のヒットが記憶に新しいショーン・コネリーをはじめ、『12モンキーズ』の美人女優マデリン・ストウ、今回のような役を以前から待ち望んでいたという。また、ベストセラーの映画化『ボーン・コレクター』に出演し、ウィノナ・ライダー共演の『ガール・インタラプテッド』(日本でも公開予定)でゴールデン・グローブ賞にも輝き、本作でナショナル・ボード・オブ・レビュー新人賞を獲得した2000年に最も活躍が期待されるアンジェリーナ・ジョリー。『54/フィフティ・フォー』で注目の若手ハンサム・スター、ライアン・フィリップ、『グロリア』の大物女優ジーナ・ローランズ、オリバー・ストーンの話題作『エニイ・ギブン・サンデー』のデニス・クエイド、『Xファイル/ザ・ムービー』のジリアン・アンダーソン、人気テレビ・シリーズ『ER/緊急救命室』のDr.グリーン役でおなじみのアンソニー・エドワーズ、『パラサイト』のジョン・スチュアート、『アリスの恋』でアカデミー賞を受賞したエレン・バースティン、『ザ・エージェント』のジェイ・モーアと11人全員が主演というオールスターキャストが互いにシナジーを生んでいる見事なアンサンブルには驚かされる。更に『パリ・テキサス』の個性派美人女優ナスターシャ・キンスキーがゲスト出演も果たしている。

ミラマックスと豪華出演者たちがその腕に惚れこんだ新鋭ウイラード・キャロル製作・監督・脚本

新鋭監督のウイラード・キャロルはグレタ・スカッキ主演の日本未公開作『TOM’S MIDNIGHT GARDEN』で注目された実力派。昨年のアカデミー賞受賞作『恋に落ちたシェイクスピア』を製作のミラマックス社にその手腕を買われて、演出と脚本を手掛けた。それぞれに異なった人間観、恋愛観を持った人物たちが、過去の愛に傷つき、新しい愛にとまどいながらも、それぞれのパートナーとの関係を見つめ、新しい自分に生まれ変わろうとする。友人が語った「愛について言葉で語るのは建築をダンスで表現するようなもの」という言葉をヒントにキャロルは脚本執筆を開始。愛というつかみどころのない不可解な感情を、大ヒット作『恋愛小説家』をしのぐ洗練された会話で描き、見るすべてに味わい深い感銘と余韻を残す。製作は、『スプラッシュ』のトム・ウィルハイトと新鋭のメR−・リーベルマン。撮影監督は名作『ディア・ハンター』でアカデミー賞受賞のベテラン、ヴィルモス・ジグモント。プロダクション・デザインは『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のミッシー・スチュアート。編集は、『JFK』でアカデミー賞受賞のピエトロ・スカリア。音楽は『マーキュリー・ライジング』の大ベテラン、ジョン・バリーが手がけ、ジャジーで美しいスコアを書いている。チェット・ベイカーのジャズの名曲も絶妙な効果を上げる。

ストーリー

昔の恋を告白した夫「その女性とは深い関係はなかった。あまりに深く愛し過ぎたから…。」

ロサンゼルスの豪華な家で暮らすTVプロデューサーのポール(ショーン・コネリー)と料理研究家のハンナ(ジーナ・ローランズ)は、結婚生活40年目を迎える熟年カップルだ。社会的な地位にも、子供にも恵まれ、大きな犬がかたわらにいる暮らし。しKし、幸福を絵に描いたようなふたりにも苦い過去の思い出があった。ポールはテレビの仕事を通じて知り合った女性を愛してしまったのだ。ポールは今も彼女の写真を大切そうに持っている。妻ハンナには、夫の過ちが許せない。夫にきつい言葉を投げかけ、過去の愛の真相を問い詰める。「その女性とは深い関係はなかった。あまりにも深く愛し過ぎたからだ」そんな言葉を聞いて、ますます嫉妬を強めるハンナ。「でも、彼女を愛することで君への愛がより深まった」。ふたりは共に過ごした長い人生をかみしめていた。

秘密をかかえて傷ついた魂「僕を愛しちゃいけない。君を愛しているから…。」

女優の卵で恋をするのが大好きなジョーン(アンジェリーナ・ジョリー)がキーナン(ライアン・フィリップ)に出合ったのは、ナイトクラブの騒音の中だ。恋人と電話で別れ話をするジョーンにキーナンは小銭をかしてくれた。早口で毒舌家のジョーンは恋をするのが大好き。ナイーブで無口なキーナンに次第に思いを寄せるようになるが、彼はなかなか心を開かない。デートはしない主義だと言い放つ。映画に一緒に行き、知人にわざと車を盗ませるが、彼の態度は変わらない。
しかし、ジョーンの情熱は、やがて少しづつキーナンを揺り動かす。彼は誰にも言えない秘密を打ち明ける。傷ついた魂を抱えながら生きる彼だったが、生命力溢れるジョーンと出合い、新しい人生を歩む気になった。

