原題:THE LESSER EVIL

誰が犠牲になる? _この映画に仕掛けられた最後の罠は自己炸裂のための時限爆弾だ。

1998年イギリス映画/1時間36分/ヴィスタサイズ/ドルビーSRD 提供:アミューズ、デシタル・メディア・ラボ/配給:アミューズ

1999年2月13日より渋谷シネアミューズにて正月第2弾ロードショー

公開初日 1999/02/13

配給会社名 0325

解説

人間関係の存在と心理を巧みに描いた密室系心理サスペンス映画_。『ユージュアル・サスペクツ』が用意した本当の謎を明かさないために密室で発生するもうひとつの謎、『バウンド』で証明された密室の中での裏切りと共謀の可能性、『ライアー』で今更ながらに数えた切れることのない嘘の循環…。『レッサー・エヴィル』は、過去の意外な真実が露呈するとともに、より一層その密室性を高めた第一級の心理サスペンス映画です。
ストーリーは親友だった4人の「ささいな悪事(レッサー・エヴィル)」から始まります。ほんのささいな悪事から拳銃を手にした結果の殺人…それから22年後、かつての少年たちはその殺人事件への決着を迫られる形で再会することに。「ささいな悪事からの殺人事件」と「22年前後の再会」。前に進むことも後に戻ることも出来ない逃げ場を失った4人の状況。それが「過去」と「現在」というふたつのストーリーを平行させ、時には交錯させることによって描かれています。終末に向かって友情を信じきることが出来ず保身の思いも捨て切れず、ひとりひとりは他の3人に対する心理によって追い詰められていく。再会の舞台となるのは雪の山小屋。その「密着性」が映像にもストーリーにも影を落とし、スクリーンの中の4人だけでなく、観客の心理さえも追い詰めていきます。追い詰められた末、最後に、すつての親友たちはある手段を選びます。22年後に「ささいな悪事」が迎える終末だったのです。それについて暗示するのが映画冒頭の葬儀のシーン。そこに重なる「殺人者」の声…。しかし、その結末が観客にもたらすのは意外さだけでは無い筈です。「ささいな悪事」から生じた「悪事と悪意の循環」に当事者たちの人生は支配されていくという一種の心理がここにはあります。日本でも「ささいな悪事」らしき事件が多発する今、この映画の結末の意外性は既に現実のものかもしれません。

ストーリー

ミズーリ田舎町。雨の降る中、執り行われるしめやかな葬儀。その棺の中の死者は祈りを捧げる神父アイヴァンの少年時代の3人の親友のうち一人であった。なぜ彼は死ななければならなかったのか。そして死んだのは誰なのか?すべては22年前のレッサー・エヴィル(ささいな悪事)から始まっていた。4人はアルコールに煙草、車にケンカと16歳特有の悪ぶった青春を楽しんでいた。しかしほんの遊び心で手にした拳銃から、その殺人事件は起ってしまう。ただの事故とも思えた殺人事件を隠すためにとってしまった彼らの行動は、彼らを二度と引き返せない道へと踏み込ませていく。
22年後、全く別々の人生を歩み続けていたはずの彼らの間柄は、あの時の拳銃が発見されたことで再会した瞬間から、微妙な変化が訪れる。山小屋という密室の中で誰ひとり信じられない絶望的な状況に追い込まれた時、一体彼らになにが起ったのか?ひとつのひとつ明らかになっていく過去の嘘と真実。そして再び引き起る惨劇。予想もしないクライマックスら生き残っているのは、一体誰なのか?

スタッフ

監督: デヴィッド・マッケイ
プロデューサー: ダニエル・ヘルバーグ
脚本・撮影監督: スティーブン・シュルツェ
脚本・美術: ジェレミー・レヴィン
キャスティング: ジェニー・ロウリー・ジョンソン(C.S.A.)、リビー・ゴールドスティーン
コスチューム・デザイナー: ローラ・ゴールドスミス
音楽: ドン・ディヴィス
編集: ブレット・マーネル

キャスト

デレック: コーム・フェオーレ
フランク: トニー・ゴールドウィン
アイヴァン: アーリス・ハワード
ジョージ: ディヴィッド・ペイマー
若き日のデレック: ジョナサン・スカーフ
若き日のフランク: スティーヴン・ペトラルカ
若き日のアイヴァン: マーク・ウォーデン
若き日のジョージ: アダム・スコット
ハーダウェイ刑事: ジャック・ケラー
スミッツ刑事: リチャード・リール
デレックの父: メイソン・アダムス
デレックの母: アン・ヘイニー
死に行く男: マット・ボーリング
高校時代の同級生: クリス・ブラックウェルダー
高校時代の同級生: マシュー・フランシス
高校時代の同級生: クリストファー・ベリー
高校時代の同級生: リコ・D・ウィルソン
オブライエン警官: マイケル・ハーディング
ベティー: デブラ・クリストファーソン
ハンター ロバート・ピータース
ハンター: ディヴッド・レンソール
怒りの運転手: マイケル・シュルツ
マーク・ウォーデン

LINK

□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す