原題：THE NEWTON BOYS

時代に銃口を向け、夢を追い続けた鮮烈な青春！ 彼らにとっては銀行強盗はビジネスだった…自らを“ビジネスマン”と称した、 伝説のアウトローの実録！

ディトゥーアー・フィルムプロダクション／製作：アン・ウォーカー＝マクベイ 1998年度作品／カラー／ドルビーSRD.DTS／２時間１分／字幕翻訳：松浦美奈 提供：20世紀フォックス映画／配給：ゼアリズエンタープライズ

2008年01月18日よりＤＶＤリリース 2007年09月21日よりＤＶＤリリース 1999年5月15日よりシャンテシネ・新宿シネマカリテほか公開

公開初日　1999/05/15

配給会社名 0040

解説

ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードをスーパースターにした歴史的な傑作『明日に向かって撃て！』を贈った、20世紀フォックスが、この作品に匹敵するアウトロー実伝の傑作を、再び90年代の終わりに放ち全世界で絶賛を浴びています。1912年から24年の間に、テキサスからカナダにかけて80を越える銀行やを襲い、さらに当時としては３００万ドルという史上最大の郵便列車強奪もやってのけた４人兄弟のアウトロー実録です。抜群のチームワークで、アメリカ史上最も高い成功率を誇ったニュートン兄弟は、全員が79歳や90歳という長寿を全うし、しかも幸せな老後を送ったことでもアウトローは珍しく映画の最後にはテレビ出演した晩年の実物が見られるのも改めて、驚きと衝撃で話題を呼んでいます。映画の原作者でライフ誌の記者から作家になり、生前の彼らを取材したクロード・スタヌッシュのインタビューに、ウィリス・ニュートンはこう答えています。「俺たちは、拳銃便いでもボニー＆クライドのような人殺しの強盗でもなかった。俺達が欲しかったのは金だけさ。俺たちは医者や弁護士とちっとも変わらないビジネスマンだった。ジェシー・ジェームズやブッチとサンダンス、クラウドたちを合わせたよりも多くの金を盗んだが、うくまでも目的に忠実で、一人の命も奪うことはなかった」と。
貧しい農家に育ち「銀行は泥棒だ。貧乏人のことなど知らん顔だ。俺たちは泥棒から盗んだのだ」の理論を貫き、最高の身だしなみで、最高のホテルに宿泊し、高級車を乗り回し、なんでもやったが、兄弟愛の絆、掟を守った男の生きざまとダンディズムには、熱い共感が寄せられています。
ニョートン４兄弟の中心人物で、強盗の一方で油田開発の夢を追い続けるウィリスを『評決のとき』『コンタクト』のマシュー・マコノヒー。『明日に向かって撃て！』のポール・ニューマンに負けない素晴らしい演技と魅力で人気は大ブレーク。三男ジョスを『ガタカ』『大いなる遺産』のイーサン・ホーク、末弟ジョーを『スクリーム』『アルビノ・アリゲーター』で注目の新進スター、スキート・ウールリッチ、ウィリスと恋に落ちるルイーズをTV「ER／緊急救命室」の婦長役でエミー賞の助演女優賞受賞のジュリアナ・マルグリース。まさに旬のビッグ４スターの豪華競演が実現しました。長男ドックを『メイ・イン・ブラック』や『草の上の月』の主役で演技力が評価されているビンセント・ドノフリオ、爆薬のプロで兄弟と組むグラスコックを『スリング・ブレイド』のドワイド・ヨアカム、その妻を『シド・アンド・ナンシー』でニューヨーク映画批評家賞主演女優賞を受賞のクロエ・ウェブ、兄弟を追うFBIのアルドリッチを『ワイルドパンチ』『アメリカン・グラフィティ』などのボー・ホプキンスと、一級の演技派が脇をかためています。監督はウィーンで出会った若い男女の恋に発展していく一日の心理と行動を、みずみずしい演出でとらえた『恋人までの距離＜ディスタンス＞』でベルリン映画祭銀熊賞を受賞したリチャード・リンクレイター。脚本も兼ねて同郷のテキサス出身のヒーローに情熱をこめて見事に映像化しています。