愛を求め、何かを探す夜の恋人たち「一曲踊らないか。ただその一言を待っていた…。」

グレイシー(マデリン・ストウ)は結婚15年目を迎える。しかし夫との間には子供もなく、犬が子供のかわりになっている。夫婦の絆は、今では希薄なものとなり、グレイシーは夫をルームメイトと呼んでいた。家庭以外の場所に快楽を求め、今では同じ家庭持ちの牧師ロジャー(アンソニー・エドワーズ)との気ままな情事にふけっている。セックス以外の感情は何もない。そんなクールな関係を彼女は気に入っていたが、ロジャーの方は今ではグレイシーを本気で愛し始めていた。

自分を探す男「実生活のウソより即興の方がうまくなった…。」

激しい雨が降る夜、ヒュー(デニス・クエイド)はあるバーに入っていった。そこで隣にすわった女性に悲しい身の上話をする。妻が死に、仕事も失った。バーやホテルのラウンジでそんな哀しい作り話を告白するのが、今では彼の日課になっていた。時には同情してくれる女性もいた。バーで知り合った弁護士(ナスターシャ・キンスキー)は酔った彼のために帰りの車の心配までしてくれた。実は演劇の即興教室の課題をこなしていただけだが、彼は日常生活の嘘より即興の作り話の方がうまくなっていく自分がこわかった。

心に“思い出”という鍵をかけた女「あなたはいい人だけどじつは問題があるの。あなたのことを好きになったの。」

舞台演出家のメレディス(ジリアン・アンダーソン)は恋に臆病。彼女のもっかのルームメイトは大きな犬だけ。かっての結婚していた夫は同性愛に走り、以後、恋愛にいい思い出がない。仕事先で知り合った離婚歴のある建築家トレント(ジョン・スチュアート)は彼女にひかれ、デートに誘い出すが、彼女のかたくなな態度はくずれない。自宅にトレントをディナーに招待した時も口論になってしまった。女性に理解のあるトレントはあまりにも完璧すぎて、逆に警戒心を抱かせる。しかし、メレディスの舞台の打ちあげパーティでふたりは再会する。今度はメレディスを自分の家に招待するトレント。恋にとびこめない不器用なメレディスをトレントは優しく包み込み、ふたりの関係は静かに変化していく。

死んでゆく息子を見守る母「ずっと昔あなたがまだお腹にいた時、陣痛が始まったの。また痛んできたわ。」

同性愛者マーク(ジェイ・モーア)はエイズに感染し、死期が迫っていた。病院にかけつけた母親ミルドレッド(エレン・バーンステイン)は息子のやつれた姿に心を痛める。死を目前に控え、母親の期待に応えられなかった自分について語り始めるマーク。母も父親とのかっての想い出を息子に語る。ふたりは残された時間の中でじっくり愛を確認しあった。

遂にポールとハンナの結婚40周年パーティの日がやってくる。家族や友人たちがふたりを温かく祝福した。「もう一度人生を歩むのなら、君と同じ人生を」。ポールはハンナにそんな温かい言葉を捧げる。そこには意外な顔ぶれが集まり、ダンスミュージックの演奏が始まった…。

スタッフ

共同製作:カート・アルブレクト
共同製作総指揮:デヴィッド・ウィッツ
衣裳デザイン:エイプリル・フェリー
音楽監督:ティム・セクストン
音楽:ジョン・バリー
編集:ピエトロ・スカリア
プロダクション・デザイン:ミッシー・スチュアート
撮影監督:ヴィルモス・ジグモンドA.S.C.
製作総指揮:ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン
ガイ・イーストナ、ナイジェル・シンクレア
ポール・フェルドシャー
製作:ウィラード・キャロル、メグ・リーベルマン、トム・ウィルハイト
監督・脚本:ウィラード・キャロル

キャスト

ポール:ショーン・コネリー
ジョーン:アンジョリーナ・ジョリー
グレイシー:マデリーン・ストウ
キーナン:ライアン・フィリップ
ハンナ:ジーナ・ローランズ
ヒュー:デニス・クエイド
ミルドレッド:エレン・バースティン
メレディス:ジリアン・アンダーソン
ロジャー:アンソニー・エドワーズ
トレント:ジョン・スチュアート
マーク:ジェイ・モア

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