次々と魔界から立ち現れる妖怪を退治できるのは、一人の美しい少女だけ。 しかし、邪悪な者たちを滅ぼすたびに彼女の命は削られていく…!

2000年/日本映画/1時間28分/配給:ワーナー・ブラザーズ

2011年12月21日よりDVDリリース 2000年11月10日よりビデオ発売・レンタル開始 2000年8月12日より渋谷東急3、丸の内シャンゼリゼほか全国ロードショー公開 2000年11月10日よりDVD発売開始!

公開初日 2000/08/12

配給会社名 0085

解説

霊峰・富士が噴火したとき、この世と異界を隔てる結界が破られた…!
漆黒の闇の中から次々と現れる異形の者。
邪悪なパワーでこの世を支配しようとする妖怪たちを倒せるのは、ひとりの少女だけだった。
彼女の名はさくや。
その手に握られた妖刀・村正が、妖怪たちの汚れた血を吸うたびに、少女の生命の残量は減っていく。
命を削って悪を滅ぼすのは、父よリ受け継いだ誇り高き宿命なのか…?
やがて、さくやは父が手にかけた妖怪の子供を、弟として育てることを決意する。
血を超えた絆で結ばれた二人の行く手には、世界の存続を賭けた壮絶な戦いが待っていた!

第一線で活躍する若き俊英たちが世界に向けて発信するジャパネスク・アドベンチャー・ロマン「さくや妖怪伝」が、日本映画の新たな地平を切リ開く。

 徳川七代将軍・家継の時代を舞台に、十七歳の少女が世にはびこる魑魅魍魎を退治していく−−−。
 東芝、ワーナー・ブラザース、日本テレビが共同設立した新会社トワー二(TOWANI)がミレニアム幕開けの年に世界に向けて発信する「さくや妖怪伝」は、異形の姿をした225種類をこえる妖怪たちを次々に倒していくRPG(ロールプレイングゲーム)的な痛快さと、剣を取って戦うことを運命づけられたひとりの美しい少女の成長、そして、妖怪の子供との血縁を超えた姉弟愛を描く、メイド・イン・ジャパンの本格SFX時代劇。
 「カメラ」シリーズ、「帝都物語」、「リング」、「双生児」など日本映画の最前線で活躍するスタッフを結集した話題作が、いま、ついにべ一ルを脱ごうとしている。
 監督は、特殊メイク・造型の第一人者で、「帝都物語」や平成「ガメラ」シリーズでその実力を実証した原口智生。特技監督は、平成「ガメラ」シリーズの斬新な特撮映像で各界の絶賛を浴びた樋口真嗣。音楽は、「リング」「機動警察パトレイバー」などを担当し、若者を中心に絶大な支持を受けている川井憲次。さらに、「黒鉄」「羊のうた」「イエスタデイをうたって」など、独自の世界観で熱烈なファンを多く持つ漫画家・冬日景がコンセプトデザインで参加している。そして、作品を支える撮影スタッフは、「必殺!」シリーズなどで知られる松竹京都撮影所。
 演技陣では、「カメラ3」に出演し人気上昇中のアイドル・安藤希が主演を努め、弟役にはNHKドラマ経験者、山内秀一。脇を固めるのは、「帝都物語」の嶋田久作や、劇団☆新感線の逆木圭一郎、藤岡弘、黒田勇樹ら個性的な役者陣。
「双生児」「バレット・バレエ」などの特異な作品で知られる監督・塚本晋也が俳優として参加するのも注目されている。また、ナレーションを竹中直人が担当する。
 サムライ、ニンジャ、富士山と、ジャパネスクな要素をあえて織り込んだ本格時代劇でありながら、東洋的な神秘観と日本独自のファンタジー色を現代的な形で反映させた本作は、同時に、人は、どこまで自分を信じ抜く強さがもてるのか、そして、自分以外の者との絆を信じ、賭けることができるのか、という現代を生きる若者たちが直面するテーマに正面から取り組んでいる。新しい世代の圧倒的な支持を受ける、若き実力者たちが作り出す新世代のジャバネスク・アドベンチャー・ロマンとして、「さくや妖怪伝」は、日本映画に新たな地平を切り開くに違いない。

ストーリー

時は徳川幕府が日本を統治していた江戸時代。
将軍家直轄の機密役職が在った。
その名も“公儀妖怪討伐士”。
この世に災いを成す、魑魅魍魎を退治するため、直参旗本の待遇を受けている武家である。
当主は、この世で唯一、妖怪を切ることが出来る妖刀“村正”を代々受け継ぎ、世の平安の為に闘い続けることを宿命付けられていた。
もっとも、人に仇なす妖怪は希の存在であり、そうした悪しき妖怪達は霊峰富士の霊力によって封じ込められており、世の平穏は保たれていた。
ところが、政道の乱れ、人心の荒廃が封印の力を弱め、富士は噴火を始めてしまう。
その結果、黄泉の国より地上に、悪しき妖怪達が溢れ出してきた。
公儀妖怪討伐士・榊備前守芳明は、討伐行に旅立つが、彼の持つ妖刀・村正には重大な秘密があった。
それは、村正を妖怪退治に使用する度に、持ち主の魂を消費するという欠点である。
この為、利根川で河童の大群に遭遇した芳明の魂は、瞬く間に消費され、力尽きてしまった。その彼の意志と村正を継ぐ、正統な後継者がいた。
榊さくや、芳明の一人娘である。
彼女は幼い時から、この一子相伝の業を継ぐために、育てられてきた。
彼女にとって性別は関係ない。
大事なのは妖怪を退治する技とカ、そして意志であった。
村正を受け継いだ彼女は、妖怪の首魁が居ると目される、霊峰・富士を目指して旅立つ。
その行く手には、多くの妖怪が待ちかまえていた。

スタッフ

監督:原口智生
プロデューサー:桜井勉
撮影監督:江原祥二
コンセプトデザイン:冬目景
特技監督:樋口真嗣
脚本:光益公映
音楽監督:川井憲次
企画:岸川靖

キャスト

榊 咲夜:安藤 希
似烏周造:嶋田久作
猿鬼兵衛:逆木圭一郎
久世大和守重之:黒田勇樹
老婆:絵沢 萌子
傀儡師:塚本晋也
橘善之助=村正の刀匠:石倉 英
はな:吉田桂子
榊太郎:山内秀一
井伊掃部頭真興:丹波 哲郎
土蜘蛛の女王:松坂 慶子
榊備前守芳明:藤岡弘
ナレーター:竹中直人

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