原題:Une robe d'ete

フランス映画界のイメージを覆す衝撃の新星フランソワ・オゾン

☆1997年セザール賞ノミネート ☆カンヌ国際映画祭批評家週間オープニング作品 ☆ロカルノ国際映画祭新人監督賞 ☆グルノーブル映画祭グランプリ ☆パンタン映画祭観客賞 ☆ダブリン映画祭最優秀短編監督賞 ☆ジュネーブ映画祭グランプリ ☆トリノ映画祭グランプリ

1996年/フランス映画/カラー/35ミリ/15分/ヴィスタサイズ 日本語字幕=寺尾次郎/配給:ユーロスペース

1999年4月3日よりユーロスペースにてロードショウ!

公開初日 1999/04/03

配給会社名 0131

解説

フランソワ・オゾンは30歳で長編デビューを撮影した、ひとくせも、ふたクセもあるゲイ・センス、簡潔な構図と鮮やかな色彩感、軽快にグサっと本質をつく演出、真実が持つ毒をたっぷり含んだユーモア。その調合から生まれるオゾン独特のテイストはフランス映画界にじわじわ浸透し始めています。そのオゾン監督が96年に撮影し、カンヌ国際映画祭批評家週間オープニング作品となり、数々の賞を受賞したのが短編作品の本作『サマードレス』です。

ストーリー

デッキチェアで昼寝をする水着姿のミック(フレデリック・マンジュノ)。ミックに近づいてきた、これまた水着姿のリュック(セバスチャン・シャルル)は大きなボリュームでシェイラの歌をかけ、振りを付けて歌いはじめる。ミックはうんざりして、服を着ると自転車で出かけることにした。ミックは海へやって来た。砂浜には誰もいない。水着を脱いで裸で海へ入った。遊び疲れて砂浜で寝ていると、ルシア(ルシア・サンチェス)に声をかけられる。ルシアもまた、避暑のためここへ来ているという。ほどなく、ルシアはミックをセックスに誘う。裸のままルシァに手をひかれて林へ走るミック。女と寝るのはこれが初めてだ。砂浜へ戻ると、ミックの荷物が全部なくなっていた。ミックは仕方なく、ルシアが貸してくれた花柄のサマードレスを着て自転車にまたがった。道へ出ると、対向車がクラクションを鳴らして通り過ぎていった。ミックはこの格好が案外気に入った様子で、自分の姿を眺めなたりしながら自転車を走らせる。コテージに帰り、ミックはサマードレスのままリュックと抱き合う。シェイラの歌を口ずさみながら。リュックはサマードレスを荒々しく破ってミックを抱いた。
セックスのあと、リュックも鏡の前でドレスを体にあててみている。その夜、ミックは破れてしまったドレスを縫う。後ろから面白そうにリュックが覗き込む。翌朝。まだ寝ているリュックを残し、ベッドから抜け出すミック。リュックはそれに気づいたが、微笑んで寝返りをうった。サマードレスを首に巻き、桟橋へと急ぐミック。桟橋にはルシァが待っていた。「あげるわ。また必要になるかもしれないから」。二人はキスをして別れる。シェイラの曲がかかる。首にサマードレスを巻きつけて、ミックは離れていく船を見送っていた。

スタッフ

監督・脚本: フランソワ・オゾン
撮影: ヨリック・ルソー、ギヨーム・パラン
録音: ブノワ・イルブラン
編集: ジャンヌ・ムタール、ジュリエット・ユルバン
使用楽曲: 「バン・バン」シェイラ
プロデューサー: オリヴィエ・デルボスク、マルク・ミソニエ
製作: フィデリテ・プロダクション

キャスト

ミック: フレデリック・マンジュノ
ルシア: ルシア・サンチェス
リュック: セバスチャン・シャルル

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