ストーリー

1919年、テキサス州コーヴァルド郡。ウィリス・ニュートン(マシュー・マコノヒー)が、刑務所から出所し、母親と弟ジェス(イーサン・ホーク)とジョー(スキート・ウールリッチ)がいる故郷の農園に帰ってきた。兄弟には長男のドック(ビンセント・ドノフリオ)がいたが、彼はまだ刑務所に服役中。ウィリスは兄弟のなかでも頭がよく、教育など必要ないという父親の目を盗んで勉強したが進学もかなわず、いつか大金を掴む夢を追っていた。ウィリスは、綿花を盗んだドックに巻き込まれて、刑務所に入れられた。出所後、牧場主の所で１年働いたものの、前科がばれて仕事を失い、故郷に帰ってぎたのだ。ウィリスは酒場で、刑務所で知り合ったスリムと再会。彼の友違で爆破の専門家グラスコック(ドワイト・ヨアカム)を紹介され、３人で銀行強盗を敢行するが、スリムは捕まる。ウィリスは、二トロを使い夜間に銀行の金庫を爆破する新しい方法を思い付く。ジェシー・ジェームズ式のやり方は時代おくれだ。人を殺さずやれる、と彼は確信する。
ウィリスはさっそく実行に移すため、見張り役にジェスとジョーをオマハの町に呼び寄せる。2000ドルの車、最高級のスーツに身を固め、宿泊も超一流の高級ホテル。脱獄してきたというドックも加わりニュートン４兄弟が、生み出した独自の近代的な銀行強盗スタイルは、つぎつぎ成功を収める。ウィリスは、ホテルのフロント係をしているルイーズ(ジュリアナ・マルグリース)に惚れ、ふたりはいつしか深い関係を持つようになる。夫を戦争で失い10歳の息子を育てていると、ルイーズははっきり自分の事は彼に伝えたが、警察の手がホテルにもおよび石油で当てたというウィリスに疑いを持ちながらも、強く惹かれていった。“ミズーリ銀行で1万2000ドル強奪”“ポーン銀行の被害１万ドル”“ガラティン銀行で1万4000ドル盗む”…新聞は大きく報じたが、ニュートン兄弟の犯行は巧妙だった。FBlのアルドリッチ(ポー・ホプキンス)は、兄弟の情報と逮捕に全力を上げる。一方、ウィリスは兄弟に分け前を与え、夢だったテキサスでの油田開発を始める。
ある日、ルイーズはウィリスの書類を届けに行った銀行の貸金庫に彼の大金があることを知り、金の出どころを問いつめる。激しい言い争いの末、ついに銀行強盗で得た金であることをウィリスは白状する。ショックを受けたルイーズだったが、いまでは離れられなくなり、彼がシカゴのインペリアル銀行を襲った時はこれが最後と約東しすべてを許した。白昼の危なく捕まりそうな襲撃だったが、そこで得た金も石油発掘に注ぐウィリス。
だが“ルイーズ１号”“ルイーズ２号”と名付けた油田から石油は出ず絶望的な状況に追い込まれ無一文に…。弟たちもウィリスにかなりの投資をしていたが、恨むことなくカウボーイを始めた。ウィリスは兄弟にもグラスコックにも申し訳なく、再起のチャンスをうかがっていた。
そんな時、スリムがシカゴでの仕事を持ちかけてくる。絶対失敗のない郵便列車襲撃で３００万ドルの書留が手に入るというのだ。1924年６月12日、ウィリスは兄弟たちに声を掛け、こんどこそ最後だと綿密な計画のうえアメリカ最大の列車強盗が敢行されるが…。

スタッフ

監督：　リチャード・リンクレイター
脚本：　リチャード・リンクレイター、クロード・スタヌッシュ
　　　　クラーク・リー・ウォー力一
原作：　クロ一ド・スタヌッシュ
製作：　アン・ウォー力一＝マクベイ
撮影：　ピーター・ジェームズ、A.C.S.,A.S.C.
プロタクション・テザイナー：　キャサリン・ハードウィック
編集：　サンドラ・アデアー
衣裳デザイナー：　シェリー・コマロフ
製作総指揮：　ジョン・スロス
共同製作：　クラーク・リー・ウォー力一
アソシエイト・プロデューサー：　キース・フレッチャー
音楽：　バッド・リバース
作曲：　エドワード・Ｄ・バーンズ

キャスト

ウィリス・ニュートン：　マシュー・マコノヒー
ジェス・ニュートン：　イーサン・ホーク
ジョー・ニュートン：　スキート・ウールリッチ
ドック・ニュートン：　ビンセント・ドノフリオ
ブレントウッド・グラスコック：　ドワイト・ヨアカム
ルイーズ・ブラウン：　ジュリアナ・マルグリース
K.P.アルドリッチ：　ボー・ホプキンス
エイビス・グラスコック：　クロエ・ウェブ
スリム：　チャールス・ガニング

©1998 TWENTIETH CENTURY FOX

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